正月を賑やかに飾ってくれるハボタンは、ヨーロッパ原産のケールが鎌倉時代中期ごろに渡来し、そのご品種改良されたものと言われます。いまは、丸葉ハボタン、縮緬(チリメン)ハボタン、サンゴハボタンなど、たくさんの品種が見られます。
正月をきれいに彩るハボタン(葉牡丹)
きれいな葉で縁起がいいハボタン
大きくしろいハボタン
暮れになるとホームセンターなどでよく見かけるハボタンは、
お正月の飾りに欠かせないものですね。
葉が重なった様子が、ボタン(牡丹)の花のようだとして、
ハボタンと名づけられました。
キャベツのような形をしていますが、丸まらず、
緑の葉に囲まれた中心部が赤や白で彩られ、独特の美しさがあります。
赤いハボタン
ハボタンは、ヨーロッパ原産のケールと呼ばれるキャベツの仲間が品種改良されたもので、
鎌倉時代中期か、江戸時代前半ごろに渡来し、
江戸時代中期以降に品種改良が始まり、いまはたくさんの種類がつくられています。
最初は、食用目的で輸入されたようですが、
あまり美味しくなかったのでしょうか、葉がきれいなこともあって、
観賞用に育てられ改良されてきました。
正月の門松などにもよく使われており、
きれいな姿が、めでたさ感じさせてくれます。
正月飾りのハボタン
我が家のささやかなハボタン
我が家のハボタン
以前は、ハボタンといえば大きなものと思っていましたが、
いまは、手の平サイズの小さなものも好まれているようですね。
我が家でも、3直径が15~20cmほどの3種類の葉ボタンをプランタに植えてみました。
派手さはありませんが、これだけでも、
新しい年を迎える気分を感じることができます。
ハボタンの品種には、東京丸葉ハボタン(江戸ハボタン)、名古屋縮緬(ちりめん)ハボタン、大阪丸葉ハボタンなどがあり、
最近になって葉が切れ葉になるサンゴハボタンと呼ばれるものもつくられています。
以下、それぞれについて見てみます。
丸い葉のハボタン
丸い葉なので、江戸ハボタン系でしょうか。
5本の茎が地面から伸びていて、その先についた葉が赤、白、緑と変化があって、
従来のハボテンを感じさせ、きれいです。
高性種なので、草丈は伸びていくだろうと思います。
縮んだ葉のハボタン
こちらは矮性種で草丈は低いのですが、
フリルレタスを思わせる縮んだ葉がかさなりあっており、
名古屋縮緬(チリメン)の系統でしょうか。
大きく切れ込んだ葉のハボタン
こちらは、大きく切れ込んでいます。
最近見かけるかけるようになったような気がしますが、
サンゴサボテンと飛ばれる種類でしょうか。
いままでのハボタンとは違った印象ですが、こちらもいいですね。
ハボタンの花
ハボタンの花
ハボタンの見ごろは11~3月ごろで、
ながく楽しめますが、その後は茎が伸びて4~5月ごろに花が咲きます。
アブラナ科なので、菜の花によくにた黄色い花をつけますが、
鑑賞用にはものたりない花なので、
そのころには引き抜かれて役割を終えることが多いようです。
ただ、多年草なので、花の部分を切り落として育てると、
翌年には枝がでて葉をつけるため、
「踊りハボタン」と呼ばれる形で楽しむこともできます。
正月飾りの定番のハボタンは、きれいな色どりやいろんな葉姿で新春を明るくウキウキしてくれる草花、いいですね。
ハボタンの基本情報・花言葉
原産地、属性、特徴
ハボタンはヨーロッパを原産地とするアブラナ科アブラナ属の植物です。
分類上は多年草ですが、日本の園芸においては観賞期間が終わると処分されることが多いため、 一年草または二年草として扱われるのが一般的です。
最大の特徴は、冬の寒さに当たることで中心部の葉が、
白、クリーム色、紫、赤、桃色などに色づく点です。
これは低温に晒されることで葉緑素(クロロフィル)が抜け、
アントシアニンなどの色素が際立つためです。
もともとは食用として江戸時代に渡来した結球しないキャベツ(ケール)の仲間から、
日本独自の観賞用植物として改良が進められてきました。
名前について
名前の由来と別名:和名の「葉牡丹(ハボタン)」は、
重なり合った美しい葉の重なりを牡丹の花に見立てたことに由来します。
古くは江戸時代の文献に「牡丹菜(ボタンナ)」や「葉牡丹」の名で記載されており、
古典園芸植物としての側面も持っています。
別名には、「牡丹菜」、「阿蘭陀菜(オランダナ)」、「ハナキャベツ」などがあります。
学名とその語源:学名は Brassica oleracea var. acephala
属名の Brassica はラテン語で「キャベツ」を意味し、
種小名の oleracea は「食用野菜の」変種名の acephala は「頭のない(結球しない)」という意味を持っています。
英名とその語源:英名では 「Flowering kale(花のようなケール)」、
「Ornamental kale(観賞用のケール)」、「Ornamental cabbage(観賞用のキャベツ)」などと呼ばれます。
これらは、その外見やルーツであるケールやキャベツに基づいた名称です。
花について
ハボタンの花は、観賞期の終わる春の3月から5月頃に開花します。
花の色と形:菜の花に似た黄色い4弁花を咲かせます。
特徴:園芸的には、花が咲くために茎が伸びる状態(薹が立つ)になると、
下の葉の形が崩れて観賞価値が下がるため、開花前に処分されることが多いのが実情です。
しかし、そのまま育てればアブラナ属特有の十字花を楽しむことができます。
4.実について
花後に形成される実(種子)については、自家採種が可能です。
ハボタンは自家不和合性を持ちますが、他のアブラナ属と交雑しやすいため、
品種の純粋性を保つには注意が必要です。
また、市販の新品種の多くは一代雑種(F1)であるため、
採取した種から親と同じ姿の株が育つとは限りません。
葉、茎の特徴
葉の付き方と形:葉はサニーレタスのように同心円状に集積(ロゼット状)してつきます。
系統によって形状が異なり、葉が平らな「東京丸葉系」、 縁が細かく縮れる「名古屋縮緬系」、その中間の「大阪丸葉系」、
深く切れ込みが入る「さんご系」や「くじゃく系」などがあります。
草丈のの大きさと枝分かれ:草丈は品種や栽培方法により5cmから100cm以上と多種類です。
通常は1本の茎に葉が重なりますが、2年目以降も栽培を続けると茎が長く伸びて枝分かれし、
それぞれの枝先に小さな葉がつく「踊りハボタン」と呼ばれる樹木のような躍動感ある姿になります。
栽培上の注意点
播種と肥料のタイミング:種まきは7月から8月上旬の盛夏に行います。
重要なのは肥料の管理で、10月以降に肥料が効きすぎていると、
気温が下がっても綺麗に色づきません。
美しく発色させるためには、9月末までで肥料が切れるように調整します。
日当たりと土壌:通年、日なたで管理し、酸性土壌を嫌うため庭植えの際は石灰で中和しておきます。
害虫対策:苗の時期はアオムシ、コナガ、ヨトウムシなどの大好物であり、 一晩で食い尽くされることもあるため、
オルトラン粒剤などの薬剤散布やこまめな観察による捕殺が不可欠です。
踊り仕立てのコツ:春に花茎を切り戻し、
一回り大きな鉢に植え替えて夏を越させることで、枝分かれを促します。
花言葉、誕生花
花言葉:「祝福」、「物事に動じない」、「利益」です。
「祝福」は、紅白のめでたい色合いから正月飾りに使われることに由来します。
「利益」は、諸葛孔明が戦場で兵士の食料としてキャベツ(ハボタンの近縁)
を栽培した故事にちなむと言われています。
誕生花:11月27日、12月4日、12月30日の誕生花とされています。
ハボタンの成長は、まるで「冬の寒さを色鮮やかな衣装に変えていく魔法」のようだと言われます。
厳しい寒さに耐えることで、ただの緑の葉が牡丹のような高貴な色彩をまとい、
私たちの目を楽しませてくれます。
参照サイト
Wikipedia ハボタン
みんなの趣味の園芸 ハボタン ハボタンの育て方・栽培方法
家庭画報.com 踊りハボタン
花言葉-由来 ハボタン