ヒメヤブランの小さい薄紫の花、ヤブラン・ジャノヒゲとの違い

2021年8月7日

ヒメヤブラン

ヒメヤブランは、ヤブランにくらべて花や葉が、小さいことから名づけられました。花びらは6枚で薄紫、直径5mmほどの小さな花を咲かせるキジカクシ科ヤブラン属の多年草で、北海道西南部以南に自生します。ヤブラン、ジャノヒゲとの違いについてもまとめました。

ヒメヤブランの小さい薄紫の花、ヤブラン・ジャノヒゲとの違い

ヒメヤブランの小さい薄紫の花

ヒメヤブランの小さな花

ヒメヤブランの小さな花

人家から少し離れた山の中で、ヒメヤブラン(姫藪蘭)の花が咲いていました。

花はほとんど終わってしまったのか、咲いているのは1個だけで、少し寂しいのですが、薄紫色のかわいい花です。

直径は5mmくらいと小さく、花びらが6枚の小さい花で、雄しべが6本、先端のは黄色です。

ヤブランにくらべて全体に小さいため、ヒメヤブランと名づけられました。(^⊆^)

ヒメヤブランのツボミと花

ヒメヤブランのツボミと花

ヤブランについては、以前、ヤブランとジャノヒゲの違いについて書いています、よろしかったらこちらもご覧ください。

ヤブラン
ヤブラン(藪蘭)とジャノヒゲ(蛇の髭)の違い

ヤブランとジャノヒゲは、どちらも地面から細長い葉を茂らせる多年草でよくにており、混同しがちです。両者の主な違いは、ヤブランの花は紫、実は黒、葉の幅は約7mmで、ジャノヒゲは花は白、実は黒、実は青、葉の ...

ヒメヤブランが生えている場所では、まとまって咲いているのが、よく見られます。

ヒメヤブランの花々

ヒメヤブランの花々

このように、地面から長さ10~15cmほどの花茎がのび、花序になってたくさんの花を咲かせます。

小さいので、うっかりすると見逃しますが、ちいさくて可愛い花です。

この花が終わると、直径4mmほどの光沢のない黒い実をつけます。

ヒメヤブランの葉

ヒメヤブランの葉

ヒメヤブランの葉

ヒメヤブランの葉は、根生し、長さ10~20cm 幅2~3mmの線形ですが、

ここでは、葉はそれほど茂っておらず、まばらに生えています。

ヤブランの葉が、長さ30~60cm 幅7~12mmと大きいのに対し、いかに小さいかがわかります。(^_^)

たくさん咲くヒメヤブラン

群生するヒメヤブラン

生えていた場所は、直射日光があまり当たらない半日陰で、比較的明るいところです。

密に生えることなく、まばらに咲ているのは、少し栄養が不足しているのかもしれません。

草木の寄せ植えなどに使えば面白いだろうと思います。

ヒメヤブランとヤブラン・ジャノヒゲとの違い

別にまとめた、ヤブランとジャノヒゲの違いの記事をもとに、ヒメヤブランと、ヤブラン及びジャノヒゲとの違いを一覧表にしました。ヒメヤブランが、いかに小さいかわかると思います。

ヒメヤブランとヤブラン・ジャノヒゲの違い
ヒメヤブラン ヤブラン ジャノヒゲ
花の大きさ(mm) 5 約7 7~8
花の色 薄紫 淡紫~白
実の色 黒紫(種)
実の大きさ(mm) 約4 6~7 約8
葉の幅(mm) 2~3 8~12 2~3
葉の長さ(cm) 10~20 30~60 10~30

ヒメヤブランの基本情報・花言葉

ヒメヤブランは、フィリピン、中国、朝鮮半島や北海道西南部から沖縄に分布するキジカクシ科ヤブラン属の多年草です。

ヒメヤブランの名前は、ヤブランより全体に小さいことからヒメヤブランとつけられました。

学名は、Liriope minor

花期は7~9月で、地面から伸びた10~15cmの花茎の先に総状花序で複数の花を咲かせます。

花びらの数は6枚、直径5mmほどで薄い紫色をしています。

雄しべは6本あり、先端のは黄色い色をしています。

花の後には、小さい種子が果実から裸出して成熟します。

種子は黒色で、直径4~6mmの球状になります。

葉は根生し、長さ10~20cm 幅2~3mmの線形です。

なお、ヤブランの葉は、長さ30~60cm 幅7~12mm、花茎の高さが30~50cmです。

ヒメヤブランの小ささがわかるかと思います。

また、同属のコヤブランは、中部地方以西(沖縄県まで)に生え、花茎の高さは10~40cm、葉の幅は4~7mm、匐枝を出します。

ヤブランは林下に普通に生え、花茎の高さ30~50cmになると言われます。(Tam's素人植物図鑑 ヒメヤブラン

ヒメヤブランの花言葉は、「新しい出会い」

参照サイト・書籍

Wikipedia ヒメヤブラン

EVERGREEN ヒメヤブラン

Tam's素人植物図鑑 ヒメヤブラン

花々のよもやま話 ヒメヤブラン(姫藪蘭)

日本文芸社 高村忠彦監修 「季節の野草・山草図鑑」

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