ヒャクリョウ(百両)は、カラタチバナ(唐橘)の別名で、冬に赤い実をつける縁起物の植物です。マンリョウ(万両)にたサクラソウ科の常緑低木で、科福島県、新潟県以南に自生します。
冬に赤い実をつける縁起物の百両、万両との違い
百両の赤い実
ヒャクリョウ(百両)は、カラタチバナ(唐橘)の別名で、
よくにたマンリョウ(万両)に対して名づけられました。
冬に赤い実をつけ、縁起物として名前がつけられた一連の植物の一つになりますが、
センリョウやマンリョウに較べて馴染みがないかと思います。
写真のように、地面から伸びた幹の上部に果柄をだし、
数個の光沢のある赤い実をつけており、
マンリョウとよくにています。
後ほど詳しくのべますが、
マンリョウとの違いは、葉の形や大きさなどになります。
ヒャクリョウの実には、赤と白のいろのものがあります。
マンリョウも同じように、赤と白がありますが、
紅白でそろえるのもいいでしょうね。
百両の花
ヒャクリョウは、7月ごろに、
4~7cmの花序柄の先に、
10個ほどの白い花を下向きに咲かせます。
写真のように花びらは白く、
花びらの先は5つに分かれています。
花の直径は8mmほどと小さな花で、
たくさんで咲くので目につきますが、
花としてはあまり注目されず、
主役は赤い実になります。
ヒャクリョウの葉と幹
葉は互生し、長さ8~20cm 幅1.5~4cmほどの長い楕円形で、
8対ほどの側脈がみられ、先端は徐々にほそくなります。
縁に低い波状の鋸歯があり、鋸歯間に腺点があります。
また。葉は厚く、無毛です。
マンリョウの葉との違いは、
長さ7~15 cm,幅2~4 cmと小さめで、波打っているのが特徴で、大き目の鋸歯があります。
じじょヒャクリョウの幹ヒャクリョウの幹は太さ1cmほどで、
枝分かれせずにまっすぐのび、樹皮は茶褐色で、
樹高は20~100cmほどになります。
マンリョウの樹高は、1.5mほどなので、少し低めになります。
冬に凛として小さな赤い実をつけるいろんな常緑低木、縁起物といしてお金の単位で名前をつけた発想がおもしろいと思います。
ヒャクリョウの基本情報・花言葉
ヒャクリョウ(百両)は、中国、台湾や日本の福島県以西、新潟県以西に自生するサクラソウ科ヤブコウジ属の常緑小低木で、
カラタチバナ(唐橘)の別名です。
ヒャクリョウ名は、冬に赤い実をつける千両や万両に対応したもので、
江戸時代の寛政年間に斑入りの葉のカラタチバナが流行し、
百万両単位で取引されたため、このようにつけられたといわれます。
カラタチバナの名は、中国の原産と誤って理解され、
ミカン科のタチバナににているとしてつけつけられたと言われます。
学名は、Ardisia crispa
Ardisiaの語源はギリシャ語の「ardis(鎗先)」で、雄しべのの葯が尖っていることに由来します。
英名は、Spear flower
花期は7月ごろで、葉腋に直径7~8mmほどの白い花を、
4~7cmほどの花序柄の先に散形状になって10個ほどつけます。
花びらは、先端が5裂して反り返り、
雄しべを5個、雌しべを1個つけます。
実は核果で、直径6~7mmほどの球形になり、
11月ごろに赤く熟し、翌年の4月ごろまで落下せずに残ります。
葉は互生し、長さ8~20cm 幅1.5~4cmほどの狭卵形~披針形で、
先端は尖ります。
葉の縁には波状の不明瞭な鋸歯が見られます。
樹高は20~70cmで枝分かれがなくまっすぐのび、
先端近くに葉や実がつきます。
花言葉は、「富」「財産」「鋭敏な」で、11月15日の誕生花です。
「富」「財産」は、ヒャクリョウの名前に由来します。
参照サイト・書籍
Wikipedia カラタチバナ
みんなの趣味の園芸 カラタチバナ
静岡県立大学 薬草園歳時記 万両 千両 百両 十両 一両
弥生おばさんのガーデニングノート 「花と緑の365日」 カラタチバナ」
城川四郎他 解説 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」
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