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アセビ(馬酔木)の花期は2~4月で、ドウダンツツジの花のような壺形で、白やピンクの花を枝に総状にたくさんつけます。本州から九州に自生するツツジ科の常緑低木広葉樹で有毒植物ですが、庭木、公園樹に植えられ、盆栽にもされます。
冬から春に咲くアセビ(馬酔木)の壺形の花
アセビの花
種
4月になると、花が咲き終わったアセビの樹にたくさんの種がついていました。
昨年の種かもしれませんが、この種が落ちて、たくさんの実生を生み出しているわけですね。
葉
アセビの葉は、長さが3~7cm、幅が2~3cmと長細い形で、
表裏に毛がなくつるつるしており、葉の先に軽くい鋸歯があります。
花が終わる4~5月ころになると、
いままで緑だった若い葉が赤く変わります。
この写真は、大きな樹全体が、赤なりきれいです。
常緑樹であり、この時期に色ずくので、
紅葉とは呼ばないのでしょうが、とてもきれいですね。
アセビの葉は、切り花にもされるようですが、
庭木として植えると、花も葉も鑑賞できます。
ただし、先にも述べたようにアセビは有毒なので気を付ける必要があります。
また、落ちた葉には、他の葉の成長を抑圧する成分も含まれているとのことなので、
他の植物を近くに植えたりする場合は、注意が必要です。
有毒であることから、昔は、葉を煎じた液を、害虫駆除に利用してきたとのことです。
アセビが育つ環境
こちらは、山で育っているアセビです。
スギやヒノキの人工林の縁で、日当たりがあまりよくない場所で、
痩せ地のようですが、生育に適しているんでしょう、よく繁殖しています。
5年くらい前には、一面に背丈ほどの大きさだったのですが、ほぼ全部を切りました。
伐採後、まだそれほど大きくはなっていませんが、少しずつまた成長してきています。
おもしろいもので、近くの日当たりのいい場所には、ほとんど見られないようです。
植物には環境の影響が大きいことを、改めて実感します。
こちらは、30年くらい前に伐採されたスギかヒノキの切株に生えてきたアセビです。
アセビはたくさんの種を落とすので、あちこちに実生が生えてきますが、
たまたま切り株に落ちた種から、根を出したようです。
このままにしておけば、根を地面まで伸ばし、育っていくだろうと思います。
植物は自分では動けませんが、環境が適していれば、よく育つんですね。
アセビの基本情報・花言葉
アセビ(馬酔木)は、日本の本州から九州に自生するツツジ科アセビ属の常緑低木の広葉樹で、庭木、公園樹などに植えられ、盆栽にもされています。
アセビの名前は、この樹を食べた馬がふらつき、足が痺れるようになることから「足痺れ」としたものが変化したとする説や、
有毒であるため「悪しき実」と呼んだものが、転じたとの説があるようです。
また、馬が食べると酔ったようになるとして、馬酔木と書かれます。
学名は、Pieris japonica subsp. japonica
英名は、Japanese andromeda
花期は2~4月で、枝の先に10cmほどの総状花序でたくさんの花を咲かせます。
花の直径は6~8mmのドウダンツツジににた壺形で、可愛い花です。色は白やピンクがあり、花の先は5つに裂け、中に、10本の雄しべと1本に雌しべがついています。
葉は互生し、楕円形で長さ3~7cm 幅2~3cm、光沢があり、両面とも毛はなく、浅い鋸歯があります。また、花が終わったころの若葉は、赤みを帯び、よく目立ちきれいです。
樹高は4mほどになり、株立ちになって育ちます。
アセビの落ち葉は植物の成長を抑制する物質を含んでおり、アセビの下ではほかの植物は育ちにくいと言われます。
また、アセビは馬酔木と書かれるように、馬が食べるとふらふらと酔うようになる樹と言われますが、鹿などの食害に強い植物です。
花言葉は、「犠牲」「献身」「あなたと二人で旅をしましょう」で、3月9日の誕生花です。
アセビは英名がJapanese andromedaであることから、ギリシャ神話に書かれた国のために怪物の生贄にされかけたエチオピアの女王アンドロメダに由来し、「犠牲」「献身」の花言葉がつけられたといわれます。
おわりに
10年以上前になりますが、最初この樹を見たときは、名前がわかりませんでした。
鹿が来る場所なので有毒だろうとは思いましたが、インターネットで調べてやっとわかりました。
生えている場所は、北向きの斜面で、直射日光は当たらず、薄日がさす人工林の端の痩せ地です。
直射日光が当たる場所ではあまり見られないようです。
競合する植物は鹿が食べるので、よく繁殖したのかと想像しています。
ただ、花がよく咲いたり、葉がよく色ずくのは、日が当たる場所のようです。(*^^*)
参照サイト
Wikipedia アセビ
庭木図鑑 樹木ペディア アセビ
花言葉-由来 アセビ