アカネは、8~10月に3~4mmほどの白く小さな花を花序で咲かせるアカネ科、ツル性多年草です。名前は根が赤いことに由来しますが、古くから茜染めに使われ、生薬としても利用されてきました。明るさを強調する枕詞「茜さす」としても知られています。
白く小さな花を花序で咲かせるアカネ(茜)
アカネの花
庭のアジサイの樹に沿って伸びたツルが垂れ下がり、
3~4mmほどの小さな白い花が花序になってたくさん咲いています。
以前から、茎に間隔をおいて4枚の葉が輪生状についていたので、
何かなと思っていたのですが、8月末ごろから花が咲きだし、
アカネだと確信が持てました。
ヒマラヤ、アフガニスタン、中国、朝鮮半島などや、
日本の本州以南に自生するアカネ科アカネ属のツル性多年草です。
ご覧のように、花びらが5枚で、なかに5本の雄しべが見えます。
アカネは、根が赤いことからこの名前がつけられたといわれ、
古い時代から草木染に使われてきました。
夕焼けを表現するときなどに使われる茜色は、
この赤いいろに由来するようです。
別名は、マダー、アカネカズラ、ベニカズラ。
和歌の枕詞「茜さす」は、紫、日、月などを強調して使われますが、
こちらもアカネに由来します。
名前もしらない雑草のように思っていましたが、
昔から人を助けてきてくれた植物のようで、少し驚きました。(^ ^;)
花は、茎の先端や、葉腋からでた花茎から集散花序をだし、
たくさんの花をつけています。
遠目には、白いかたまりのように見えていましたが、
近ずいて見ると、可愛い花が競うようにさいています。
こちらは、咲く前のツボミですが、
小さな丸みが花茎の先にたくさんついていて、
いまにも咲きそうな勢いを感じます。
花言葉は、「私を思って」「媚び」で、9月16日、9月22日の誕生花です。
こちらは、つるを伸ばして、他の植物に絡みながらのびる様子からつけられたといわれます。
早く咲いた花の後には実がついています。
直径5~6mmほどの球形で、中は多肉質の核果です。
いまは緑ですが、秋には熟して黒くなります。
アカネの茎・葉
アカネはツル性ですが、他の植物によりそうように伸び、
アサガオのように巻き付くことはありません。
同じアカネ科のヤエムグラやタデ科のママコノシリヌグイと同じように、
茎についたトゲを利用して他の植物に絡まって伸びます。
また、茎の断面は四角形で、よく枝分かれします。
葉は、写真のように、4枚輪生したようにつきますが、
2枚は托葉で、2枚が対生したものです。
ご覧のように3~4cmほどぼ長い葉柄がつき、
三角状の卵形で、先端は細くなり、基部は心形、
大きさは長さ3~7cm 幅1~3cmで、
縁に鋸歯は見られません。
根には止血、解熱、咳止めなどの薬効もあり、生薬としても使われてきました。
和歌の枕詞「茜さす」は、「紫」「日」「月」「照る」などの明るさを強調しますが、
このアカネに由来します。
我が家の庭に生えたアカネですが、意外にも、古来から草木染、生薬などに使われてきた有用な植物のようです。
アカネの基本情報・花言葉
アカネ(茜)は、ヒマラヤ、アフガニスタン、中国、朝鮮半島や、日本の本州以南に分布するアカネ科アカネ属のツル性多年草です。
名前は、根を乾燥すると赤い(赤根)ことに由来します。
別名は、マダー、アカネカズラ、ベニカズラ。
学名は、Rubia argyi
英名は、madder
Rubiaは、ラテン語の「ruber(赤)」を表し、根が赤いことに由来します。
花期は8~10月で、茎の先や上部の葉の腋から集散花序を出して白っぽく3~4mmほどの小さな花をたくさん咲かせます。
花びらは5裂し、5本の雄しべがつきます。
実は直径5~6mmの核果で、秋に黒く熟します。
茎はつる性で断面は四角形でたくさんに分岐しますが、
小さな下向きのトゲがあり、
他の草木に巻くつくのではなく、絡まりながら1~3mほどの長さに伸びます。
葉は縁の鋸歯がない全縁、三角状の卵形で、先端は細くなり、基部は心形。
長い葉柄の先につき、長さ3~7cm 幅1~3cmで、
4枚の葉が輪生したように見えますが、2枚は托葉で、2枚の葉が対生したものです。
晩秋に根を採って草木染に使われ、茜染めとして知られています。
根には止血、解熱、咳止めなどの薬効もあり、生薬としても使われてきました。
また、「茜さす」は、和歌では、「紫」「日」「月」「照る」などの明るさを表す枕詞として使われます。
花言葉は、「私を思って」「媚び」で、9月16日、9月22日の誕生花です。
アカネが、つるを伸ばして、他の植物に絡みながらのびることからつけられたといわれます。
参照サイト・書籍
松江の花図鑑 アカネ
野の花賛歌 ヤブムグラ
花言葉-由来 アカネ
高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑」
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