コメツブツメクサ(米粒詰草)は、5~7月頃に直径7mmほどの小さな黄色い球状の花を咲かせる野草で、クローバーの仲間です。ヨーロッパから西アジア地方原産のマメ科シャジクソウ属の一年草で、日本では1930年代に確認されました。
小さく黄色い花が咲くクローバーの仲間、コメツブツメクサ(米粒詰草)
コメツブツメクサの花と実
5月ごろから、車道沿いの道端などで、写真のような、小さな黄色い花をよく見かけます。
花の直径は7mmほどの小さな黄色い花なのですが、
意外なことに、クローバー(シロツメクサ)と同じマメ科シャジクソウ属の一年草で、
ヨーロッパから西アジアの原産です。
花期は5~7月ごろで、長さ3~4mmほどの黄色い蝶形花が5~20個集まって、球状の花序になって咲きます。
名前は、仲間で、花の大きさが2cmほどのシロツメクサやムラサキツメクサなどに対して、花が小さいことから、この名前つけられました。
別名は、コゴメツメクサ(小米詰草)、キバナツメクサ(黄花詰草)。
なお、「ツメクサ(詰草)」と呼ばれるのは、江戸時代にオランダからガラス製品を輸入するに際し、衝撃から守るために乾燥したクローバーを緩衝材として使用したことに由来します。
花の名前としては、少し気の毒なつけ方のように思いますが、どうでしょう。(>_<)
花言葉は、「お米を食べましょう」「小さな恋人」。
「お米を食べましょう」は、米のコマーシャルのようですが、コメツブツメクサという名前に由来しててけられたようです。
また、「小さな恋人」は、シロツメクサより小さな花をつけることに由来するといわれます。
花は黄色く咲きますが、時間がたつと写真のように白く変化し、
さらに写真のように花弁は茶色くなって、そのまま垂れ下がります。
この中に、種が入っており、この枯れた花弁に包まれて成熟するようです。
つぎの写真が、道端で見かけたコメツブツメクサの花です。
このように群生して咲いているのをよく見かけます。
毎年たくさんの種を落し生えてきており、繁殖力の強い植物のようです。
近縁種のクスダマツメクサの花と実
コメツブツメクサの仲間で、よくにた花を咲かせる植物に、クスダマツメクサ(薬玉詰草)があります。
こちらが、クスダマツメクサの花と実です。
コメツブツメクサより花が大きいので、クスダマとつけられたとのことですが、
花の形はそっくりで、見分けがつきそうにありませんが、花が終わったあとの形が違います。
花が咲き終わったあとのコメツブツメクサは垂れ下がっていますが、
クスダマツメクサは、写真のように形がほぼそのままに保たれています。
この形から、クスダマツメクサは、ホップツメクサとも呼ばれます。
ホップは、もちろんビールの原料にされるホップを意味しています。
なお、ほかの近縁種にコメツブウマゴヤシ(米粒馬肥)があります。
こちらもコメツブツメクサより、花や葉が大きく、葉には鋸歯がみられます。
コメツブツメクサの茎・葉
こちらが、コメツブツメクサの茎と葉です。
茎の長さは20~40cmほどで、よく分岐しており、赤みを帯びており、
直立するのでなく、互いに倒れかかるように伸びています。
葉は、長さ2~5mmほどの葉柄がある3小葉で互生し、
小葉は倒卵形で長さ0.5~1cmほどになります。
道端でよく見かけるコメツブツメクサ、よくにた近縁種の中でも小さな花ですが、元気に育っていて健気です。(*^m^*)
コメツブツメクサの基本情報・花言葉
コメツブツメクサ(米粒詰草)は、ユーロっパや西アジアが原産のマメ科シャジクソウ属の一年草で、日本では1930年代に確認されました。
名前は、シロツメクサ(クローバー)ににており、コメツブ(米粒)のように小さな花が咲くことに由来します。
別名は、コゴメツメクサ(小米詰草)、キバナツメクサ(黄花詰草)。
なお、「ツメクサ(詰草)」の名前は、江戸時代にオランダからガラス製品を輸入するに際し、衝撃から守るために乾燥したクローバーを緩衝材として使用したことに由来します。
学名は、Trifolium dubium
英名は、Suckling clover
花期は5~7月で、長さ3~4mmほどの黄色い蝶形花が、5~20個集まって、直径7mmほどの球状の花序になります。
花は咲き終わると垂れ下がり、そのまま乾いて残ります。豆果は長さ2mmほどの楕円形で、枯れた花弁に包まれて成熟します。
葉は3小葉からなり、葉柄は短く長さ2~5mm。小葉は倒卵形で、長さ0.5~1cm。
茎はよく分岐し、高さ20~40cmほどになります。
よくにた花を咲かせる植物に、クスダマツメクサ(薬玉詰草)、コメツブウマゴヤシ(米粒馬肥)があります。
花言葉は、「お米を食べましょう」「小さな恋人」。
「お米を食べましょう」は、コメツブツメクサという名前に由来し、
「小さな恋人」は、シロツメクサより小さな花をつけることからつけられたといわれます。
参照サイト・書籍
Salon*Mond ~和花の作業部屋~ 【春~夏の雑草】シロツメクサのミニチュアみたい-コメツブツメクサ
華のいわや 「コメツブツメクサ」の花言葉とは?
花好きじじい コメツブウマゴヤシとコメツブツメクサ
林弥栄監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」
関連投稿
-
-
シロツメクサ(白詰草、別名シロクローバー)の白い花と葉
シロツメクサはシロクローバーとも呼ばれ、20~70個の蝶形花が集まって一つの白い花になります。葉は茎の先端に3枚つきますが、まれにつく4枚ものは幸運を呼ぶとして、珍重されてきました。ヨーロッパ原産のマ ...
-
-
紫の花が咲くムラサキツメクサ(紫詰草)と、シロツメクサ(白詰草)の違い
ムラサキツメクサは、アカツメクサとも呼ばれ、緑肥や蜜源などに利用されてきたヨーロッパ原産のマメ科の多年草です。いまは、全世界に広がっており、日本へは明治初期に日本に移入され、全土に分布します。ここでは ...