葉がツルになって伸びるシダ植物、カニクサ(蟹草、ツルシノブ)

2021年10月23日

カニクサ(蟹草)は葉がツル状に伸びて3mほどになり、シダ類で最も長い葉になる性植物でます。石垣やコンクリート壁の水抜きなどの湿っぽいところで、よく見かけますが、名前は、子供がこの植物のツルを使ってカニ釣りをしたことに由来します。別名は、ツルシノブ。

長い葉をつけるツル性植物、カニクサ(蟹草)

カニクサの長い葉

コンクリート壁から伸びたカニクサ

カニクサ(蟹草)は、近くの野原などでよく見かけるツル性の野草です。

東アジアや東南アジアからオセアニアに分布していると言われ、

日本では中部地方以南で見られるフサシダ科カニクサ属のツル性シダ植物です。

子供がカニを釣るのに使っていたとか、葉の形がカニににているとして、カニクサ(蟹草)と名づけられたと言われます。

ツル性のシダ植物であるため、別名はツルシノブとも呼ばれます。

写真は、コンクリートの壁に開けられた水抜きの穴の奥の方からツルが伸びており、水を好む植物のようです。

また、ツル性の植物としては珍しいシダ類になります。

そして、茎のように伸びているのは葉なのだそうです。

つまり、茎のように伸びているのは、葉の軸で、左右対称に羽のような形の小さな葉をたくさんつけています。

つぎの写真のように、根元の葉は大きくなっていますが、

先端は、軸が枝分かれして、小さな葉がついています。

カニクサの葉先

根元近くの大きな葉は、濃い緑で光沢がありますが、

先端の葉は黄緑がかっていて、葉も小さくて可愛い形をしています。

最先端を見るとつぎの写真のように、小さな葉らしいものがついていて、

伸びようとしているのがわかります。

カニクサの葉の先端

長いものになると、全長は2~3mになるそうで、どんどん伸びています。

冬の葉は地域によって枯れたり、常緑になったりするといわれます。

根茎や根には解熱や利尿や結石除去の薬効があるとされ、

生薬として利用されてきたとされます。

いまは忘れられて見向きもされないカニクサですが、

昔は身近にあり利用されてきた野草のようです。(^⊆^)

カニクサの基本情報

カニクサ(蟹草)は、東アジアや東南アジアからオセアニアに分布し、

日本では中部地方以南で見られるフサシダ科カニクサ属のツル性シダ植物です。

名前は、子供がこの植物のツルを使ってカニ釣りをしたとする説と葉の形が蟹ににているとする説があります。

別名は、ツルシノブで、ツル性のシダ植物であることからつけられました。

学名は、Lygodium japonicum

英名は、Japanese climbing fern

地下に根茎があって長く伸び、先端から葉をだしてツルのようになってものに巻きつきながら成長し、

枝分かれした葉軸(枝)にたくさんの葉をつけます。

裂片の幅は変化が大きく、胞子嚢は小羽片の縁に2列に並びます。

葉は複葉で、羽状の小さな葉をつくって伸びていきますが、胞子嚢は羽状の葉の縁に2列に並んでつきます。

葉は、2~3mの長さになりますが、

冬の葉は地域によって枯れたり、常緑になったりするといわれます。

根茎や根には解熱や利尿や結石除去の薬効があるとされ、

生薬として利用されてきたとされます。

「大和本草」(1709、貝原益軒)には、「海金沙は、カニクサを7月に採集して、乾燥して、金砂を作る。

この品質は、中国産のものと同じ良質である。カニクサから秋に収穫された胞子の、海金沙は唐ものに劣らない」とされています。(「カニクサとイワヒバ」)

花言葉は不明です。

参照サイト

Wikipedia カニクサ

植物写真鑑 カニクサ

季節の草 300  蟹草(かにくさ)

MEDICAL HERB LIBRARY  カニクサとイワヒバ

EVERGREEN カニクサ

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