マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)は、5月ころに白い花が咲き、ドングリは10月ごろに熟します。このドングリは去年の花からできたもので、10月頃に熟します。本州から沖縄に分布する常緑高木ですが、本来の自生地は九州から南西諸島と言われます。
マテバシイは5月ごろに白い花が咲き、10月ごろ実が熟します
マテバシイのドングリ
奈良市内の公園のマテバシイのドングリが大きくなってきました。
薪や炭にするために山に植えられてきたようですが、街路樹や公園などでもよく見かけます。
今年咲いた花序が茶色くなって残っていますが、昨年咲いた雌花序に、ドングリがついています。
マテバシイは、花が咲いた翌年にドングリがつくそうなのです。
アラガシなどのカシの仲間は、あく抜きをしないと食べられませんが、
マテバシイは、タンニンを含まないので、スダジイなどと同じく、あく抜きをしなくても食べられます。
まだ、小さなドングリですが、10月ころには熟して茶色くなります。
長さが2~3cmと大きいので、こどものころに、ヤジロベイやコマにして遊んだ人も多いかもしれません。
マテバシイの白い花
5月に咲いていた、マテバシイの白い花です。
新しく出た枝の葉腋に、10cmほどの雄花序と雌花序を、穂状花序(スイジョウカジョ)でたくさんつけています。
たくさんの穂状花序は、以前記事にしたクリの花によくにています。
5月中旬にはまだツボミだったのですが、1週間ほどで一気に開花したようです。
マテバシイのツボミは地味で、目立ちませんが、ドングリを作るための営みをずっと続けているようです。
マテバシイの樹
写真の樹の高さは、5mくらいでしょうか。たくさんの葉をしげらせて元気に育っているようです。
幹の太さは、25cmくらいで、灰黒色をしています。
古い樹になると、縦方向に筋が入るといわれますが、この樹では、はっきりとしたスジは見られないようです。
マテバシイの基本情報・花言葉
マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)は、本州から沖縄に分布する雌雄同株の常緑高木ですが、本来の自生地は九州から南西諸島と言われます。(薪や炭に使用するために、広く植えられたと考えられているようです。)
名前は、葉がマテガイににたシイノキであるとする説や、しばらく待つ(マツ)とシイの実のように美味しくなるとする説があるようです。
別名としては、マテバガシ、マテガシ、マタジイ、サツマジイなど、地方によっていろんな呼び方がされているようです。
花期は6月ころで、新しく出た枝の葉腋に10cmほどの長さの雄花序と雌花序を穂状につけます。
実は、長さ2~3cmの堅果(ドングリ)で、鱗模様のパンツ、キャップ、帽子などと呼ばれる殻斗(カクト)をつけますが、花が咲いた翌年の秋10月頃に熟します。
実にはタンニンが含まれないため渋みがなく、そのままでも食べることができます。
葉は互生し、長さ9~26cmくらいの倒卵披針形状で、全縁で光沢がありますが、枝先に集まってつくことが多いようです。
樹高は15mくらい、樹皮は灰黒色で、縦方向の筋が入るようになります。
マテバシイの花言葉は、「長寿」で、10月16日の誕生花です。
おわりに
街路樹などでもよく見かけるマテバシイにドングリがついています。
興味はドングリになりますが、ツボミがつき花が咲く様子を見るのも、
楽しいものだと思います。
10月ころに、茶色く熟し落ちるドングリも、もちろんいいですね。(#^.^#)
参照サイト
Wikipedia マテバシイ
庭木図鑑 樹木ペディア
暮らしーの マテバシイ
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