カラムシ(茎蒸)に花序で咲く白い花

2021年9月1日

カラムシ

カラムシ(茎蒸、苧)は、8~10月に、葉の根元に花序で白く小さな花を咲かせます。名前は、茎(カラ)を蒸して皮を剥いでとった繊維で衣服を作ったことに由来します。南アジアから東アジアに分布し、日本では本州から沖縄で自生するイラクサ科の多年草です。

カラムシ(茎蒸)に花序で咲く白い花

カラムシの白い花

カラムシの花

カラムシの白い花

空き地などで良く見かけるカラムシ(茎蒸)に花がさいています。

よく見る雑草なのですが、名前を知らなかったので調べたところ、カラムシでした。

よくにた野草に、クワクサやアオミズがあります。記事にしていますので、こちらもご覧ください

ムシとつくので、昆虫と勘違いされそうですが、イラクサ科の多年草で、古代から江戸時代に綿が使用されるまでは、衣服の材料として栽培され、使われてきたとのことです。

昔は、布をつくるのも大変だったのだろうと思います。

昔は、クズなどと同じように、強い繊維が活用されていたようです。

カラムシ(茎蒸)と呼ばれるのは、カラ(茎、幹のこと)を蒸して繊維を取り出したことに由来するとのことです。

いつも悩まされている雑草なので、こんな使い方がされていたとは、まったく思いませんでした。(>_<)

きれいな花ではありませんが、いまが花の盛りで、白い花をたくさんつけています。

つぎの写真はまだツボミですが、葉の根元から出た花序に、たくさんのツボミがついています。

茎の上の方には雌花序がつき、下の方に雄花序がつくようです。

多くの草本では、このような形で、葉の付け根から花が出ていることが多いようですね。

カラムシのツボミ

カラムシのツボミ

つぎの写真のように、ツボミの状態から花序が長く伸び、たくさんの小さな花を咲かせます。

花らしくない花ですが、雄花は4枚の花被片と4個の雄しべがついています。

いまの時期は、葉から飛び出したように咲く、白い花が目立っています。(^⊆^)

近くで見るカラムシの花

近くで見るカラムシの花

カラムシの葉

カラムシの葉

カラムシの葉

カラムシの葉は、写真のように、よく穴があいています。

おそらく虫が食べているんだろうと思います。

Wikipediaによると、アカハタテハ、フクラスズメ、ラミーカマキリなどといった虫が好んで食べるようです。

また、葉の裏は綿毛がたくさんついているので白っぽく、服などにもよくくっつきます

つぎの写真のように、風が吹いて葉が裏返ると、白く目立ちます。

裏返ったカラムシの葉

裏返ったカラムシの葉

成長すると茎の下の方は木質化し、引き抜くのが大変になります。

そして、引き抜いても根が残ってしまい、また芽を出してくるので駆除するのが大変になります。(^ ^;)

カラムシが生えてきたら、早めに引きぬくのがおススメだと思います。

カラムシの基本情報・花言葉

カラムシ(茎蒸、)は、南アジアから東アジアに分布し、日本では本州から沖縄で見られるイラクサ科カラムシ属の多年草です。

名前は、茎(幹:カラ)を蒸して皮をはぎ、繊維をとって衣服を作ったことに由来すると言われます。

別名は、マオ(苧麻)、マオ(真麻)、クサマオ(草真麻)など各種あるようです。

学名は、Boehmeria nivea var. nipononivea

英名は、Ramie

花期は8~10月で、葉の根もとに円錐花序でたくさんの小さな花がつきます。雌雄同株で、雌花が茎の上部に、雄花序は下部につきます。

たくさん生えた地方では、花粉症の原因になることもあるとのことです。

葉は互生し、広卵形で先が尖り、長さ9~15cmで、鋸歯がある。表面にはまばらに毛があり、裏面に綿毛があって白くみえ、服などにくっつきます。

アカハタテハ、フクラスズメ、ラミーカマキリなどといった虫が好んで食べるようです。

草丈は1〜1.5mで、茎は下の部分は木質化して叢生し、短い毛が密生します。

樹皮が丈夫なため、フジ、コウゾ、クズなどとともに、古代布の材料に使われてきたと言われ、栽培もされていたようです。

今でも、糸づくりの体験教室が行われたり、織物製品がつくられているようです。

また、韓国では「苧麻服」がつくられているとのことです。

カラムシの花言葉は、「あなたが命を断つまで」「ずっとあなたのそばに」で、10月13日の誕生花です

参照サイト

Wikipedia カラムシ

松江の花図鑑 カラムシ

木のぬくもり・森のぬくもり カラムシ

からむし(和苧)

苧(からむし) 縄文の苧糸作り体験教室

ZRNZO 苧麻 カラムシ

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