キランソウ(金瘡小草)、別名ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)は、草丈が低く、地面のそうように生え、3月に紫いろの小さな花を咲かせます。よく見る野草ですが、薬効が高く、民間薬として使われてきたため、イシャシラズ(医者いらず)とも呼ばれます。
地面にそって生え、3月頃に紫の花を咲かせるキランソウ(金瘡小草)
キランソウの紫の花
毎年、畑の近くの石垣で咲くキランソウの花です。小さな花ですが、写真のように、紫いろにたくさん咲きます。
1~2月には花がなく、地面にロゼット状に広がった茶色っぽい緑の葉だけだったのですが、
3月になると、紫の花が咲き出しました。
キランソウの名前は、ランに似た紫色の花を意味する「紫蘭草(しらんそう)」から転化したや、
花の色から紫藍色に由来するという説、などがあるようですが、はっきりしないようです。
別名に「地獄の窯の蓋」がありますが、葉がロゼッタ状に広がった姿を地獄の窯の蓋と見立てたもので、
薬効によって地獄に落ちないで済むとしてこの名前がつけられたようです。
花期は3~5月で長く咲きます。この花は、近くに生えた株の中でも、最初に咲いたものです。
百花繚乱と言われますが、この時期はキランソウのほかにスミレ、オニタビラコなど、いろんな花が咲いて賑やかです。
キランソウの花は大きさは5~10mmくらいで、たくさん出た根生葉(コンシュツヨウ)の中心近くで咲いています。
いまはまだ一株だけですが、もう少しすると、あちこちで咲き出すだろうと思います。 \(^W^)/
近くで見ると、ユーモラスな形ですね。何かの動物のようでアニメにキャラクターにもでてきそうな気がします。
キランソウはシソ科の植物で、筒状の花びらが上下に分かれた唇形花(シンケイカ)になります。
写真からわかるように、うわ唇は小さく、大きな下唇が3つに分かれています。
そして、上唇には、雄しべや雌しべが一緒になってついています。
上唇が顔のように見え、下唇が下半身と両腕のような形で、おもしろい形だと思います。
この形は、シソ科の植物特有の花で、一目でシソ科だとわかります。
花言葉は、「追憶の日々」「あなたを待っています」「健康をあなたに」で、3月24日の誕生花です。
同じシソ科でキランソウ属のセイヨウジュウニヒトエ、ジュウニヒトエは、キランソウによくにていますが、違いをつぎの記事にまとめています。
よろしければこちらもご覧ください。
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セイヨウジュウニヒトエ、ジュウニヒトエやキランソウとの違い
セイヨウジュウニヒトエは、4~6月ごろに、青紫色〜白色の唇形花を穂状につけます。ヨーロッパ原産のシソ科の多年草で、観賞用に移入されましたが、いまは、野生化が進んでいます。ここでは、日本原産のジュウニヒ ...
キランソウの葉
キランソウは、茎が長く伸びない根出葉(コンシュツヨウ)で、葉が地面にそってロゼッタ状に広がります。
草丈は、2~20cmとされていますが、見かけるものは2cm程度のものが多いようです。
葉の長さは4~6cmで、幅は1~2cmで、表面は全体に毛でおおわれており、縁に緩い鋸歯が見られます。
キランソウの基本情報・花言葉
キランソウは、中国、朝鮮、日本の本州から九州に分布するシソ科キランソウ属の多年草です。
名前の由来は、諸説ありはっきりしないようですが、
ランに似た紫色の花を意味する「紫蘭草(しらんそう)」が転化した、
花の色から紫藍色に由来するという説、などがあるようです。
また、別名の「地獄の窯の蓋」は、葉がロゼッタ状に広がった姿を地獄の窯の蓋と見立てたもので、
薬効によって地獄に落ちないで済む、してこの名前がつけられたと言われます。
学名は、Ajuga decumbens
英名は、bugleweed
花期は3~5月で、茎の付近近くの付け根に紫色の小さな花を数個つけます。
花は、直径5~10mm の唇形花で、上下二つに分かれ、上唇は下唇よりも小さく、下唇は大きく発達して3裂して大きく広がります。
実は分果で、1.5mmほどの球形になります。
葉は対生し、長さ4 ~ 6 cm 幅1 ~ 2 cmの披針形から倒披針形で、先端が広く、基部は狭くなります。
また、葉の縁に波状の粗い鋸歯があります。
草丈は2 ~20cmで、直立せずに四方に分枝し、草全体がロゼット状に地面に広がります。
よく効く薬草のようで、製品化されて販売もされているようです。
薬効については、Wikipediaなどをご参照ください。
なお、近縁種の園芸品種にセイヨウキランソウ(学名アジュガ)があります。
キランソウの花言葉は、「追憶の日々」「あなたを待っています」「健康をあなたに」で、3月24日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia キランソウ
松江の花図鑑 キランソウ
花言葉事典 キランソウ