ヒメジソ(姫紫蘇)に咲く紅紫の花

2022年9月19日

ヒメジソ(姫紫蘇)は、日本全土に自生するシソ科イヌコウジュ属の一年草です。名前は、姿がシソ(紫蘇)ににていることに由来しますが、シソとは別の種類になります。花期は9~10月で、枝の先に3~7cmの花穂をだし、淡い紅紫や白の唇形花を2個づつつけます。

ヒメジソ(姫紫蘇)に咲く紅紫の花

ヒメジソの花

ヒメジソの花

林道を走っていて小さな花が咲いているのに気が付きました。

草丈が60cmほどの枝分かれして伸びた茎の先に、

写真のような花序に数個の紅紫の唇形花をつけています。

シソににた感じの植物ですが、葉が違うし、花の付き方も違います。

調べて見ると、ヒメジソ(姫紫蘇)と呼ばれる、シソ科イヌコウジュ属の一年草で、

日本全土に自生するようです。

名前は、姿がシソにていてに小さいことに由来すると言われますが、

シソ属のシソ(紫蘇)とは別の種類になります。

花言葉はつけられておらず、活用についての記述も見当たらないので、

一般的な植物ではないようです。(⌒ ⌒;)

よくにた植物に、イヌコウジュがありますが、

この植物は、葉の縁の鋸歯の数が6対ほどと少ないので、ヒメジソのようです。

近いづいて見たヒメジソの花

花は、写真のようにシソ科特有の唇形花です。

セイヨウジュウニヒトエやキランソウなどと同じ唇形花ですが、

形や色はかなり違っているようです。

セイヨウジュウニヒトエ、ジュウニヒトエやキランソウとの違い

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花びらの大きさは4mmぐらいで、上唇は3裂し、下唇は先端が垂れ下がっており、

全体に薄い紫いろになっています。

上唇のしたに茶色く見えるのは、2本の雄しべの葯のようです。

下唇の根元には短い毛がたくさん生えています。

下唇にも2本の葯がつかない仮雄しべがついているとのことですが、よくわかりません。

2個づつで咲くヒメジソ

ヒメジソは、2個の花がペアになって咲きます。

咲いた花の上にはツボミがついていますが、

その下には花びらが落ち、苞が残っています。

この中に実ができ、種をつけるようです。

このようなところはシソによくにているようです。

ヒメシソを食べるケムシ

山の中でひっそりと咲くヒメシソですが、ケムシが葉を食べていました。

ボケた写真で恐縮ですが、好んで食べる生き物もいるようですね。

たくさんで生えるヒメジソ

ここのヒメジソは、一株で生えているものもありましたが、

写真のようにたくさんに集まって生えているのが見られました。

花の下に、葉が対生でついているのも特徴的だと思います。

ヒメジソの茎や葉

ヒメジソの茎

草丈は60cmぐらいですが、

茎の途中でついになって枝がでて葉を出し、その先端に花序をつけるようです。

ヒメジソの葉

写真ではよくわからないのですが、茎は断面が四角形で、表面に短い毛が見られます。

葉は、茎に対になってつく対生で、

長さ2~4cm 幅1~2.5cmほどの大きさのの卵形~広卵形です。

葉の縁には、4~5対の鋸歯がついています。

よくにたイヌコウジュには、6~13対の鋸歯がつくとのことなので、

こちらは、ヒメジソだろうと思われます。

葉の鋸歯の数だけで見分けるのも微妙だと思いますが、他の違いはないようです。

今回は、話題性が少なく、初めて見たヒメジソについて書きました。

ヒメジソの基本情報

ヒメジソ(姫紫蘇)は、東アジアからインド・マレーシアや、日本全土で自生するシソ科イヌコウジュ属の一年草です。

名前は、姿がシソにていてに小さいことに由来すると言われます。

学名は、Mosla dianthera

花期は9~10月で、枝の先に3~7cmの花穂をだし、淡い紅紫や白の唇形花を節ごとに2個づつつけます。

花冠は約4mmで、上唇は3裂し、下唇は先端が下がり、4本の雄しべがつきます。

萼の長さは2〜3mmで、上下2唇に分かれており、上唇は3裂、下唇は2裂します。

果実は分果で、表面に網状紋がつきます。

葉は長さ1~3cmの葉柄がついて対生し、長さ2~4cm 幅1~2.5cmの卵形~広卵形で、縁に4~6対の鋸歯がつきます。

草丈は20~70cmで、茎の断面はは四角形で稜には下向きに曲がった短毛がつきます。

参照サイト・書籍

EVERGREEN ヒメジソ

松江の花図鑑 ヒメジソ イヌコウジュ

門田裕一監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花

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