オヒシバ(雄日芝)は、世界の温帯から熱帯に分布し、日本の本州以南に生えるイネ科オヒシバ属の一年草です。名前は、日向によく生え、メヒシバ(雌日芝)にくらべて逞しいことに由来します。ここでは、オヒシバの特徴と、メヒシバとの違いについて書きました。
<目次>
オヒシバ(雄日芝)、メヒシバ(雌日芝)との違い
オヒシバ(雄日芝)

オヒシバの花
通りかかった田の近くに、オヒシバ(雄日芝)の花が咲いていました。
田では、イネに実がついて垂れ下がってきていますが、8月になってオヒシバも咲いてきたようです。
オヒシバと同じイネ科に、名前もよくにた、メヒシバ(雌日芝)があり、先日記事にしました。
どんな花だったかというと、つぎの写真ように、オヒシバより太さが細いものでした。

メヒシバの花
このように、花の形の違いや、茎の形などの違いから雌、雄を区別し、日向に咲く芝ということで、それぞれの名前が付けられたようです。
生えている場所は、同じようなところなので、間違うことがあるかもしれませんが、よく見ると違うんですね。
ただ、見かけた範囲では、一緒に生えているというより、別の場所で、それぞれが繁殖していることが多いようでした。
メヒシバの詳しいことは、こちらをご覧ください。
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メヒシバ(雌日芝)の花
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オヒシバも、メヒシバと同じような形で花序をつけています。
長く伸びた茎の先に、放射状に長さ5~8cmの花序を2~7個つけています。花序の太さが違っているのが見た目での違う点だと思います。
オヒシバの花序の様子をマクロで撮ってみました。

オヒシバの花序
ながく伸びた花序に、2列にそろって、扁平な小穂がたくさんついています。
この小穂から、数個の花が咲くようです。なので、正確には花はまだ咲いていないようです。(>_<)
なお、イネ科ですが、残念ながら実は食用にはなりません。ただ、同じイネ科オヒシバ属にシコクビエ(四石稗)という種類があり、昔は西日本で栽培されて食用にされたようです。
オヒシバの茎は太く、株立ちのようになって育ちます。

オヒシバの根元
草丈は20~30cmになりますが、根をしっかりはるので、大きくなると抜くのが厄介です。
また、メヒシバは、細目の茎で、長く地面にそって伸び、茎から根を出しますが、この点も違うようです。
葉は茎の下の方につき、長さ8〜30cm 幅3〜6mmの線形で先が尖っています。
ヒメシバの葉は、長さ10〜20cm、幅5〜10mmなので、ヒメシバのほうが太いようです。
メヒシバ(雌日芝)との違い
本記事で書いたオヒシバと、以前記事にしたメヒシバの違いをまとめました。
一目でわかるのは、花序だと思いますが、違いを数値で書きたかったのですが、資料がないので、見た目で書いています。
ご了承ください。(>_<)
オヒシバ | メヒシバ | |
花序の違い | 太い | 細い |
茎の育ち方 | 太く株立ち | 細く地面を這う |
葉の大きさ | 長さ8〜30cm 幅3〜6mm(細目) | 長さ10〜20cm、幅5〜10mm(太目) |
日本の分布 | 本州以南 | 日本全土 |
オヒシバの基本情報・花言葉
オヒシバ(雄日芝)は、世界の温帯から熱帯に分布し、日本の本州以南に生えるイネ科オヒシバ属の一年草です。
オヒシバの名前は、日向によく生え、メヒシバ(雌日芝)にくらべて逞しいことから名づけられたとのことです。
別名は、チカラグサ(力草)。茎が強く、引きちぎるのに力がいることに由来するとのことです。
学名は、Eleusine indica。
英名は、indian goosegrass。
花期は8~10月、茎の先端のほぼ同じ位置に、放射状に長さ5~8cmの花序を2~7個つけ、それぞれの穂の外側に2列に、扁平な小穂をたくさんつけます。
葉は、長さ8〜30cm 幅3〜6mmで、茎の下部に集まり、茎を包むようにつきます。やや堅く平滑で、縁に長い軟毛をつけます。
草丈は20~50cmで、地下茎や匍匐枝はなく、株立ちになります。
オヒシバの花言葉は、「雑草のように生きる」。
参照サイト
Wikipedia オヒシバ
松江の花図鑑 オヒシバ
FLOWERs オヒシバ
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