道路沿いの日当たりのいい場所で、キケマン(黄華鬘)を見かけました。赤みを帯びた茎の先に、総状の花序になって筒状の黄色い花をたくさん咲かせています。キケマンは、ちぎると匂いがしますが、プロトピンと呼ばれる有毒物質を含むため注意が必要です。
花序になって筒状の黄色い花を咲るキケマン(黄華鬘)
キケマンの黄色い花
キケマンは、写真のように茎の先に総状花序になって、2cmほどの筒状の黄色い花をたくさん咲かせます。
花の形が、仏教で使われるケマン(華鬘)と呼ばれる仏具ににているとしてこの名前がつけられました。
葉がニンジンににていて、関東以西で自生しますが、プロトピンと呼ばれる有毒成分を含んでいるので、注意が必要です。
キケマンは、ツクシケマン(筑紫華鬘)の変種と言われ、仲間にフロウケマン、ミヤマキケマンなど各種あるようです。
写真の植物についちて、厳密な確認はできていませんが、ここではキケマンと呼びます。
ムラサキケマンについては、以前書いていますので、詳しくはそちらをご覧ください。
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赤紫の花が咲くムラサキケマン(紫華鬘)と、キケマン(黄華鬘)
ムラサキケマン(紫華鬘)は、3月ごろにまっすぐ伸びた茎の先に、赤紫色で筒状の花を総状につけます。名前は、花が仏殿の内陣を飾る仏具の華鬘(けまん)にていることに由来します。近縁種で、花が黄色いキケマン( ...
前の写真からわかるように、筒状の花の先端付近の外側が黒ずんでいますが、口をひらいたようにも見えます。
花に近づいてみたのがこの写真ですが、大きな口をあけ、舌を伸ばしたかのようです。
花びらが内側と外側に2枚づつつき、雌しべが1本、雄しべが2本つくと言われます。
ここで見かけたキケマンは、つぎの写真のように大きな株になっていました。
このように、一か所からたくさんの葉や茎が出て、たくさんの花を咲かせています。
比較的日当たりのいい場所で、肥沃なのでしょうか、大きく育っています。
キケマンは、山の中でもよく見かけますが、このように大きなものは見かけたことがありません。
花言葉は、「祈りある生活」「寂しさに耐える」で、3月4日の誕生花です。
「祈りある生活」は、ケマン(華鬘)が仏殿や仏壇を飾る装飾品であることに由来し、
「寂しさに耐える」は、有毒植物であり人を寄せつけない孤独なイメージからつけられたともいわれます。
キケマンの茎と葉
キケマンの茎は、写真のように赤みを帯びているのが特徴です。
地面から50cmくらいの高さに伸び、その先に花序でたくさんの花をつけています。
葉は、ご覧のようにニンジンのような形で、1~2回羽状複葉になっています。
山菜として採取されるシャクににているので、注意が必要です。
キケマンの基本情報・花言葉
キケマン(黄華鬘)は、東アジアに自生し、日本では関東以西に自生するケシ科キケマン属の越年草で、ツクシキケマンの変種とされます。
花が黄色く、仏殿を飾る仏具である華鬘ににているとしてキケマンと名づけられたとのことです。
学名は、Corydalis heterocarpa var. japonica
英名は、Yellow Fumewort
花期は3~5月で、茎の先に、総状花序になって、2cmほどの筒状の黄色い花をたくさん咲かせます。
果実は蒴果になり、長さ約2cm、幅3〜4mmの細長い楕円形で、ほとんどくびれがありません。
中の種は、1.7mmほどの大きさで、2列に並んで入っています。
葉は1~2回羽状複葉で、小葉には深い切れ込みがあります。
茎は赤みを帯び、15~60cmほどの大きさになります。
全身にプロトピンと呼ばれる有毒物質を含むため、取り扱いに注意が必要です。
葉や茎を折ると独特の匂いがするので、確認することができます。
キケマンの花言葉は、「祈りある生活」「寂しさに耐える」で、3月4日の誕生花です。
「祈りある生活」は、ケマン(華鬘)が仏殿や仏壇を飾る装飾品であることに由来し、
「寂しさに耐える」は、有毒植物であり人を寄せつけない孤独なイメージからつけられたともいわれます。
参照サイト
松江の花図鑑 ムラサキケマン(紫華鬘) キケマン(黄華鬘)
山菜図鑑 キケマン(毒)
四季の花散歩 キケマン花散歩
野の花賛花 ツクシキケマン
花言葉.net キケマン