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チャノキが活躍するのは、5月の茶摘みの時期で、新緑のきれいな葉を提供してくれます。その後、葉を伸ばして秋に白い花を咲かせ、実を落しますが、冬には冬芽をつけて、新しい葉を出す準備をしているようです。この記事では、冬のチャノキの様子を見てみました。
冬のチャノキ(茶の木)
冬の茶の葉
茶摘みのころのお茶の葉はミズミズしくきれいですが、冬の葉は写真のように革質で、光沢がある硬い葉をつけています。
写真のように、長細い楕円形で縁に小さな鋸歯がついていますが、厳しい寒さや霜に当たると茶色く変色することもあり、黒っぽい斑点がついたものも見られます。
お茶の産地では、たくさん植えられたチャノキの近くに大きな送風機が設置されていますが、冬はチャノキにとっても厳しい季節のようです。
このような冬にチャノキですが、枝についた葉の付け根をよく見ると、しっかりと冬芽(トウガ)をつけています。
赤い丸で囲んだのが冬芽です。鎌形と呼ばれる形で、先が尖っています。この冬芽から、5月ごろにきれいな新緑が出てくるというわけですが、そういう意味では、冬には、春にそなえて寒さに耐えながら、重要な仕事を着々として進めているということになるんですね。
つぎに、すこし道草になりますが、茶摘みのころの新しい葉がどのように変化しているかを見てみます。
茶摘みのころの葉
この時期の新しい葉は写真でもよく見ますが、きれいな黄緑で柔らかそうで、冬の葉とは全く違ったものですね。
恥ずかしながら、私は毎年お茶摘みをしていますが、当地では茶摘みの適期は5月中頃になります。
この時期の葉の状態は刻々と変化します。どのように変化するかを見るために、時期が異なる3枚の写真を載せました。5月初旬、中旬、下旬の葉ですが、それぞれで微妙に違っていることがわかるかと思います。
12日ころが一番いい葉の状態で、勢いよく元気な葉が伸びており、柔らかくたくさんの葉を摘むことができます。いっぽう、1日の葉はきれいですが、先が丸いものが多く、伸び足りない状態です。また、31日になると葉が大きくなりますが、硬くなってしまいます。
茶摘みにおいては、うまく自然に合わせることが大切になってきます。私は、毎年、細々とお茶摘みをしていますが、葉の伸び具合、天候をみて、迷いながらの作業になります。
チャノキの実
冬には、樹の周辺に、お茶の実がよく落ちています。
このように茶色く丸い実で、硬い皮に包まれています。私は、この実を使ってアクセサリーをつくることがありますが、殻が脆く、穴をあけようとすると割れやすいので、扱いはあまりよくないのが残念なところです。
皆同じようにまるい形はしていても、おなじものは一つもないんだろうと思います。
写真のように、チャノキの枝には、実を包んでいた殻がついています。チャノキはツバキ科で、花はツバキににていますが、このように殻が樹に残っている点もよくにていますね。
チャノキには10~11月ごろに花が咲きますが、その様子はつぎの記事に書いています。こちらもご覧いただければ幸いです。
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チャノキ(茶ノ木)に咲く白い花
10月になり、チャノキ(茶ノ木)に、花が咲き始めています。チャノキの花期は10月頃から12月頃で、大きさは2~3cmくらい、5枚の白い花びらの中に黄色い雄しべをつけ、したを向いて咲く綺麗な花です。5月 ...
チャノキの幹や枝
チャノキは、自然の状態では2m程度の高さに育つようですが、栽培しているものは剪定するので、腰の高さにするのが多いかと思います。
樹は、周辺から茎が出てくるため、写真のように株立ちになります。幹は太さは2cm以下が多く、平滑で灰白色になります。
写真は、株立ちになったチャノキの中の枝の様子です。
先に掲載した冬芽の付き方の写真からわかるように、茎からからいくつもの葉がでてきますが、その葉が枝に成長するため、樹の中はたくさんの枝がつきます。その枝にまた、葉がつくので、たくさんの葉を提供してくれることになります。
チャノキはインドから中国西南が原産で、紀元前2700年ごろに発見され、日本へは奈良、平安時代に伝わったとされます。そして、古くから親しまれ、実用的にも文化的にも重要な役割を果たしてきた貴重な樹なんだろうと思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。(*^m^*)
参照サイト
Wikipedia チャノキ
松江の花図鑑 チャノキ
樹木図鑑 チャノキ
花言葉事典 チャ