秋に咲くヨメナ(嫁菜)の薄紫の花

2021年10月6日

ヨメナ(嫁菜)は、本州中部以西、四国、九州に分布するキク科の多年草です。道端でよくみる植物ですが、山間地でも見かけ、やや湿ったところを好むと言われます。万葉集では「ウハギ」という名前で登場し、食用に春の若芽を摘んでいる様子が読まれています。

ヨメナ(嫁菜)の薄紫の花

ヨメナの花

ヨメナの薄紫の花

庭の花壇に咲いた薄紫のヨメナの花です。

栽培品種の菊と同じ場所に毎年生えて、きれいな花を咲かせます。

万葉集にも登場し「ウハギ」という名前で、食べるために春の若芽を摘んで煮ている様子が読まれています。

本州の中部以南で自生するキク科の多年草、暖かい地方ではよく見られるようです。

自生する植物としては、きれいな花だと思います。(^⊆^)

花言葉は「従順」「女性の愛情」「隠れた美しさ」で、9月15日、10月2日、10月11日、10月27日の誕生花です

素朴な花の様子からつけられたのでしょうか、いい花言葉だと思いますが、どうでしょうか。

近縁種の、ノコンギク(野紺菊)ユウガギク(柚香菊)かとも思ったのですが、

冠毛の有無、葉の様子や傷つけた葉の匂いなどから、ヨメナ(嫁菜)だろうと考えました。

これらの花は、秋に咲きますが同じキク科で春に咲くミヤマヨメナ(深山嫁菜)という花もあり、5月に記事に書きました。

春に咲くミヤマヨメナ(深山嫁菜)のピンクの花

ミヤマヨメナは、春に咲くキク科の植物です。5月ごろに近くの野で、薄いピンクや白い花が、小さく群生して咲いています。ミヤマヨメナから品種改良されたミヤコワスレとそっくりですが、7月ごろに咲く他のヨメナ類 ...

ヨメナの花期は7~10月、花は白や薄紫の頭状花で、

外側にサジ型の白や薄紫の舌状花が15~20個並び、内側に黄色い管状花が密生します。

こちらの舌状花の数は、20個でした。

ヨメナの花々

形のいい花を撮ろうと思ったのですが、舌状花は乱れ気味のものが多いようです。

また、ヨメナは長く咲き続けるので、花の近くには、

花後についた実(冠毛がない)や、紫のツボミなどが見られます。

ヨメナの葉・茎

ヨメナの茎と葉

ヨメナは、写真のように茎に葉が互生し、茎の上部では葉の付け根から茎が枝のようにのびて、その先に花を咲かせています。

このヨメナの草丈は50cmくらいですが、大きくなると1mくらいになると言われます。

葉の形は長めの楕円形状で、粗い鋸歯がめだち、色はつやのない深緑です

表面には細かな白い点々が見られますが、長い毛はなく、触るとざらざらした感触があります。

ヨメナの葉

また、ヨメナは、地下茎が周辺によく伸びて茎を出すため、群落をつくることが多いようです。

毎年7月ごろになると集団になって可憐な花を咲かせてくれるヨメナは、毎年の楽しみです。

ヨメナの基本情報・花言葉

ヨメナ(嫁菜)は、本州中部以西、四国、九州に分布するキク科の多年草です。

道端でよくみかけますが、山間地でも見られ、やや湿ったところを好むと言われます。

名前は、嫁菜とも夜目菜とも書かれ、由来ははっきりしないようですが、

美しく優しげな花を咲かせるので「嫁」の名がつけられ、若芽を摘んで食べたため「菜」が用いられたといわれます。

古くから、若芽を摘んで食べられてきたそうで、万葉集には「ウハギ」という名前で出ています。

また、古名としては「オハギ」ともよばれていたようです。

別名として、ハギナ(萩菜)、ヨメハギ(嫁萩)などがあります。

学名は、Aster yomena

英名は、Kalimeris

花期は7〜10月で、秋に、枝分かれした茎の先端から花茎を伸ばし、その先に直径約3cmの薄紫色の頭状花を1個つけます。

頭状花は、外側にサジ型の白や薄紫の舌状花が15~20個並び、内側に黄色い筒状花が密生します。

葉は互生し、長めの楕円形状で長さ8〜10cm 幅約3cm、粗く低い鋸歯があります。

色は深緑で、毛やつやはありません。

地下茎がのびて小さな群落を作りますが、茎は高さ50~100cmくらいになり、上の方で枝分かれします。

近縁種に、ノコンギクユウガギクオオユウガギクなどがあります。

春の若芽はいまも食べられているようです。

花言葉は「従順」「女性の愛情」「隠れた美しさ」で、9月15日、10月2日、10月11日10月27日の誕生花です

参照サイト・書籍

Wikipedia ヨメナ ノコンギク

松江の花図鑑 ヨメナ ノコンギク オオユウガギク

Chills Laboratory ヨメナ

万葉集遊楽 ヨメナ

山菜図鑑 ヨメナ

林 弥栄監修 山と渓谷社 「野に咲く花

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