赤や黄の実をつけ、正月飾りに使われるセンリョウ(仙蓼、千両)

2022年1月3日

センリョウは、冬の寒い時期に赤い実をつける縁起がいい樹として知られ、正月の飾りによく使われます。東アジア、東南アジアから南アジアに分布し、日本では東海地方以南に自生していると言われます。実が黄色い種類もあり、キミノセンリョウと呼ばれます。

赤や黄の実をつけ、正月飾りに使われるセンリョウ(仙蓼、千両)

センリョウの赤い実

センリョウの赤い実

わがやの庭のセンリョウ(千両)です。

センリョウは、センリョウ科の常緑低木広葉樹で、日本では東海地方以南に自生します。

生えている場所は、直射日光が当たらない場所なのですが、毎年赤い実をつけます。

周囲にはマンリョウも数本、それにナンテンもあり、この時期は赤い実が目立ちます。

センリョウは、5~7mmの実を写真のように、枝の先にまとまって複数個つけ、そのすぐ下に葉が対生しており、

実の赤と、葉の緑の対比が綺麗だと思います。

センリョウとマンリョウは、混同されることがあるようなので、以前、違いについて書きました。興味をお持ちでしたら、こちらもご覧ください。

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正月の生け花

センリョウという名前が示すように、縁起がいいこともあって、正月の切り花として良く使われているようです。

写真は、我が家の正月のセンリョウの生け花です。

ロウバイ、菊、松と一緒に、家内が生けたものですが、ロウバイの香りもして、いい感じです。

たくさんに咲くセンリョウ

この写真のように、このようにたくさんの実がついているのを見かけます。

センリョウは、茎が何本も出てきて株立ちになるので、株が大きくなるとこのように見事な実がつきます。

また、実が黄色い種類のキノミセンリョウもあります。

キミノセンリョウの黄色い実

葉や茎は同じですが、実はきれいな黄色で、こちらもきれいで魅力的ですね。

センリョウの花

センリョウの花

こちらがセンリョウの花です。

センリョウは、5~7月ごろに、写真のように、茎の先に緑いろの小さな花を穂状花序で咲かせます。

花びらや萼のない子房のみの花で、子房の外壁には黄色い葯のある雄しべが一つずつできます。

残念ながら、この写真では詳しくわかりません。

詳細は、「続・樹の散歩道」をご覧ください。

センリョウの茎や葉

たくさんの茎

センリョウがどのように育っているかですが、写真のように、まわりに茎が何本も出ています。地下茎が伸びて、その先から茎が地上に出て増えます。

このようにして増えるので、さきほどの写真のようにたくさんの実がつくことになります。

このため、センリョウは根っこを掘り、株分けをすることによって増やすことができます。

伸びた茎の先は、つぎの写真のように途中で枝分かれしています。

枝分かれする茎

茎に葉は、毛がありませんが、途中で写真のように、節のようなものが見られます。

センリョウは、常緑低木なのですが、幹(茎)は緑いろで、木質化せず、草のように見えるのも特徴です。

最後に葉を見てみたいと思います。

センリョウの葉

葉は、革質で光沢があり、茎に対生しています。

大きさは、長さ5~15cm 幅2~5cmの細い卵形で先端が尖っており、葉の縁には尖った鋸歯がつきます。

とがっていると言っても、触ってもいたいくはありません。(^⊆^)

センリョウの基本情報・花言葉

センリョウ(仙蓼、千両)は、東アジア、東南アジアから南アジアに分布し、日本では東海地方以南に自生するセンリョウ科センリョウ属の常緑低木広葉樹です。

また、暖かい地方で育ちますが、日当たりが良すぎない明るい半日陰が適しているようです。

カラタチバナが中国名で「百両金」と呼ばれていたことから、日本でヒャクリョウ(百両)と呼ばれるようになったのに対し、それより樹高が高く実もたくさんつくのでセンリョウ(仙蓼、千両)と名づけられたとのことです。

当初は、「仙蓼」と書かれていましたが、江戸時代初期に「千両」と書かれるようになったようです。

別名は、クササンゴ(草珊瑚)。実が珊瑚のようだとして名づけられたとのことです。

学名は、Sarcandra glabra

英名は、herba sarcandrae,、glabrous sarcandra herb

花期は5~7月で、茎の先に、緑いろの小さな花を穂状花序で咲かせます。

花びらや萼のない子房のみの花で、子房の外壁には黄色い葯のある雄しべが一つずつできます。

花のあとに、直径5~7mmの球形の果実ができ、11~2月にかけて赤く熟し、鳥が好んで食べます。

葉は対生し、革質で光沢があります。

葉の大きさは、長さ5~15cm 幅2~5cm、細い卵形で先端が尖り、長さ0.5~2cmの葉柄があります。

また、葉の縁には先が尖った鋸歯がつきます。

樹高は最大で1mほどで、地下からいくつもの茎が伸び、枝分かれします。茎に毛はなく緑色で、やや膨らんだ節があります。

花言葉は、利益」「裕福」で、12月17日の誕生花です

名前にたがわない、いい花言葉ですね。あやかりたいものです。(#^.^#)

参照サイト

Wikipedia センリョウ

みんなの趣味の園芸 センリョウ

庭木図鑑 樹木ペディア センリョウ

LOVEGREEN センリョウ

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