カツラ(桂)の黄葉

2021年11月26日

カツラ(桂)は、秋に黄葉します。水分を好むので山地の谷沿いによく自生しますが、公園樹や街路樹などにも植栽されます。名前は、落葉が香るため「香出(かず)る」とされたことに由来します。日本全土に分布するカツラ科の落葉高木で雌雄異株です。

カツラ(桂)の黄葉

カツラの黄葉(11月初旬)

奈良市内の図書館の敷地に植えられたカツラの樹が黄葉していたので、撮らせていただきました。

樹高は10m、太さ30cm前後くらいでしょうか、立派な樹で、11月初めには、落葉が始まっているようでした。

カツラの樹は、落ち葉が落ちた当初は、甘い香りがすることから「香出(カズ)る」として、名前がカツラとなったとのことです。

この樹は、水分を好むため、山地では谷沿いに生えることが知られています。

私も、近くの山で、実生や落ち葉を見かけるので、成木があるのだろうと探しましたが、確認でず、こちらの樹で写真を撮らせていただきました。

カツラの樹は、街路樹や公園樹に植えられるとのことですが、たしかにそのようですね。

この樹の、葉の形はハート形をしているのが特徴ですが、樹全体に、ハート形の黄色い葉がついてきれいだと思います。

黄葉が進むカツラ

黄葉の進み具合は、場所によって違っていて、北側の枝には緑がかった葉も残っています。

日当たりのいい枝の方が、黄葉も早く進むようです。

落葉は始まると早く、中旬にはつぎのようになっていました。

落葉が進んだカツラ(11月中旬)

枝が目立ち、葉はめっきり少なくなっているようです。冬がどんどん近づいていることを感じます。

カツラの若葉

つぎの写真は、若葉のころの様子です。

カツラの若葉

葉は、枝に対になって(対生)、枝いっぱいについていることがわかります。

葉は、丸みを帯びた卵型で、ハートのような形をしています。

きれいな若葉ですが、この葉は、花が咲いた後に出てきます。

カツラの幹

樹の幹は、黒っぽくて暗灰褐色で、表面がゴツゴツとしており、縦方向に割れ目が見られ、剝れているようです。

カツラの幹

大きく育つと、樹高は30m、幹の直径が2mになると言われ、建築材や碁盤や将棋盤に使われるとのことです。

カツラの基本情報・花言葉

カツラ(桂)は、中国、朝鮮半島や日本全土に分布する、カツラ科カツラ属の落葉高木で雌雄異株です。

日当たりと同時に水分を好み、山地の谷沿いによく自生しますが、公園樹や街路樹などにも植栽されます。

名前は、落葉した直後の葉が甘い香りをするため、表す言葉である「香出(かず)る」に由来すると言われます。

別名は、トワダカツラ、コウノキ、オカヅラ。

学名は、Cercidiphyllum japonicum

英名は、Katsura tree

花期は3~5月で、葉が出る前に開花します。花は、雌花も雄花も短枝についき、花びらや萼がない独特の形をした紅色の花を咲かせます。

果期は10月ころで、実は袋果で、長さ1.5cmほどの少し曲がった円柱形で、

袋果の中には翼がついた種がたくさん入っています。

葉は長さ4~8cm 幅3~8cmの広卵形で波型の鋸歯があります。

長い枝では対生し、短枝には1つの葉がつきます。

秋に、黄色から褐色、やオレンジ色に黄葉します。

樹高は30m、幹の直径は2mになります。樹皮は暗灰褐色で、縦に浅い割れ目があり、老木は薄く剝れます。

材は、建築、家具などや碁盤や将棋盤に使われます。

また、京都の葵祭ではフタバアオイとともに『葵桂』という飾りに用いられるとのことです。

葉を乾燥させたものは、粉末にして線香などの材料にされます。

花言葉は、「不忠」「不変」「憂鬱」「夢想家」で、11月7日の誕生木です

参照サイト・書籍

Wikipedia カツラ

みんなの趣味の園芸 カツラ

GREEN PIECE カツラ(桂)

高橋秀男校閲 池田書店 「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑

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