土手などで育つ特定外来生物のアレチウリの白い花と、トゲのある実

2021年10月2日

アレチウリは、土手などでツルを勢いよく伸ばして繁殖する特定外来生物で、夏から秋に、小さく白い花を咲かせます。その後、1cmほどの鋭いトゲのある実をつけますが、食べられません。輸入大豆に混入して、種子が日本に持ち込まれ、日本全土に広がりました。

土手などで育つ特定外来生物のアレチウリの白い花と、トゲのある実

アレチウリ(荒地瓜)の白い花とトゲのある実

アレチウリの花

アレチウリ(荒地瓜)は、北アメリカ原産のツル性1年生植物で、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されています。(*´ー`)

1952年に静岡県清水港でアメリカやカナダからの輸入大豆に混入した種子が見つかり、その後、全国の荒地や空き地などに広がったようです。

名前は、荒地や空き地などに生えるウリ科の植物であることに由来しますが、繁殖力がつよいので、長野県では、月を決めて駆除を行っているようです。

アレチウリは雌雄同株で、雌雄異花です。花は、8~11月ごろに、葉腋から雌雄別々の花序を出し、黄白色の花をつけます。

雄花序は長さ10〜15cmで、まばらに直径1cmほどの雄花をつけ、雌花序は短く直径6mmほどの黄白色の雌花をつけます。

前の写真は、雄花のように見えますが、どちらか未確認です。(^ ^;)

花言葉は、「嫌われ者」「生命力あふれる」で、9月21日の誕生花です

「嫌われ者」は、元気がよすぎて他の生物にとっては迷惑になるからつけられた花言葉でしょうが、こどもの世界で言うと、悪ガキのような存在でしょうか。

「生命力あふれる」は、勢いよく伸びるつるの様子からつけられたのでしょうね。

たくさん咲くアレチウリの花

長く伸びた茎のあちこちに、たくさんの花が咲いています。

そして、花が咲いた後につく実は、長くて鋭い棘が密生し、卵形の液果が集まった塊になっており、大きさは約1cmです。

アレチウリの実

実についている棘は細くて硬くなるので触ると痛く、服を貫いて刺さるほどになります。

また、苦さや渋みがあり、食用には適していません。

実には種が一つ入っていますが、1株当たり25,000個以上のたくさんの実をつけていた報告もあるとのことです。

アレチウリ(荒地瓜)の葉や茎

一面に広がったアレチウリ

私が見たアレチウリは、川沿いの土手に生えていましたが、たしかに繁殖力は旺盛なようです。

あたり一面にツルが伸びていて、日本の在来種で元気のいいクズも、アレチウリの勢いにはタジタジのように見えます。

蔓は数mまで伸びますが、粗い毛が密生しています。

葉の脇から巻きヒゲを出して絡みつき、他の植物を大きい葉で覆ってしまいます。

写真のように、ここではほかの植物が見られないほどに地面を覆いつくしています。

葉は互生し、幅の広い円心形で、浅く3~7つに裂けており、表面はザラザラしています。

ガードレールを乗り越えるアレチウリ

油断すると、どんどんのびるので、ここでは、ガードレールも乗り越えそうな勢いで伸びています。

これほど元気なのに、食べることができる実がつかないのが残念だと思うのですが、どうでしょう。 ̄\(-_-)/ ̄

アレチウリの基本情報・花言葉

アレチウリ(荒地瓜)は、北アメリカ原産で、日本全土に分布するウリ科アレチウリ属のツル性1年生植物です。

日本で最初に確認されたのは、1952年(昭和27年)に静岡県清水港でアメリカやカナダからの輸入大豆に混入した種子だと言われます。

成長が旺盛で、生態系や人間の生活に影響が大きいといして、日本生態学会によって、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されています。

名前は、荒地や空き地などで繁殖するウリ科の植物であることに由来します。

学名は、Sicyos angulatus

英名は、burr cucumber、star-cucumber

花期は8~11月、雌雄同株で雌雄異花で、葉腋から花序を出し、黄白色の花をまばらにつけます。

雄花と雌花はそれぞれ別の花序につき、雄花序は長さ10〜15cmでまばらに直径1cmほどの雄花をつけます。

雌花序は短く、直径6mmほどの黄白色の雌花が頭状に集まってつきます。雌花の柱頭は3個つきます。

花が咲いた後には、表面は鋭く長く、柔らかい刺とそれより短い軟毛に覆われた実がつきます。

そのゴツゴツした塊には、長い卵形の実(液果)が幾つも球状に集まっていますが、1ツの実にできる種子は1つで、平べったい卵形をしています。

葉は幅の広い円心形で、浅く3つまたは5~7つに裂けており、長めの葉柄には粗い毛があります。

蔓で伸びる茎は数mまで伸び、ざらつき粗い毛が密生しています。

葉の脇から出る巻きヒゲでほかのものに絡みついて、成長します。

アレチウリの花言葉は、「嫌われ者」「生命力あふれる」で、9月21日の誕生花です

元気がよすぎて他の生物にとっては迷惑になるからつけられた花言葉でしょうが、こどもの世界で言うと、悪ガキのような存在でしょうか。

参照サイト

Wikipedia アレチウリ 日本の侵略的外来種ワースト100

環境省 特定外来種等一覧

国立環境研究所 侵入生物データベース アレチウリ

花々のよもやま話 アレチウリ

ビオ・荒川さいたま アレチウリ

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