ネジバナ(捩花)は、ピンクの花が茎の周りにラセン状について咲く珍しい草花で、日本全土で見られるラン科ネジバナ属の多年草です。万葉集にも読まれており、古くから親しまれてきた花ですが、菌根菌と共生しており、栽培は共生環境をこわさないことが大切です。
ネジバナ(捩花)は、茎の周りにらせん状にピンクの花を咲かせます
ネジバナ(捩花)のピンクの花
いままで、この花が咲いていたのか、良く分かりません。
ピンクの花が伸びた茎についていたので、何かなと思ってよく見ると、ネジバナ、別名:モジズリ(綟摺)でした。
ネジリバナ、ネジレバナなどとも呼ばれるようです。
最初の写真を見ると、鳥が飛んでいるような、愛嬌がある花だと思いますがいかがでしょうか。
みる角度によって見え方は違いますが、面白い表情も見られます。
以後、詳しい記述は、廣野郁夫氏のHP「ネジバナの花の構造と花粉塊の様子」やWikipediaを参考にさせていただきました。
両側の羽根に見えるのは萼片(ガクヘン)、上下の頭と白い腹に見える部分(唇弁)は主に花弁、中央の丸い茶色の部分は花粉塊となるようです。
背丈は50cmほどで、左まきです。高く伸びたためか、雨に打たれて倒れ気味になっています。
ネジバナの葉・茎
上の写真では、葉は映っていませんが、次の写真は根元を写してみました。細長い葉が根元から四方に伸びていて、その中心から茎が伸びています。
周囲に雑草があるのでわかりにくいですが、中央から左に伸びているのが茎で、その先に花がついています。
この花は、1本だけですが、別のプランタには、まだ背の低いネジバナが生えています。
ネジバナは、このプランタだけなのですが、5~6本生えて、花をつけています。
背丈は20cmほどですが、下の方から花を咲かせています。まだ高くなりそうですが、どこまでの伸びるのでしょうか。
いままでだと、雑草だと思ってに抜いていたでしょうが、ブログのコンテンツを探している今は、貴重な雑草です。(^_^)
ネジバナの基本情報・花言葉
ネジバナは、ラン科ネジバナ属の小型の多年草で、日本全土やヨーロッパ東部からシベリア、温帯・熱帯アジア全域、オセアニアなどに分布しています。
別名は、ネジレバナ、ネジリバナ、ねじり草など。
学名は、Spiranthes sinensis var. amoena
英名は、Lady's tresses
また、いろんな種類があるようです。
- 色の濃淡
- 花のつき方が、右巻き、左まきの種類
- ねじれのない種類
- いろが白の種類
- 秋に咲く秋ネジバナ
- 屋久島に分布するヤクシマネジバナ
- 緑花のミドリモジズリ
などです。ひとつの花でこれだけの種類があるとは驚きですね。
ネジバナは、江戸時代から栽培されていたようですが、ネジバナは菌根菌と共生しているため、栽培にあたっては共生環境をこわさないことが大切のようです。
ネジバナの花言葉は、「思慕」で、7月4日の誕生花です。
万葉集に詠まれた、以下の恋歌に由来するそうです。「根都古草」がネジバナです。
芝付(しばつき)の 御宇良崎(みうらさき)なる 根都古(ねつこ)草(ぐさ) 逢ひ見ずあらば 吾(あれ)恋ひめやも
ネジバナを見て、「あなたに会うことがなかったら恋に苦しむことが無かったのに」と読んだものだそうです。
おわりに
我が家でネジバナが咲きました。
かわいくて綺麗な花が、長い茎に螺旋状についたユニークな花です。
この花は菌根性であり、栽培する場合は、生育環境に注意が必要です。
我が家でも、気をつけて育てたいと思います。
参照サイト
Wikipedia ネジバナ
続 樹の散歩道 ネジバナ
花言葉-由来 ネジバナ