葉の裏が白く、実が赤く熟すウラジロノキ(裏白の木)

ウラジロノキ

ウラジロノキ(裏白の木)は、バラ科の落葉高木で、日本固有種です。葉の裏が白く、春に白い小花を多数つけ、秋には赤く熟す球形の実を結びます。樹皮は灰褐色で、山地の林縁に多く、明るい場所でよく育ちます。

葉の裏が白く、実が赤く熟すウラジロノキ

ウラジロノキの花

ウラジロノキの花

ウラジロノキの花

ウラジロノキ(裏白の木)は、葉の裏が白い綿毛で覆われているために白く見えるので、

この名前がつけられました。

正月飾りに使われるウラジロも葉の裏が白いことが名前の由来ですが、

こちらは、白いロウ質の粉によるものです。

ウラジロガシも、葉の裏にロウ質が付着することが、

名前の由来とされます。

葉の裏が白くなるのはよく目につく特徴で、

名前に使われたようです。

日本固有種で、本州(岩手県雫石町以南)、四国、九州にかけて、

海岸近くの山地から深山まで、さらには亜高山帯まで幅広い標高に分布します。

バラ科に属し、写真のような5弁のウメのような白い花で、

葉腋から伸びた花序に、半球状に集まって咲かせ、綺麗です。

4~6月ごろに花を咲かせ、長さ9~14mm 幅8~11mmほどの、

楕円形、または倒卵状楕円形の実をつけます。

綺麗な花ですが、残念ながら花言葉、誕生花はつけられていないようです。

ウラジロノキの実

ウラジロノキの赤い実

ウラジロノキの赤い実

実は、10~11月頃に赤色または橙色に熟しますが、

落葉後も冬まで枝に残っているのが見られます。

赤く色ずいた直後は、張りのあるきれいな姿ですが、

冬の枝についたウラジロノキの実

冬の枝に残るウラジロノキの実(大阪公立大学附属植物園)

1月末の枝に残った実には、

縦方向の筋が見られます。

実には甘みがあり、ヒヨドリ、ツグミ、ムクドリなどにとって、

魅力的なエサになるとされます。

ただ、果肉の中に石細胞(セキサイボウ)という硬い細胞が多く含まれており、

人が食べるには無理があるようです。

ウラジロノキの葉、幹

ウラジロノキの葉

ウラジロノキの葉

葉は対生し、大きさは長さ6~13cm 幅4~9cm、卵円形(卵形)または広倒卵形で、

先端は鈍く尖り、基部はくさび形から円形になります。

また、葉の縁には、切れ込みの深い「重鋸歯(ジュウキョシ)」と呼ばれるギザギザがあります。

冬のウラジロノキ

冬のウラジロノキ

葉が落ちたウラジロノキの枝のあちこちには赤い実が残っています。

樹高15~20mの大きな樹のあちこちについた赤い実は一目を引きます。

ウラジロノキの幹

ウラジロノキの幹

成木の樹皮は灰黒褐色で、皮目(ひもく)が縦に連なります。

老木になると、樹皮が鱗片状(うろこ状)に剥がれ落ちます。

ウラジロノキの木材はナナカマド同様に耐久性があるため、

家具や器具材、薪炭材として利用されます。

春に綺麗な花を咲かせ、風が吹くと白い葉がひるがえり、

秋から冬は赤く熟した実が目を引き、一年中楽しませてくれると思います。

ウラジロノキの基本情報

原産地、属性、特徴など

ウラジロノキは日本固有種であり、国外には分布していません。
国内では本州(岩手県雫石町以南)、四国、九州にかけて広く分布しています。
生育環境としては、海岸近くの山地から深山、さらには亜高山帯まで幅広い標高に分布します。
日当たりの良い明るい場所を好み、かつてアカマツ林が広がっていた時期にはごく普通に見られた樹木ですが、
植生の変化に伴い生育量はやや減少傾向にあると言われています。

分類と属性

バラ科に属する落葉高木です。分類体系により、
アズキナシ属(Aria)とされる場合と、
ナナカマド属(Sorbus)に含められる場合があります。
近年は、ナナカマド属とアズキナシ属は系統的に独立しているとの見解が強まっており、
アズキナシ属(Aria)として扱われることが多いようです。

木材はナナカマド同様に耐久性があるため、
家具や器具材、薪炭材として利用されます。

全体的な特徴 樹高は通常10~15m程度ですが、
環境によっては20メートルに達することもあります。
春には白い花、秋には赤い実、そして風に揺れると目立つ葉の裏の白さが特徴的で、                                      庭木や盆栽として観賞用に利用されることもあります。

名前について

和名の「ウラジロノキ(裏白の木)」は、葉の裏面に白い綿毛が密生しており、白いことに由来します。
この白さは日本産の樹木の中でも特に際立っているといわれます。
なお、正月飾りに使われるシダ植物の「ウラジロ」も葉の裏が白いことから名付けられていますが、
ウラジロノキは白い綿毛のためで、ウラジロは白いロウ質の粉のために白く見えます。

別名は、ヤマナシ(山梨)で、果実の味がナシに似ていることから一部地域でこう呼ばれますが、
本来の「ヤマナシ(ナシの原種)」とは別種です。

別の地方名として、アワダンゴが知られています。

学名は、 Aria japonica                                                                                    シノニムとして Sorbus japonica,、Micromeles japonica などがあります。
属名 Ariaの語源は定かではありませんが、
ラテン語の「aer(空気、雲霧)」に由来するという説があります。
葉の裏が白く、風に揺れる様子や花が咲く様子を、
雲や霧が湧き立つ様子に例えたものと考えられています。

種小名のjaponicaは、「日本の」という意味で、日本固有種であることを示しています。

英名は、Urajironoki

花について

開花時期は、5~6月。ただし、地域によっては少し早く、
岡山県南部などでは4月中旬から咲き始めることもあります。

花は、短い枝(短枝)の先や葉腋から「複散房花序(ふくさんぼうかじょ)」を出し、
白く小さな花を多数、半球状に集まって咲かせます。

花の直径は1~1.5cm程度、花弁は白色で、 花びらの数は5枚。

形はほぼ円形で、平らに開きます。
特徴として、花弁の内側の基部(中心に近い部分)に白い軟毛が生えていることがあります。
雄しべは、約20個あり、花弁より少し短いか、長く突き出ます。
雌しべの花柱は2個あり、基部で合着しています(先端が2つに裂けたように見えます)。

また、花序の軸には、白い綿毛が密生しています。

実について

花が終わるとナシ状果(ナシジョウカ)ができ、
10~11月頃に赤色または橙色に熟しますが、
落葉後も冬まで枝に残っていることがあります。

実は、長さ9~14mm、幅8~11mmの楕円形、または倒卵状楕円形。

熟すと赤くなりますが、表面に白い皮目(斑点)が見られます。
熟した果実は甘酸っぱく、リンゴやナシのような味がして生食が可能です。
しかし、果肉の中に石細胞(セキサイボウ)という硬い細胞が多く含まれているため、
ナシのようなジャリジャリとした食感が強くなります。

また、種子 果実の中には、茶色い種子が最大で4個入っており、
その大きさは、長さ5~8mm程の卵状楕円形です。

葉、樹

葉は、枝に互生し、長さ6~13cm 幅4~9cmで、卵円形(卵形)または広倒卵形で、
先端は鈍く尖り、基部はくさび形から円形になります。

葉の縁には、切れ込みの深い「重鋸歯(ジュウキョシ)」と呼ばれる複雑なギザギザがあります。

名前の由来通り、葉の裏面には白い綿毛が密生しており、
葉脈が浮き出て裏全体が真っ白に見えます。
表面も芽吹きの頃は白い軟毛がありますが、次第に脱落して無毛になります。
8~11対の側脈が目立ち、ほぼ直線的に斜め上に向かって縁まで伸びています。

成木の樹皮は灰黒褐色で、皮目(ひもく)が縦に連なっています。
老木になると、樹皮が鱗片状(うろこ状)に剥がれ落ちるのが特徴です。

若い枝は赤褐色や紫褐色で、はじめは白い綿毛に覆われていますが、後に無毛になります。
短い枝(短枝)がよく発達し、冬でも小枝に白い毛が残ることがあります。

冬芽は、長さ5mmほどの卵形で、3~5枚の芽鱗(ガリン)に包まれています。
色は赤褐色から紅紫色で光沢があり美しいです

参照サイト

Wikipedia ウラジロノキ

庭木図鑑 樹木ペディア ウラジロノキ

松江の花図鑑 ウラジロノキ(裏白の木)

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