冬に咲くヒマラヤザクラ(喜馬拉桜)

2025年1月19日

ヒマラヤザクラは、ヒマラヤ近辺が原産のサクラで、バラ科の落葉高木です。二酸化炭素や二酸化窒素などの吸収に優れる特徴があり、10~2月ごろの寒い時期にピンクの5弁の花を咲かせます。1968年にネパールの皇太子から種子が贈られ、栽培されるようになりました。

冬に咲くヒマラヤザクラ(喜馬拉桜)

ヒマラヤザクラの花

ヒマラヤザクラの花

こちらは1月12日に、大阪公立大学附属植物園で撮影させていただいた、ヒマラヤザクラ(喜馬拉桜)です。

この寒い時期に、元気に葉が出て、きれいな花を咲かせています。

秋から冬に咲く桜としては、フユザクラジュウガツザクラなどが知られていますが、

ヒマラヤザクラは、1968年にネパールの皇太子から寄贈された種子を、

熱海市の市営農場で播種して育て、全国に広がったとされます。

名前のように、ヒマラヤ近辺の標高1500~2500mの高地が原産地であり、

高温多湿な日本での栽培は難しさがあるとされます。

あまり見かけないのは、このためかもしれません。

花は、10月ごろから咲き出し、2月ごろまで咲きます。

花の直径は3cmほど、薄いピンクの5弁の花で、

中心部から伸びた蕊(シベ)が目立つきれいな花です。

あつまって咲くヒマラヤザクラ

枝の先に、複数の花が集まって咲いていますが、

花と同じ時期に葉も出てくるのも特徴です。

花が少ない時期なので、野鳥たちも蜜を吸いに集まるようです。

寒い時期に咲く花は、それだけでも楽しませてくれます。

花のいろは、環境条件なや個体差によって違いがあり、

つぎの写真ように、濃いピンクのものもあるようです。

濃いピンクのヒマラヤザクラの花

こちらは、素材サイトから借用したものですが、

全体に濃い目のピンクで、先の写真とは少し違った印象です。

花の後には、直径1cm前後の実が生り、

3~5月ごろに紫黒に熟して、食べることもできるようです。

ヒマラヤザクラの葉、幹

ヒマラヤザクラの葉

葉は、光沢があって表面に毛は見られません。

大きさは長さ8~12cm 幅3~4.5cmほどで、楕円状で先が尖り

縁に鋸歯が見られます。

落葉樹なのですが、1月にはこのようにたくさんの葉をつけており、

常緑樹と間違いそうに元気です。

葉や実は、染料として使われ、緑の色として使われるとのことです。

もう一つの特徴として、二酸化炭素や窒素酸化物の吸収率が高く

ソメイヨシノの5倍とされ、温暖化対応としても注目されています。

ヒマラヤザクラの幹

こちらは、幹です。

こちらは直径10cmほどですが、表面に凹凸があり、ゴツゴツした感じです。

また、材は緻密でかたくて芳香があり、建材やアクセサリーの材料などに利用されます

ヒマラヤ原産のヒマラヤザクラ、高地が原産なだけに寒さに強く、真冬に花も葉も出して元気そのもののようです。

ヒマラヤザクラの基本情報・花言葉

ヒマラヤザクラ(喜馬拉桜)は、ヒマラヤ近辺の高山地帯やミャンマーが原産のバラ科サクラ属の落葉高木で、

原産地では、1200~2500mの高地に自生しています。

名前は、1968年にネパール王室のビレンドラ皇太子から熱海に種子が送られたことから、

ヒマラヤ産の桜として名づけられました。

学名は、Prunus cerasoides

Prunusはスモモのことで、cerasoidesはラテン語で「サクラに似た」を意味します。

英名は、Wild Himalayan Cherry

花期は10~2月で、枝先に白~ピンクで直径3cmほどの5弁の花を咲かせます。

花の中心から蕊が長く伸びるのが特徴。

花の後には、直径1~1.5cmほどの実をつけ、

翌年の3~5月ごろにサクランボとして紫黒に熟し、

食べることができます。

葉は光沢があり無毛で枝に互生し、長さ8~12cm 幅3~4.5cmほど、楕円状で先が尖り、

縁に鋸歯が見られます。

樹高は3~30m、樹皮はゴツゴツとして凹凸が目立ちます。

二酸化炭素や窒素酸化物の吸収率がソメイヨシノの5倍とされ、

温暖化対策として注目されています。

また、葉や実は緑の染料になり、

材は緻密で丈夫で芳香があり、建材やアクセサリーなどの材料にされます。

なお、日本の気候にはなじみにくいため栽培はむつかしいとされます。

花言葉は、「心の美」。

参照サイト

Wikipedia ヒマラヤザクラ

庭木図鑑 樹木ペディア ヒマラヤザクラ カンザクラ

EVERGREEN ヒマラヤザクラ

四季の山野草 ヒマラヤザクラ

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