花の形が時計のようなトケイソウ(時計草、パッションフラワー)

2023年10月2日

トケイソウは、先端が3つに分かれた雌しべと、たくさんの花びらからなる花の形が時計のようだとして、名づけられました。南米などが原産の、常緑つる性の木本で、世界中に広まっており、日本へは江戸時代に渡来し、緑のカーテンなどとして栽培されています。

トケイソウ(時計草、パッションフラワー)の花

トケイソウの花

トケイソウの花(大阪公立大学附属植物園)

9月なかごろに、トケイソウ(時計草)の花が咲いていました。

フェンスに長く伸びたツルのあちこちに、直径が7~10cmほどのよく目立つ花がさいています。

花期は5~10月ごろと長い間咲きますが、朝咲いて夕方にしぼむ一日花です。

名前は、花の姿が時計ににているとしてトケイソウとつけられました。

花の中心部についた雌しべは3裂するのが特徴で、

多くの細長い糸状の副花冠が付き、黄色い葯の付いた雄しべ5本つきます。

その周囲には、花びら5枚、萼片5枚が、同じ形で放射状につきます。

和名のトケイソウは、中心部に長く伸びた雌しべが3裂して時計の針のようにみえ、

周囲についた花びらが文字盤のように見えるとして名づけられました。

また、パッションフラワーは英名で、ラテン語で flos passionis と呼ばれていたものを、

英訳してpassion flowerとしたもので、「キリストの受難の花」を意味します(Wikipediaより)が、

花の形からキリストが十字架に張り付けられた様子を連想してつけられたといわれます。

なので、花言葉は、キリストの受難を象徴して、

「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」とつけられています。

誕生花は、6月27日。

連なって咲くトケイソウとツボミ

垂れ下がったツタに咲く花たちがきれいです。

これから咲くツボミもたくさんついていて、これからも咲き続けそうです。

青いトケイソウ花

こちらは、青がよく目立つトケイソウです。

中心部に先が3つに分かれた、茶色っぽい雌しべがあり、その下に緑いろの5本の雄しべが見られます。

その周囲には、根元が黒く、その先がしろと青い、たくさんの副花冠がついており、

そのしたに、同じ形の6枚の花びらと6枚の萼片がついています。

たしかに、3つに分かれた雌しべが、長針や短針で、

その周りの副花冠、花冠や萼片が文字盤のように見えます。(^_^)

トケイソウの実

こちらは、花の後についた実です。

写真のように楕円形状で、卵ほどの大きさですが、

種類によって食べられるものと食べられないものがあります。

植えるときには、実が食べることができるものの方がいいですね。

トケイソウのツル、葉

トケイソウの蔓と葉

こちらは、トケイソウの蔓(ツル)と葉です。

蔓は枝分かれして、3mほどに伸びますが、

蔓の幹そのものが他のものに巻き付くのではなく、

葉腋から巻きひげをのばして、つかまってのびます。

キュウリやヤマブドウなども、同じように巻きひげでつかまります。

際しくは、関連投稿をご覧ください。

すこしわかりにくくて恐縮ですが、

葉は、長めの葉柄があり、手のひらのような形で5~7つに深く分かれます。

縁に鋸歯がなく、茎に互生し、間隔を置いてついています。

長く伸びたツル

常緑性の多年草なので、

年々大きくなってツルが伸びているようです。

種類にもよりますが、春から秋にかけて長く咲くトケイソウ、

緑のカーテンになり、実もつける。

花は好き嫌いがあるかもしれませんが、ちょっといいかもしれませんね。

トケイソウの基本情報・花言葉

トケイソウ(時計草、パッションフラワー)は、中央アメリカや南アメリカの熱帯から亜熱帯が原産で、

世界中で栽培されているトケイソウ科トケイソウ属のつる性常緑の木本です。

日本へは、江戸時代に渡来したとされます。

和名のトケイソウは、中心部に長く伸びた雌しべが3裂して時計の針のようにみえ、

周囲についた花びらが文字盤のように見えるとして名づけられました。

パッションフラワーは、ラテン語で flos passionis と呼ばれていたものを、英訳してpassion flowerとしたもので、

「キリストの受難の花」を意味します(Wikipediaより)が、

花の形からキリストが十字架に張り付けられた様子を連想してつけられました。

学名は、Passiflora caerulea L.

英名は、passion flower 

花期は5~10月ごろと長く咲きますが、朝咲いて夕方にしぼむ一日花です。

花の中心部についた雌しべは3裂するのが特徴で、

多くの細長い糸状の副花冠が付き、黄色い葯の付いた雄しべ5本つきます。

その周囲には、花びら5枚、萼片5枚が、同じ形で放射状につきます。

花のいろは、白、赤、ピンク、黄、紫など各種あります。

花のあとにつける実は、楕円形状で卵ほどの大きさですが、

種類によって食べられるものと食べられないものがあります。

茎は3mほどにのび、葉腋から出した巻きひげによってものにつかまって育ちます。

ツルはよく分岐してたくさんの葉を出します。

長めの葉柄の先に、手のひらのような形で5~7つに深く分かれます。

花がきれいで、ツルで伸びてたくさんの葉をだすので、緑のカーテンなどに使われます。

花言葉は、「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」で、6月27日の誕生花です。

トケイソウが、キリストの受難を象徴する花とされたことに由来するとされます。

参照サイト

Wikipedia トケイソウ

花と緑の図鑑 トケイソウ

庭木図鑑 樹木ペディア トケイソウ

みんなの趣味の園芸 トケイソウ

花言葉ー由来 トケイソウ

関連投稿

<巻きひげでつかまるつる性植物>

ツルありエンドウマメ(豌豆まめ)の、巻きひげのつかまり方

エンドウマメは、秋に種まきし、春に収穫する越年性の野菜です。いろんな品種がありますが、大きくは、ツルを長く伸ばすツルありとツルなしの品種があります。この記事では、ツルあり品種が、巻きひげをどのように使 ...

ノブドウ(野葡萄)とヤマブドウ(山葡萄)の違い

ノブドウとヤマブドウは、日本全土に分布するブドウ科のツル性落葉低木で、よくにています。両者は、ノブドウの実はたべられず熟すと青や紫になり、葉が9cmであるのに対し、ヤマブドウは雌雄異株で実が食べられ、 ...

  • B!