ミツマタ(三椏)の苗を山に植えました!

2020年2月21日

ミツマタは、樹皮が和紙の原料にされる有毒な落葉低木で、3月ごろに黄色や赤の、きれいな花を咲かせます。取り木、株分け、挿し木などで増やすことができ、鹿の食害にあうことが少ないため、育てやすい樹です。今年も、圧条法で取り木をした苗を山に植えました。

圧条法で作ったミツマタの苗

圧条法によって発生した根

次の写真は、圧条法によって発生した根を撮影したものです。その次の圧条法を仕掛けた状態の写真と比較していただければよくわかると思いますが、土を被せ、石で押さえていた部分から根が出ています。

圧条法を仕掛けた状態

根が出た枝の根元側を切断することによって、苗にします。

今回作った苗の一部が次の写真です。この方法を使うことにより、さし木に比較して大きな苗を作ることができます。

今回作った苗            

苗は、人工林内の比較的明るい場所に植えました。上手く育ってもらいたいものです。ミツマタは、有毒植物なので、あまり鹿に食べられないため、防獣対策が不要で、春にきれいな花が咲くのがメリットです。

ミツマタの苗の植樹

ミツマタの植え付けの様子

落葉樹は、冬の寒い時期には葉を落とし、休眠しているので、この時期に植え付けを行います。

ミツマタは、和紙の原料になるのですが、私が山に植えるのはそのためでなありません。

私は、樹が生えていない地盤が弱い場所や、林道沿いで人が行き来する場所などの植えています。少しでも土砂崩れを防ぎたいことと、殺風景な林地に春に花を咲かせて少しでも賑やかにしたい、との考えです。

和紙の原料にすることは、残念ながら難しいと思いますが、これからも、植えていきたいと思っています。

ミツマタ(三椏)の基本情報・花言葉

ミツマタ(三椏)は、中国中南部やヒマラヤ地方が原産地で、ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木で、樹皮は和紙や紙幣に使われます。

ミツマタの名前は、枝が必ず3つに分岐してのびることに由来し、三枝、三又とも書かれます。

学名は、Edgeworthia chrysantha

英名は、Oriental paperbush

花期は3~4月で、枝の先に、30~50個の小さな花を球状につけた頭状花序が下向きに咲きます。花は黄や赤の両性花で、花弁はなく、萼が目立ちます。

葉には5~10mmの葉柄があって互生し、長さ5〜20cm 幅2〜5cmで披針形、先がとがり、全縁です。

ミツマタは、株立ちなって育ち、2mほどの高さになります。樹皮は灰褐色で滑らかで繊維質が強く、和紙の原料にされ、日本紙幣の原料とされます。

増やし方は、挿し木、取り木、株分けなどにより、庭木などにも植えられますが、有毒植物です。

最近では、枝を漂白したものや、切り花にすることもあるようです。

ミツマタの花言葉は、「肉親の絆」、「強靭」で、2月15日、3月20日の誕生花です。

「肉親の絆」は、三つに分かれる枝を、両親と子供に見立てのことのようです。

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