マルバアオダモ(丸葉青梻)は、朝鮮半島や日本全土の山地に自生するモクセイ科トネリコ属の落葉高木で、雌雄異株です。
4~5月に新枝の先に花序になって白い花を咲かせ、実は晩春から初夏に赤紫に熟します。葉は奇数羽状複葉で、小葉は丸みがあって先が尖ります。
白い花が賑やかに咲くマルバアオダモ(丸葉青梻、Fraxinus sieboldiana)
マルバアオダモの花
マルバアオダモの花
マルバアオダモの仲間にアオダモ属は、材が粘り強く折れにくい「撓む木(たわむき)」ため、プロ野球などで使われる木製バットの材料として利用されていることで知られています。ただ、マルバアオダモは、理由は不明ですが、バットにはあまり使われていないとのことです。
ただ、硬く粘りが強い性質があるとされます。
アオダモ自体、材料が少ないなどの理由で、いまはメープルがよく使われているといわれます。
マルバアオダモは、葉が丸いから命名されたのではなく、ほかのアオダモに較べて葉の鋸歯が明瞭でなく滑らかなことから名づけられたといわれます。
また、「アオダモ」という名前は、枝や樹皮を切って水に浸すと水が青くなること(アオ)と、トネリコ属の落葉樹の総称(タモ)に由来すると言われます。
別名は、ホソバアオダモなど。
朝鮮半島や日本全土の山地などに分布する、落葉高木で雌雄異株です。
花期は4~5月で、新枝の先や葉のわきに円錐花序(円錐形に集まった花)を出し、フサフサとした細い白い花を密に多数咲かせます。
花冠(花弁)は線形で、長さは6~7mmほど、花の色は白で、花びらの数は4枚(4全裂)になります。
拡大したマルバアオダモの花
構造がはっきりわからなくて恐縮ですが、
雌しべは、 雌花(両性花)に1個あり、雄しべは、 雄花、雌花(両性花)ともに2個あるとされます。
つぎの写真は、最初に見かけたときのものです。
国道沿いの川の対岸の30mほどのところで、大きな樹に白い花が、たくさん咲いているので、何だろうと思って調べました。
Google レンズによって、マルバアオダモのようだとわかりました。
山で育つマルバアオダモ
生えている場所が、対岸で崖の途中なので、近ずくこともできません。
高性能な望遠レンズであれば、詳しく見ることができるのですが・・・
他に生えていないかと思って、国道を走っていると、ありました。
今まで気が付かなかったのですが、数か所か生えていました。
近い場所に生えていたので、近くから花や葉を撮ることができました。
実は、長さ2~2.7cm 幅4~5mmほどで、晩春から初夏にかけて、青葉の中に赤紫色の実が美しく映え、遠目からは花のように見えます。
マルバアオダモの花言葉は無いようですが、アオダモの花言葉は「未来への憧れ」と「幸福な日々」とされています。
「未来への憧れ」は、アオダモのバットを振って活躍するプロ野球のスター選手に子供たちが夢を重ねる姿に由来し、「幸福な日々」は枝先に小さな白い花がふわふわと集まって咲く様子を例えたものと言われています。
マルバアオダモの葉、幹
マルバアオダモの葉
葉を樹のしたから撮りました。 写真がはっきりしないのですが、葉は奇数羽状複葉(普通小葉が1~2対で、まれに3対以上)のようです。小葉の形は卵形~卵状長楕円形で、先端は鋭くとがっています。そして、長い葉柄を持ち、枝に対して対生します。
葉全体(葉柄含む)の長さは10~20cmほどで、3~7枚の小葉からなり、小葉単体は長さ3~10cm 幅1.5~3.5cmほどになります。
また、縁はほぼ全縁で、鋸歯は不明瞭で波打つ程度です(同属のアラゲアオダモやミヤマアオダモには明瞭な鋸歯があります)。
葉は秋に赤く紅葉すると言われます。
マルバアオダモの幹
この樹の樹高は5mくらいで、直径10cmほど。
樹皮は平滑で、灰色で、暗い部分や白いまだらになっています。枝は灰褐色で、円形の皮目が多いとされます。
春に白い花をたくさん咲かせ、初夏に赤紫の実をつけ、秋には紅葉も見られるマルバアオダモ、長く楽しめる樹のようです。
マルバアオダモの基本情報・花言葉
原産地、属性、特徴について
原産地は日本(北海道、本州、四国、九州の屋久島以北)および朝鮮半島。モクセイ科トネリコ属に分類される落葉高木(または小高木~高木)です。平地や低い丘陵、山地など、日当たりのよい場所にふつうに見られます。雌株と雄株が分かれている雌雄異株(雌雄別株)です。
樹皮は青灰色や暗灰色で滑らかであり、若木には白っぽい斑が入りますが、老木になるとひび割れてくるという特徴があります。
名前について
「マルバ」は葉の形が丸いからではなく、他のアオダモ類に比べて葉の縁の「鋸歯(ギザギザ)」が不明瞭であることに由来します。「アオダモ」という名前は、枝や樹皮を切って水に浸すと水が青くなること(アオ)と、トネリコ属の落葉樹の総称(タモ)から名付けられました。
葉の形がほっそりして見える実態から「ホソバアオダモ」と呼ばれるほか、トサトネリコ、コガネアオダモ、コガネヤチダモ、コバノトネリコ、アオタゴといった別名があります。
学名は Fraxinus sieboldiana
属名の Fraxinus は「トネリコ」を意味するラテン語の古名に由来し、
種小名の sieboldiana は、日本の植物を世界に紹介したドイツの医師・博物学者であるフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトにちなんで命名されました。
英名は、Japanese Flowering Ash
「Japanese」は日本の、「Ash」はトネリコ属の樹木を意味します。「Flowering(花が咲く)」は、多くのトネリコ属が風媒花で目立たない花をつけるのに対し、本種が虫媒花として白く華やかで美しい花を咲かせることに由来しています。
花
花期は4~5月、花冠(花弁)は線形で、長さは6~7mmほど、花の色は白で、花びらの数は4枚(4全裂)です。
雌しべは、 雌花(両性花)に1個あり、雄しべは、 雄花、雌花(両性花)ともに2個あります。
春の芽吹きの時期に、新枝の先や葉のわきに円錐花序(円錐形に集まった花)を出し、フサフサとした細い白い花を密に多数咲かせます。
実
実は、長さ2~2.7cm 幅4~5mmほどで、晩春から初夏にかけて、青葉の中に赤紫色の実が美しく映え、遠目からは花のように見えます。また、「翼果(ヨクカ)」と呼ばれる羽のような形状をしており、倒披針形で細長く多数つきます。
葉、樹
葉は、奇数羽状複葉(普通小葉が1~2対で、まれに3対以上)で、小葉の形は卵形~卵状長楕円形で、先端は鋭くとがり、基部はゆがんだ広いくさび形をしています。
長い葉柄を持ち、枝に対して対生します。
葉全体(葉柄含む)の長さは10~20cmほどで、3~7枚の小葉からなり、小葉単体は長さ3~10cm 幅1.5~3.5cmほどになります。
また、縁はほぼ全縁で、鋸歯は不明瞭で波打つ程度です(同属のアラゲアオダモやミヤマアオダモには明瞭な鋸歯があります)。
樹高は5~15m。
樹皮は暗灰色。枝は灰褐色。円形の皮目が多いのが特徴です。
育てる上での注意点
日当たりの良い山野に自生するため、育成には日当たりの良い環境を好みます。耐寒性がある落葉高木です。マルバアオダモは成長が比較的穏やかで自然に樹形が整うため、強い剪定は避け、自然な枝ぶりを活かすのが基本です。極端な乾燥を嫌うため、特に植え付け直後や夏の猛暑期は水切れに注意が必要です。病害虫には比較的強いですが、風通しが悪いとテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)などの被害に遭うことがあるため、株元を清潔に保つようにします。
材などの利用について
アオダモの仲間(タモ)は、材が粘り強く折れにくい「撓む木(たわむき)」である特性を活かし、プロ野球などで使われる木製バットの材料として利用されていることで有名です。苗木は春から夏にかけて園芸店などで販売されています。マルバアオダモ単体としては、バット材になる一般的なアオダモよりも幹が細いことが多いため、木材として大規模に利用されることは少ないと言われます。しかし、その涼しげな幹肌や美しい白い花、秋の紅葉が観賞用として非常に高く評価されており、近年ではシンボルツリーや庭木、雑木林風の庭園樹として大変人気があります。
花言葉、誕生花
アオダモとしての花言葉は「未来への憧れ」と「幸福な日々」。
「未来への憧れ」は、アオダモのバットを振って活躍するプロ野球のスター選手に子供たちが夢を重ねる姿に由来し、「幸福な日々」は枝先に小さな白い花がふわふわと集まって咲く様子を例えたものと言われています。
参照サイト・書籍
Wikipedia マルバアオダモ
松江の花図鑑 マルバアオダモ(丸葉青だも)
森と水の郷あきた 樹木シリーズ159 マルバアオダモ
那須の里山花図鑑 マルバアオダモ
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 誕生花のないアオダモ(青椨)の花言葉
今浪隆博のスポーツメンタルTV(YouTube) アオダモ・アッシュ・メイプル 木製バットの材質と打感
城川四郎他 解説 山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」
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