10月中ごろからでしょうか、タチバナモドキ(橘擬き)にたくさんの黄色い実がついています。実の大きさは8mmほどで、葉の腋に5~10個ほどのかたまりになって、樹全体に広がっています。中国西部が原産で、バラ科トキワサンザシ属の常緑低木広葉樹です。
タチバナモドキ(橘擬き、ピラカンサ)の黄色い実
タチバナモドキの黄色い実
タチバナモドキ(橘擬き、ピラカンサ)に黄色い実がたくさんついています。
中国西部原産で、バラ科トキワサンザシ属の常緑低木の広葉樹で、
日本へは、明治中期にフランスから渡来したとされます。
ピラカンサの仲間で、普通はピラカンサとよばれますが、
細かく分類するとタチバナモドキとなるようです。
トキワサンザシ属には、赤い実と黄色い実をつける種類もあるようですが、
こちらか黄色一色で実がついています。
タチバナモドキの名前は、実が柑橘類のタチバナににているとして名づけられたといわれます。
タチバナの実の直径は3cmほどなので、大きさは全く違っています。
柑橘類の黄色い実のイメージに由来するのでしょうか。
実の形は、他のピラカンサとよくにており、直径5~8ミリの扁平な球形で、10月ごろから黄色く熟します。
実の表面に萼の痕がのこっているのも、よくにています。
残念ながら、花の写真は準備できませんでしたが、
ほかのピラカンサと同じように、白くて綺麗な花を咲かせます。
花言葉は、「慈悲」「防衛」。
「慈悲」は、つけた実をつけ鳥が食べていくことから、
「防衛」は、枝や幹につけたトゲで実を守っているとしてつけられたのでしょうか。
タチバナモドキの葉やトゲ
タチバナモドキの葉は、枝に互生し、ほとんどが全縁ですが、なかには鋸歯がつくものもあるとされます。
この写真でも、かすかに鋸歯のようなものがついたものもみられるようです。
葉は長さ5~6cmの細長い楕円形で、枝に互生しますが、短い枝では束生し、葉腋にはトゲが見られます。
葉の大きさも、短枝につく葉は短いと言われますが、この写真では入り混じって生えているようです。
タチバナモドキの葉の裏には、白い綿毛が密生するとのことなので、
撮ってみましたが、はっきりとしたものは見られませんでした。
もう少し観察してみる必要があるようです。(⌒ ⌒;)
こちらが、枝についたトゲです。
茶色い枝から出た大小の葉が対生するように出ていて、その付け根から鋭いトゲが出ています。
剪定などで近寄るときはケガをしないように注意が必要ですね。
幹は、平滑で灰白色でまばらに気孔が見られます。
また、ご覧のように3本の幹が生えて株立ちのようになっています。
黄色い実をつけるタチバナモドキも落ち着いたいい感じだと思いますが、いかがでしょうか。
タチバナモドキの基本情報・花言葉
タチバナモドキ(橘擬き)は、中国西部原産で、バラ科トキワサンザシ属の常緑低木広葉樹です。
日本へは、明治中期にフランスから渡来しました。
名前は、実がタチバナ(ミカン)ににているとして名づけられtました。
別名は、ピラカンサ、ホソバトキワサンザシ、ホソバノトキワサンザシ。
葉の幅が、トキワサンザシよりも幅が狭いため、ホソバトキワサンザシあるいはホソバノトキワサンザシも呼ばれます。
学名は、Pyracantha angustifolia
英名は、Yellow firethorn
花期は5~6月で、葉腋に散房花序になって5~10個、直径5~8mmほどの白い花を咲かせます。
実は直径5~8ミリの扁平な球形で、10月ごろから黄色く熟します。
葉は長さ5~6cmの細長い楕円形で、枝に互生しますが、短い枝では束生し、葉腋にトゲが見られます。
葉の裏には軟毛が密生し、灰白色に見え、縁は全縁になることが多くなりますが、微細な鋸歯がつくことがあります。
幹は灰褐色で、トゲがあり、横長の皮目が見られます。
タチバナモドキの花言葉は、「慈悲」「防衛」。
「慈悲」は、つけた実を鳥が食べることから、
「防衛」は、枝や幹につけたトゲで実を守っているとしてつけられたのでしょうか。
参照サイト・書籍
みんなの趣味の園芸 ピラカンサ
松江の花図鑑 タチバナモドキ
三河の植物観察 タチバナモドキ
四季の山野草 トキワサンザシ
庭木図鑑 植木ペディア タチバナモドキ
林将之著 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉」
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