ノカンゾウのオレンジの花、ニッコウキスゲ、ヤブカンゾウとの違い

ノカンゾウ（野萱草）は、70～90cmの花茎の先に、花びらが6枚のユリににたオレンジの花を咲かせます。花は朝咲いて夕方にしぼむ一日花ですが、6～9月につぎつぎに花を咲かせます。ここでは、よくにたニッコウキスゲやヤブカンゾウの違いにつても書きました。

ノカンゾウのオレンジの花、ニッコウキスゲ、ヤブカンゾウとの違い

ノカンゾウの花

道路沿いの花壇にノカンゾウ（野萱草）のオレンジの花が咲いていたので撮らせていただきました。

日本では、本州以南に自生していると言われますが、栽培されているのをよく見かけます。

カンゾウ（萱草）は、中国語の萱草をそのまま音読みしたもので、野に咲くのでノカンゾウ（野萱草）と名づけられたとのこと。

この草花を植えると悩みを忘れるとして、ワスレグサ（忘れ草）の別名があります。

濃い紅いろのものもあるので、ベニカンゾウとも呼ばれるようです。

よくにた花に九州南部から沖縄に分布すると言われるアキノワスレグサがありますが、ここではノカンゾウとしました。

花は6～9月ごろに、70～90cmほどに伸びた花茎に先に、

ユリのような感じのオレンジの花を咲かせます。

花の直径は7cmほどで、外側に沿った6枚の花弁をつけ上向を向いて咲きます。

花びらには縦方向に白っぽい筋が入るのも特徴です。

写真のように、花はよく伸びた花茎が上で2つに分かれ、

それぞれに花をつけています。

ノカンゾウは、朝咲いて夕方に萎れる一日花ですが、

たくさんのツボミをつけていて、つぎつぎと花を咲かせます。

花言葉は、「愛の忘却」「悲しみを忘れる」で、3月13日の誕生花です。

「悲しみを忘れる」は、花を見て憂いを忘れるという中国の故事に由来すると言われます。

こちらの花壇では、たくさんの花がさき、ツボミがついて賑やかです。

このでは、キバナコスモスも咲いていて、楽しませてくれています。

ノカンゾウによくにた花に、ヤブカンゾウやニッコウキスゲがあります。

つぎにこれらの花の違いをみてみました。

ノカンゾウと、ニッコウキスゲ、ヤブカンゾウの違い

実は、ノカンゾウとヤブカンゾウの違いについては、

以前記事に書いていますので、詳しくはそちらもご覧ください。

ここでは、ニッコウキスゲを含めて違いを比較しました。

ノカンゾウとニッコウキスゲは一重咲きで、ヤブカンゾウは八重咲き。

ノカンゾウとヤブカンゾウは上を向いてオレンジいろ、ニッコウキスゲは横向きに黄色い花が咲きます。

以下、一覧表にしました。

鮮やかなオレンジで咲くノカンゾウ（野萱草）、春の若い葉や茎はたべることもできます。

ノカンゾウの基本情報・花言葉

ノカンゾウ（野萱草）中国や日本の本州から沖縄にかけて分布するユリ科ワスレグサ科の多年草です。

カンゾウ（萱草）は、中国名の萱草の音読みで、野に咲く花としてノカンゾウと名づけられました。

別名は、ベニカンゾウ、ワスレグサ（忘れ草、ヤブカンゾウに共通に使われます。）。

前者は、花のいろが紅色であることに由来し、後者はこの草花を植えると悩みを忘れるという言い伝えに由来します。

学名は、Hemerocallis longituba

英名は、orange daylily、tawny daylily、tiger daylily、fulvous daylily、ditch lily

花期は7～9月で、70～90cmほどの花茎の先に、直径7cmほどで長さ3～4cmで6枚の花びらのユリににた一重の花を咲かせます。

花のいろは、橙赤いろから赤褐色など変化が多く、花びらの中央部に黄白いろの筋が見られます。

また、花は朝咲いて夕方にしぼむ一日花で、つぎつぎに花を咲かせます。

花の後には、熟すと果皮が破れて種子が散布される蒴果がつきます。

葉は地面から複数枚伸び、長さ50～60cm 幅1～1.5cmの線形になります。

若葉や茎は食べることができます。

ノカンゾウの花言葉は、「愛の忘却」「悲しみを忘れる」で、3月13日の誕生花です。

「悲しみを忘れる」は、花を見て憂いを忘れるという中国の故事に由来すると言われます。

参照サイト・書籍

Wikipedia　ワスレグサ

季節の花 300  野萱草

熊本大学 薬学部 薬草園　植物データベース　ノカンゾウ

弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」　ノカンゾウ

高村忠彦監修　日本文芸社　「季節の野草・山草図鑑」

門田裕一監修　山と渓谷社　「山渓ハンディ図鑑1　野に咲く花」