トチノキ(栃の木)は、北海道の札幌市以南に自生するムクロジ科トチノキ属の落葉高木広葉樹です。冬につける冬芽は独特で、表面に粘液をつけて、虫の侵入防止や防寒をしています。他の樹には見られない冬芽の様子や、春の芽生え、若葉の様子などについて書きました。
トチノキ(栃の木)の冬芽や春の芽生え
トチノキの冬芽
トチノキの冬芽
トチノキの葉痕と冬芽
トチノキの春の芽生え
トチノキの芽吹き
大きく伸びた頂芽
トチノキの若葉と葉の付き方
葉を広げたトチノキ
トチノキの葉の付き方
真上から見た葉柄
横から見たトチノキ
トチノキの基本情報・花言葉
トチノキ(栃の木)は、北海道の札幌市以南に自生するムクロジ科トチノキ属の落葉高木広葉樹で、樹高25m、直径1mほどに成長します。 沢沿いの肥沃で水分の多い土地に自生しますが、公園樹や街路樹としても、よく植えられています。 縄文遺跡からトチノミの化石がみつかっており、古くから食材として利用されてきたことをうかがわせます。 トチの名前の由来ははっきりしないようですが、トは「十」を、チ「千」を表すとされ、たくさんの実がなるという意味があるとされます。 トチの実は、クリの実ににていますが、丸くより硬い皮に包まれています。豊富なたんぱく質を含んでおり、縄文時代から貴重な栄養源として利用されてきました。灰汁を含むため、取り除く必要がありますが、いまでも、田舎のお土産などで販売されています。 トチノキの花期は5~6月で、枝の先に30cm近い円錐花序で、直径1.5cmほどのたくさんの花を咲かせます。 花の多くが雄花になり、両性花は、花序の下のほうにつきます。花びらは4枚で白く、付け根には淡紅色の斑紋があります。 また、花は、たくさんの蜜を含んでおり、蜜源として利用されます。 実は蒴果で、直径3〜5cmほどの球形で表面にはこぶ状の突起が見られます。 9月ごろに熟すと3つに割れ、1〜2個の種が出てきます。種は堅い皮に包まれていますが、取り除くとなかに果肉がはいっています。 果肉は、サポニンを含んでいるためそのままでは食べられず、あく抜きが必要になります。 実がなるまでは、数十年と長い時間がかかるため、「トチを伐る馬鹿、植える馬鹿」ということわざがあります。これは、せっかく大きくなった貴重なトチノキを伐るのは馬鹿なことだが、実るまで長くかかるトチノキを伐ってしまうのも馬鹿なことだという意味になります。 長い年月をかけて大きくなったトチノキは、かけがえのないものだということを覚えておきたいものだと思います。 葉は対生し、葉柄は5~25cmと長く、小葉が5~9枚からなる掌状複葉です。中央の小葉が最も大きく、先は尖っていますが、基部は細くなります。 樹高は20~30mになり、太さは1mほどになります。樹皮は黒褐色で、波形の模様ができますが、古くなると剥がれ落ちます。 材には、特有の杢目があって、加工しやすく、家具、建築、玩具などに使われます。 トチノキの花言葉は、「贅沢」「豪奢」「健康」で、5月10日の誕生花です。 昔からトチノキが貴重で、人々の生活を支えてきた存在だったことを表しているようです。参照サイト
Wikipedia トチノキ
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