8月ごろに淡紫の花が咲き、秋に舟形の実をつけるガガイモ(蘿藦、鏡芋)

2021年9月4日

ガガイモ

ガガイモは、8月ごろに淡紫いろの星のような形の花を咲かせ、秋に舟の形の実をつけます。名前は、葉がスッポン(ガガ)ににており、地下にイモがつくことに由来します。中国、朝鮮半島などの東アジア一帯や、日本全土に分布するキョウチクトウ科のツル性多年草です。

8月ごろに淡紫の花が咲き、秋に舟形の実をつけるガガイモ(蘿藦、鏡芋)

ガガイモの淡紫の花

ガガイモの花

たくさん咲いたガガイモの花

近くの山で、ガガイモ(蘿藦、鏡芋)の花が咲いていました。

ガガイモは、古事記の神話にも出てくる植物で、古くから親しまれてきたようです。

葉がスッポン(ガガ)のようで、地下にイモをつけるのでガガイモと名づけられたといわれます。

直径が1cmくらいの、淡紫の小さな花なのであまり目立たないのですが、花序になってたくさん咲いています。

上の方には、これから咲くたくさんのツボミがついており、そのしたに花が咲いています。

近くから見たガガイモの花

近くから見たガガイモの花

近ずいてみるのと、遠くから見るのでは、少し違った印象になります。

グロテスクというんでしょうか、個性を持っていて、

花冠は5枚に分かれて星型に反り返っており、表面についた白い毛がめだっています。

また、中心から伸びた雌しべは、くねくねと曲がりながら伸びているのも目立ちます。

ガガイモは、このような花を咲かせますが、花言葉は、「清らかな祈り」「味わい深い」で、

見かけによらず、いい感じにつけられています。詳しくは、基本情報をご覧ください

たくさん咲くガガイモ

たくさん咲くガガイモ

こちらは、別の場所で咲いていたガガイモの花ですが、

丸い花序が茎に、間隔をおいてついて咲いており、前の写真とは違った感じがします。

ガガイモのツルと葉

長く伸びるガガイモ

長く伸びたツルに咲くガガイモ

ガガイモは、ツルが2mくらい伸びますが、写真ではウツギでしょうか、他の樹などに巻きついて伸びます。

巻きひげはなく、ツルが右まきで巻きついています

また、ツルには、間隔を置いて、2枚の葉が対になってつき、その間から花柄がでています。

このように、元気よく伸びて他の草木に巻きつくので、周辺の植物は迷惑でしょうね。 (゜▽゜;)

ガガイモの葉

ガガイモの葉

ガガイモの葉は、心臓形で、先端が伸びて尖っていていますが、光沢があり葉脈がよく目立っています。

すでに述べましたが、この葉の様子が、スッポン(ガガ)ににており、地下にイモがつくため、ガガイモの名前になったいわれます。

ガガイモの実

ガガイモの実

ガガイモの舟形の実

花が終わったあとにつく実は、袋果(タイカ)で長さ 8 ~10cm 幅2cmで披針形になります。

最初は、緑色をしていますが、秋に熟すと茶色に変色し、割れて写真のように白い毛が現れますが、毛には種がついていて、風散布されます。

この割れた殻は、舟のように見えるとされ、「羅藦船(かがみぶね)」と呼ばれて神話にも登場します

すなわち、国造りをしていた大国主命(おおくにぬしのみこと)を助けるために、

小さい姿をした神様(少名毘古那、スクナビコナ)が、このガガイモの舟(「羅藦船(かがみぶね)」)に乗って沖合いから登場したとされます。

(LOVEGREEN ガガイモより)

神話ですが、ガガイモが太古から親しまれてきたことがわかります。(#^.^#)

ヘクソカズラ(屁糞葛)との違い

ヘクソカズラの花と葉

ヘクソカズラの花と葉

写真は、ガガイモと同じころに咲く、ヘクソカズラの花と葉です。

同じつる性なので、混同する場合があるようですが、花は全く違っています。

また、葉の形は少しにていますが、葉脈の見え方が違っており、間違うことはなさそうです。

ガガイモの基本情報・花言葉

ガガイモ(蘿藦、鏡芋)は、中国、朝鮮半島などの東アジア一帯や日本全土に分布する、キョウチクトウ科イケマ属のツル性多年草です。

名前は、葉がガガ(スッポン)ににており、地下にイモをつけるためとする説や、

割れた実の内側が鏡のように光るのでカガミイモ(鏡芋、輝美芋)の名がつき、訛まってガガイモとなったとする説、などがあります。

古名は、カガミまたはカガミグサ。別名は、ゴンガラ、ガンガラ、カガミグサなど。

学名は、Cynanchum rostellatum

花期は8月で、葉の脇から花柄を出して集散花序になって、1cmほどの淡紫色の花をたくさん咲かせます

花冠は5枚に分かれて星型に反り返り、内側に毛が密生します。

実は、袋果で長さ 8 ~10cm、熟すと割れて船のような形になり、中から白い毛の生えた種が出てきます。

葉は対生し、長さ5〜10cm 幅3〜6cmのスッポンににた形で先が尖り、全縁です。

葉脈が目立ち、表面は濃い緑色で、葉や茎を切ると白い乳液が出てきます。

地下茎を伸ばし、その先に茎を出します。つるは右巻きで、2mくらい伸びますが、根の部分には毒をもっているといわれます。

乾燥させた種は蘿摩子(ラマシ)と呼ばれる生薬で、強精、止血に効果があり、また、葉は解毒、腫れ物に薬効があるとされます。

ガガイモの花言葉は、「清らかな祈り」「味わい深い」で、7月18日、8月26日の誕生花です

「清らかな祈り」は、古事記において、大国主命と一緒に国造りをしたスクナビコナの神が、

ガガイモの実を割って作った天之蘿摩船(アマノカガミノフネ)に乗って現れたとされることに由来するようです。

参照サイト

Wikipedia ガガイモ ヘクソカズラ

松江の花図鑑 ガガイモ

Chills Laboratory ガガイモ

LOVEGREEN ガガイモ



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