ミヤコジマソウ(宮古島草)は、宮古島や台湾など熱帯アジア原産の多年草です。夏から秋に咲く直径1cmほどの漏斗状の白花は5裂する一日花で、赤紫の脈と黄斑がみられます。葉は楕円形で、両面に長い毛がまばらにあって対生し、茎は匍匐し節から発根します。
白く小さく咲くミヤコジマソウ(宮古島草)
ミヤコジマソウの花
ミヤコジマソウの花(大阪公立大学附属植物園)
初めてみたミヤコジマソウ(宮古島草)の花です。
宮古島が北限で、台湾、ニューギニア、ポリネシアなど太平洋域に分布する、
キツネノマゴ科の常緑多年草です。
宮古島で発見されたことから、ミヤコジマソウと名つけられましたが、
大阪公立大学附属植物園では、絶滅危惧種のコーナーで育てられています。
南国原産の草花ですが、大阪の寒さには負けていないようです。
別名は、ヒロハサギゴケ(広葉鷺苔)。
コケの仲間ではないのですが、
丸い葉で、苔のように地面に広がり、サギのような白い花が咲くとして、
こう呼ばれるようになったのでしょうか。
ミヤコジマソウの花
花の直径は12〜15 mmと小さく、漏斗状の花で先端が5裂。
白いいろですが、かすかに赤紫色の脈(筋模様)が見られることがあります。
雄しべは4個、雌しべは1個になります。
自生地ではほぼ周年にわたって咲きますが、
日本で栽培した場合は、夏〜秋に咲くとされます。
一日花で、午前に開き、短時間で萎れます。
残念ながら、花言葉や誕生花は、もらっていないようです。
ミヤコジマソウの葉、茎
地面に広がるミヤコジマソウ
ここでは、大き目の鉢で育てられています。
丸い葉が全体を覆い、あちこちに白い花が咲いています。
葉は茎に対生し、長さが約1〜2 cmで幅が1 cm前後で円形〜広楕円形。
葉面は光沢がありますが、縁には鋸歯が見られず、滑らかです。
草丈は1〜5 cmで、茎は赤みを帯びて匍匐し、
節から発根して群生し、マット状に拡がります。
宮古島を代表する野草なのだと思いますが、数は少なくなっているようです。
いつまでも健気は花を咲かせ続けてもらいたいと思います。
ミヤコジマソウの基本情報・花言葉
ミヤコジマソウ(宮古島草)は、日本(宮古島・大神島)を北限に、
台湾、ニューギニア、ポリネシアなど太平洋域に分布する、
キツネノマゴ科ヘミグラフィス属(Hemigraphis)、常緑性の多年草です。
海岸の砂地や石灰岩上に自生し、温暖・多湿で排水の良い場所を好みますが、
日本では環境省RDBで「絶滅危惧IA類(CR)」に指定されています。
<名前>
宮古島で発見・記載されたことにちなみ「ミヤコジマソウ(宮古島草)」とされました。
別名は、ヒロハサギゴケ(広葉鷺苔)。
学名は、 Hemigraphis okamotoi、Strobilanthes okamotoi
Hemigraphisの語源は 、ギリシャ語の「hemi(半分)」+「graphis(線・描線)」 に由来し、
葉脈や葉の模様が半ば線状に見えることからの命名と考えられています。
okamotoi は採集者の岡本省吾氏に因みます。
異名とされる属名 Strobilanthes の語源はギリシャ語の strobilos(松かさ・球果)+ anthos(花)で、
この花の球果状の花序を示す合成語。
英名は、Hemigraphis (ヘミグラフィス)
<花>
開花期は、自生地ではほぼ周年に近く、栽培下では主に夏〜秋になります。
一日花として午前に開き、短時間で萎れます。
花径は12〜15 mm、漏斗状の花で、先端が5裂します。
白色で、かすかに赤紫色の脈(筋模様)が見られることがあります。
雄しべは4個、雌しべは1個。
実は長さ7~8㎜の線状長楕円形とされます。
<葉、茎>
葉は対生し、長さ約1〜2 cm、径1 cm前後で円形〜広楕円形。
葉面は光沢があり、両面に白色〜長毛が疎生します。
縁に鋸歯は目立たず、ゆるやかに変化。
茎は赤みを帯びて匍匐し、節から発根して群生し、マット状に拡がります。
草丈は1〜5 cmで、ランナー状に枝分かれして広がるのが特徴です。
<花言葉・誕生花>
不明。
参照サイト
四季の山野草 ミヤコジマソウ
山科植物資料館 ミヤコジマソウ (ヒロハサギゴケ)
GKZ 植物事典 ミヤコジマソウ
植物写真鑑 ミヤコジマソウ
宮古島アプリ 綾道 ミヤコジマソウ