晩秋に咲くキミガヨラン(君が代蘭)の白い花

2022年12月13日

キミガヨランは、春に長く伸びた花茎に、花序になってベル形の白い花を咲かせますが、秋にも同じようにたくさんの花を咲かせます。2mほどに伸びた茎の先に咲く花は壮観で、明治時代に鑑賞用に移入され、庭園や公園などに植えられました。晩秋に、植物園で咲く様子を撮りました。

晩秋に咲くキミガヨラン(君が代蘭)の白い花

キミガヨランの花

キミガヨランの花(大阪公立大学附属植物園にて)

12月の初めに訪れた植物園で、キミガヨランの白い花が、咲いていました。

ここではたくさんの株が育っており、あちこちで高くのびた花茎に大きな花を咲かせており、庭で咲くのとは違った雰囲気です。

キミガヨランについては、近くの庭で撮らせてもらい、以前、記事に書きましたが、その時は7月だったので、意外に思って調べて見ると、

花期は、5~11月とのことなので、この寒い時期にも咲いているようです。

ここの植物園では、たくさんの株が植えられていて、元気に花をさかせており、原産地もこんなのだろうかと想像しました。

キミガヨランは北米原産で、砂漠地帯で育つリュウゼツラン科ユッカ属の常緑低木ですが、2mほどの高さになります。

名前は、学名の「gloriosa」に「栄光のある」の意味があり、花がながく咲き続けることから、「君が代は栄える」として名づけられたといわれます。

長い花茎を伸ばして、たくさんの花をさかせるすがたは、あかるく華やかさを感じます。

キミガヨランの花

キミガヨランは、写真のように、たくさんの葉のあいだから、1.5mほどの長さの太い花茎を伸ばし、

たくさんついた枝のさきに、直径3~5cm 長さ5~6cmほどのベル形の花を咲かせています。

した向きに咲く、たくさんのモコモコとした白い花は、賑やかで華やかだと思います。

花言葉は、「勇壮」「すべてをもつ」で、7月13日の誕生花。

たくさん咲く花や、剣のような葉の様子からつけられたのでしょうか。力強い花ことばだと思います。

近くで見たキミガヨランの花

こちらは、以前撮った近くでみたキミガヨランの写真です。

形はベル形で先がすぼみ、少し赤みを帯びて、下向きについています。

花びらは6枚で、中に雌しべが1本ついて柱頭が3裂し、6本の雄しべがつきます。

キミガヨランは、花がさいても日本では結実しないのだそうです。

原産地の北米ではユッカガによって受粉して結実するのですが、

日本ではユッカガ(ユッカ蛾)がいないため、結実しないとのことです。

受粉してくれる昆虫がいないとは、キミガヨランにとっては気の毒ですが、

なぜユッカ蛾でないといけないのか、気になるところです。

このように、キミガヨランは結実しないため、増殖は株分けによって行われます。

キミガヨランの葉

キミガヨランの葉

葉は、写真のように茎にらせん状にたくさん密になってつき、剣のような形で先が鋭く尖っています。

長さ50~100cm 幅3.5~5cmほどと細長くて硬く、先に触れると痛いので近寄るときは、気をつけた方が良さそうです。

秋に長い花茎を伸ばして咲くたくさんのベル形の白い花は、賑やかで心を明るくしてくれます。

キミガヨランの基本情報・花言葉

キミガヨラン(君が代蘭)は、北米原産のリュウゼツラン科ユッカ属の常緑低木で、樹高は150~200cmになります。

日本へ明治時代中期(江戸時代の天保年間(1830年~1844年)とする説もあります)に渡来したと言われ、

花を観賞するために、庭園や公園などに植えられてきました。

名前は、学名のgloriosaが「栄光のある」の意味があり、花がながく咲き続けることから、「君が代はさかえる」として名づけられたといわれます。

学名は、Yucca gloriosa

英名は、Spanish dagger

花期は5~11月で、葉の間からのびた90~100cmほどの花茎がついて樹高は2mほどになります。

花茎はたくさんに分岐し、その先に直径3~5cm 長さ5~6cmの壺形の白い花を円錐花序になってたくさん咲かせます。

ベル形の花は下向きにさき、雌しべが1本で、柱頭が3裂し、6本の雄しべがつきます。

また、白い花びらを6枚つけますが、外側には紫色を帯びた模様が入ります。

花は、北米ではユッカガによって受粉しますが、日本ではユッカガがいないので、結実することがありません。

このため、繁殖は株分けによって行われます。

葉は、長さ50~100cm 幅3.5~5cmほどで、剣のような形になって伸び、先が鋭くとがり、

茎にらせん状になってたくさん密生しますが、先端は少し垂れ下がります。

近縁種にアツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)やイトランがあります。

アツバキミガヨランは、キミガヨランにくらべて相対的に背が低く葉が厚くて硬いといわれます。

イトランも同じような花を咲かせますが、葉に縁が糸のように剝れる点が違います。

キミガヨランの花言葉は、「勇壮」「すべてをもつ」で、7月13日の誕生花です。

たくさん咲く花や、剣のような葉の様子からつけられたように思われますが、どうなのでしょうか。

参照サイト

庭木図鑑 樹木ペディア キミガヨラン

EVERGREEN キミガヨラン

かぎけん花図鑑 キミガヨラン(君が代蘭)

里山コスモスブログ アツバキミガヨラン &キミガヨラン・イトラン

四季の山野草 イトラン

恋する花たち キミガヨラン

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