オオニシキソウ(大錦草)は、枝先に花序になって白い花を咲かせます

2021年9月22日

オオニシキソウ(大錦草)は、草丈が40cmほどになり、枝先に杯状花序で白い花を咲かせます。仲間のコニシキソウ(小錦草)は地面を這うように伸び、この点が違います。南北アメリカ原産で、日本では中部地方以西で見られるトウダイグサ科の1年草です。

オオニシキソウ(大錦草)は、枝先に花序になって白い花を咲かせます

オオニシキソウについて

道路沿いの空き地に、オオニシキソウの花が咲いていました。

コニシキソウは、畑にもよく生えてくるので馴染みがあるのですが、オオニシキソウは、初めてみました。

ニシキソウ(錦草)の仲間は、ニシキソウ、コニシキソウなどがありますが、緑の葉と赤い茎を、織物のに例えて「ニシキ」とつけられた言われます。オオニシキソウは、そのなかでも草丈が大きなことに由来します。

つぎの写真が、オオニシキソウが群生している様子ですが、赤みを帯びた茎がのび、たくさんの小さな花を咲かせています。

オオニシキソウの群生

草丈は、30cmくらいでしょうか、倒れそうな感じで立っています。

オオニシキソウにたいして、コニシキソウは葉の形はよくにていますが、全体に小さく、地面にそって四方に伸びます。

つぎの写真が、コニシキソウ(小錦草)です。スベリヒユににた感じがしていて、地面にくっつくように伸びます。

コニシキソウについては、別の記事にしたいと思います。

コニシキソウ

オオニシキソウの花

オオニシキソウの花と実

9月になって、オオニシキソウに花と実がついていました。オオニシキソウの花は、枝の先に杯状花序と呼ばれる形で、白く小さな花を咲かせます。

ただ、白い4枚の花びらがついているように見えますが、杯状花序の周りを囲んでいる腺体の付属体なのだそうです。

杯状花序は、中央に雌花が1個あり、雄蕊が1本の雄花が4個、蜜を分泌する緑色の腺体が4個ついていて、

その周りを白い花びら状の4枚の腺体の付属体が取り囲んでいるということです。(しろうと自然科学者の自然観察日記 オオニシキソウ

花に接してついているのは、実です。花にくらべて大きいのですが、さく果で、直径2mmくらいの卵球形で無毛です。

中に長さ1.5mmほどの黒~褐色の種が入っていると言われます。

オオニシキソウの茎・葉

オオニシキソウの茎・葉

オオニシキソウの茎と葉を近くから見てみました。

茎は赤みを帯びていて、分岐しています。

葉には葉柄がなく、対生し、表面には白い毛がついており、縁に細かな鋸歯が見られます。

葉の長さは、1.5~3.5cmほどの長めの楕円形状ですが、よく見ると葉の主脈に対して付け根の部分が左右非対称になっています。

以前記事に書いたシュウカイドウの葉もハート形で非対称でしたが、オオニシキソウの葉も非対称なのが特徴にようです。

葉が非対称の植物はあまり見かけないように思うのですが、なぜなのか、興味深いですね。

オオニシキソウの基本情報・花言葉

オオニシキソウ(大錦草)は、南および北アメリカ原産で、日本では中部地方以西で見られるトウダイグサ科トウダイグサ属の1年草です。

ニシキソウ(錦草)の仲間は、ニシキソウ、コニシキソウなどがありますが、緑の葉と赤い茎を、織物の錦に例えて「ニシキ」とつけられた言われます。オオニシキソウは、そのなかでも草丈が大きなことに由来します。

学名は、Euphorbia nutans

英名は、eyebane、nodding spurge

花期は6~10月で、枝先に杯状花序で白い小さな花を咲かせます。オオニシキソウの杯状花序は、中央に雌花が1個あり、雄蕊が1本の雄花が4個、蜜を分泌する緑色の腺体が4個、その周りを白い花びら状の4枚の腺体の付属体が取り囲んでいます。

葉は対生し、長さ1.5~3.5cmの長い楕円形状で、基部は左右が不揃いになります。

茎は淡紅色を帯び、直立または斜上して伸び、草丈が20~40cmになります。

オオニシキソウの花言葉は、「執着」「密かな情熱」「変わらぬ愛」「数は力」「控えめ」「地味」など

誕生花は不明です。

参照サイト

Wikipedia オオニシキソウ

しろうと自然科学者の自然観察日記 オオニシキソウ

三河の植物観察 オオニシキソウ

林弥栄著 山と渓谷社 「野に咲く花

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