冬に華やかなシクラメン(別名:カガリビバナ、篝火花)

冬に咲くシクラメンは、和名がカガリビバナで、燃えるような華やかさで人をひきつけます。北アフリカ~地中海沿岸地方などが原産のサクラソウ科の球根性多年草で、明治時代に渡来しました。たくさんの品種が開発されており、いろんな色や形が楽しめる草花です。

冬に華やかなシクラメン(別名:カガリビバナ、篝火花)

シクラメンの花

ピンクのシクラメン

クリスマスの時期にかかせないシクラメンは、華やかで心をウキウキさせてくれます。

北アフリカから中近東や、地中海沿岸地方が原産のサクラソウ科の球根性多年草で、

日本へは明治時代に渡来し、戦後に全国的に普及しました。

シクラメン(cyclamen)という名前は、古代ギリシャ語で円を意味し、まるみを帯びた球根の形や、受粉後に花茎が曲がることに由来すると言われます。花の形や印象に由来したものではないようです。

普通はシクラメンの呼び名が普通ですが、つぎのように和名もつけられています。

和名はカガリビバナ(篝火花)、牧野富太郎博士がある貴婦人が篝火のようだと言ったことから命名したとのことです。

たしかに、火が燃えさかっているようにもみえます。

別名は、豚の饅頭、ヨーロッパでは「豚のパン」と呼ばれることや、球根の形が饅頭のようだとして名づけられたと言われます。

以下、少し花の様子を観察してみました。

花が燃える火のように見えますが、これは、花茎の先端が曲がってした向きに花をつけ、

びらを反り返らせて上に伸びているためなのです。

つぎの写真は、花をしたから見たものです。

したから見たシクラメンの花

花の中心に空間があって、その中に蕊がついいます。

雌しべが1本、雄しべが5本ついているのですが、

その周囲に卵状で先が丸まり波打つような花びらが5枚、重なりながら上向きについています

このような形で、花びらがヒラヒラ立ち上がった花がたくさん咲いているため、

篝火と呼ばれるような姿をみせているようです、

花茎につく花

こちらは、花びらを広げて、花の後ろからみたところです。

茶色い花茎の先端が曲がり、その先に花がついている様子がわかるかと思います。

シクラメンのツボミ

こちらはツボミです。

この状態では花弁は前向きについていますが、

花が開き、受粉すると花びらが大きく反り返ることになるようです。

また、シクラメンは、花茎と葉が対になって育つのが特徴ですが、

花茎を中心部にそろえ、葉を周辺部に配置する「葉組み」と呼ばれる作業を行い、

球根頭頂部に日光をあてることによって花つきを良くし、

まとまったきれいな花姿にすることができるそうです。

販売されているシクラメンは、この作業を行っているようですね。

白いシクラメン

シクラメンと聞くと、小椋佳さん作曲で布施明さんが歌う「シクラメンのかほり」を思い浮かべますが、

花のいろごとに女性のイメージにあわせて、

白を「すがしい」、薄紅いろを「まぶしい」、薄紫を「淋しい」と表現しています。

花から受ける微妙な印象をよく表現されているように思います。

久しぶりに聞きました。いい曲ですね。

紫のシクラメン

シクラメンが本格的に普及したのは戦後になってからといわれますが、

いろんな花のいろや、八重咲き、花弁にウエーブがついた品種、香りがする品種など、

多様な品種が開発されています。

いろんな色のシクラメン

このように植えられているのを見ると、

ひとつ一つ見ていくと見飽きず、楽しめます。

シクラメンの葉

シクラメンの葉

シクラメンの葉は、葉柄が長く伸び、そのさきにハート形の濃い緑の葉をつけますが、

写真のように、斑と呼ばれる模様がはいっています。

斑が入っていない無斑もあり、

中斑と呼ばれ、葉の中心に斑がはいったもの、

外斑と呼ばれ、葉の縁にそってはいったものなどがあります。

斑の色や葉のいろにもいろんな種類があり、

葉でも楽しめそうです。

冬にきれいな花を咲かせて楽しませてくれるシクラメン、知るほどに興味深い花だと思います

シクラメンの基本情報・花言葉

シクラメンは、北アフリカから中近東や、地中海沿岸地方が原産のサクラソウ科シクラメン属の球根性多年草です。

日本へは明治時代に渡来し、戦後急速に普及したと言われます。

別名は、カガリビバナ(篝火花)、ブタノマンジュウ(豚の饅頭)。

「カガリビバナ」は、花が咲く様子から牧野富太郎博士が命名したもので、

「ブタノマンジュウ」は、球根が饅頭のようだとしてつけられたと言われますが、ヨーロッパでは「豚のパン」の別名があり、関連があるかもしれないとのことです。

学名は、Cyclamen persicum

「Cyclamen」 は、古代ギリシャ語で円を意味し、まるみを帯びた球根の形や、受粉後に花茎が曲がることに由来すると言われます。

「persicum」は、「ペルシャ(イラン)の」という意味があります。

英名は、Cyclamen

花期は10~3月ごろで、葉と対になって長く伸びる花茎の先に、5枚の花びらが反り返った花を下向きに咲かせます。

花の中央には、雌しべが1本、雄しべが5本つきます。

色は赤、ピンク、白などが一般的ですが、黄、紫、グラデーションなどの品種もみられます。

花の形は八重咲き、花びらにウェーブが入るロココ咲き、香りをもつ品種など、新たらしい品種が発表されています。

花をたくさん咲かせるために「葉組み」と呼ばれる方法によって、球根頭頂部に日光を当てることが行われます。

葉は葉柄が長くのび、ハート形で白斑がつきますが、

シルバーリーフ、プラチナリーフなどとと呼ばれる銀葉があります。

花言葉は、一般的には「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」で、1月14日、12月7日の誕生花です

また、色別には、赤は「嫉妬」、白は「清純」、ピンクは「憧れ」「内気」「はにかみ」とされます。

「嫉妬」は真赤に燃える上がる嫉妬心を連想して、

「清純」は純白の色から、

「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」は、うつむいて咲く花の様子からつけれれたといわれます。

なお、小椋佳さん作曲の「シクラメンのかほり」では、

花のいろごとに女性のイメージにあわせて、

白を「すがしい」、薄紅いろを「まぶしい」、薄紫を「淋しい」と表現しています。

参照サイト

Wikipedia シクラメン

みんなの趣味の園芸 シクラメン

シクラメンノ育て方.net 葉の模様

Green Snap  シクラメンの葉組みのやり方

花言葉-由来 シクラメン

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