ヒメシャラ(姫沙羅)は、11月ごろに、黄から赤褐色にきれいに紅葉します。茶色くすべすべした幹が特徴のヒメシャラは、夏にツバキににた白い可愛い花をさかせ、秋に紅葉するので、一年中楽しめます。神社やお寺によく植えられていますが、庭木としても人気の樹木です。
ヒメシャラ(姫沙羅)の紅葉
ヒメシャラの樹と紅葉
道路沿いに、綺麗に紅葉したヒメシャラ(姫沙羅)の樹が、他の樹々にまじって数本生えていました。
黄色や赤褐色に紅葉していて、きれいです。
写真の中で、数本、細長く上にのびて、黄や赤褐色に紅葉しているのがヒメシャラの樹です。
真っ赤な紅葉とはちがいますが、黄と赤褐色の葉がまじりあって紅葉していてきれいです。
このように紅葉もきれいですが、ヒメシャラの樹はつるつるした茶の樹肌も特徴があってきれいです。
こちらが、ヒメシャラの樹肌です。つるつるとして平滑で、きれいな茶色の樹肌が特徴的です。
他には見られないものなので、一目でヒメシャラだとわかります。
このように、きれいな樹肌で、花や、紅葉などで1年中楽しめるからだと思いますが、庭木に植えられることも多いようです。
他にはあまり見ることがない樹肌なので、山の中でも、一目でヒメシャラだとわかります。(^_^)
表面がつるつるしているからでしょうが、地方によっては、ヒメシャラをサルスベリと呼ぶこともあるようです。
たしかにすべすべした樹肌の感じはよく似にていますが、いろは明らかに違います。
また、リョウブ(法令)の樹も樹皮がすべすべになるので、サルスベリと呼ばれることがあるようですが、まだら模様がつく点が違います。
サルスベリやリョウブについては、記事に書いていますので、詳しくはこちらもご覧ください。
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ヒメシャラの花と実
ヒメシャラは、6~8月ころに花を咲かせます。
花の直径は2cmくらいで、5枚の白い花弁の中にたくさんの雄しべが付きます。
この花は、朝開いて夕方には散る、一日花ですが、ツバキ科なので、花のツバキの花ににています。
ヒメシャラの花や葉などについては、つぎの記事にも詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。
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花が終わると実をつけ、10~11月ごろに熟して殻が割れ、なかの種があらわれます。
ヒメシャラの果実は、写真のように少し変わった形をしていますが、この果実の殻は、葉が落ちたあとも枝に残ります。
葉が落ちた枝に、この殻がたくさんついているのも、おもしろそうですね。
クリスマスの飾りなどにしてもいいかもしれません。(^-^ )
ヒメシャラの基本情報・花言葉
ヒメシャラは、日本の固有種で、神奈川県~和歌山県までの太平洋側や四国、九州に分布する、ツバキ科ナツツバキ属の落葉小高木です。
庭木やシンボルツリーとして庭に植えられることも多いようです。
名前は、シャラノキ(沙羅樹)より小さいため、ヒメシャラとなったとのことです。
学名は、Stewartia monadelpha
英名は、Tall Stewartia
花期は6~8月で、葉腋(ヨウエキ)の近くから花柄(カヘイ)を出し、2cmほどの白い花を咲かせます。
花は、朝咲いて夕方には散る一日花です。実は、10~11月に褐色に熟します。
葉には毛が生えており、長さが5~8cm、幅は1~2cmで、短い葉柄(ヨウヘイ)があって互生し、楕円形~長楕円形で、小さな鋸歯があります。
樹高は15mくらいで、胸高直径は90cmくらいになります。樹皮は、若いうちは灰色でざらつきますが、成長に伴って赤茶色に変化します。
ヒメシャラの花言葉は、「謙譲」「愛らしさ」で、12月2日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia ヒメシャラ
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