サワグルミ(沢胡桃)は、4~6月ごろにたくさんの花を、20cmほどの長さの花序になって垂れ下がって咲かせます。10月ごろに熟す実は直径8mmほどの堅果で、食用にはなりませんが、材は白く柔らかく光沢があるので、家具や工芸品などに使われてきました。
垂れ下がって咲くサワグルミ(沢胡桃)の花と、食べられない実
垂れ下がって咲くサワグルミの花
4月末ころからだったと思いますが、サワグルミの花が咲き出しました。
谷川近くに生えている、高さ20mくらいはありそうなサワグルミの樹に、たくさんの花序が垂れ下がっています。
花序の長さは、20cmくらいはありそうです。
写真のように、このようの長いものが、ぶら下がっているので、よく目につきます。
以前から、何か面白いものが垂れ下がっているなと思っていたのですが、
サワグルミの花だと知ったのは、数年前のことです。
このサワグルミは、近くで生えているオニグルミを調べていて気づきました。
花をもう少し近くからみたのが、つぎの写真です。
花らしくない花ですが、さらに近くで見るとこのような形です。
こちらは、素材サイトの写真ですが、連なっている一つひとつが花もしくはその前後の姿でしょうが、
あらためて、植物の花や実のつけ方にも、いろいろあるものだと思います。
秋になり実が熟すると、
このように8mmくらいの種が連らなってつきます。
オニグルミやカシグルミなどの、食用になる実とは全く違った形ですね。
オニグルミについては、こちらに詳しく書いていますので、こちらもご覧ください。
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残念ながらサワグルミの実は食べられないようですが、鳥たちのエサにはなるのかもしれませんね。
サワグルミの葉
サワグルミの葉は、写真のように奇数羽状複葉で長さは20~30cm、枝に互生しています。
小葉は、長さ5~12cm、幅1.5~4cmで、11~20枚ほどつくとされますが、この写真では、13枚ほどのようです。
サワグルミの樹
写真のサワグルミの樹は、高さが20mくらいはありそうな大きな樹で、
たくさんの花が垂れ下がっている様子はあまり見られない風景で、目を引きます。
幹の直径は、80cmくらいと太くなっています。
樹皮は、暗褐色で、縦方向に割れ目が入っているのが見られます。
サワグルミの基本情報・花言葉
サワグルミ(沢胡桃)は、北海道、本州、四国、九州に分布するクルミ科サワグルミ属の落葉高木です。
特に東北地方に多いといわれます。
名前のように沢などの水分が多い場所を好み、樹高は10~30mほどになるとのことです。
別名は、カワグルミ、ヤマギリ、フジグルミ。
学名は、Pterocarya rhoifolia
英名は、Japanese Wingnut
花期は4~6月ごろで、5~20cmの雌花序と雄花序をつけます。
実は8mmほどの大きさで10~30個連らなってつき、10月ごろ熟しますが、食用にはなりません。
葉は奇数羽状複葉で互生し、長さ20~30cm、11~21枚ほどの小葉からなります。
また、小葉には、細かな鋸歯がついています。
材は、白色で光沢があって柔らかく、家具や工芸品などに使われるようです。
サワグルミの花言葉は、「あなたに夢中」「至福の時」。
参照サイト・書籍
Wikipedia サワグルミ
庭木図鑑 樹木ペディア サワグルミ
BONTANICA サワグルミ
池田書店 「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑」