ザクロソウは道端などに生え、7~10月ごろに、小さく白い花が咲く雑草です。名前は、葉がザクロの葉のような形であることに由来し、楕円状の花弁のような萼を5枚つけた、直径3mmほど花を咲かせます。本州以南に分布するザクロソウ科の一年草です。
ザクロソウ(柘榴草)の小さく白い花
ザクロソウの花
以前から家の近くの道端に生え、白くて小さな花を咲かせていた雑草です。
名前がわからなかったのですが、ザクロソウ(柘榴草)のようです。
葉の形がザクロ(柘榴)の葉ににているとして、ザクロソウと名づけつけられました。
よくにた植物に帰化植物のクルマバザクロソウがありますが、葉の付き方などから、こちらはザクロソウのようです。
本州以南の道端などに生える一年草で、たくさん生えるので、
引く抜くと簡単に抜けるのですが、根が残っているのでしょうか、
すぐにまた生えてきます。
草丈は15~20cmほどで、枝分かれした茎の先に、
写真のように、5弁の直径3mmほどの白く小さな花を咲かせています。
ただ、花びらに見えるのは萼とのことです。
直径が3mmなので、よく見ないとわからないほどの小さな花です。
この写真ではよくわからないのですが、雄しべは3〜5個で、花柱は3個つきます。
この写真のように、枝分かれした茎の先端に、ペアのようになって花が咲いています。
あまり小さいので、よく見ないと形が見えないのが残念ですが、
たくさんの花をつけています。
花の周りについている、丸くて茶色っぽいものは実のようです。
2mm前後の球形で、たくさんついています。
花が咲く期間の6~10月ごろは、花が咲いては実をつけ、たくさんの種を落しているようです。
こちらは、コンクリートの割れ目に生えたもので、
数は少ないのですが、よく生えてきて、抜いてもまた生えてくるので、繁殖力の強さを感じます。
場所に恵まれると群生して生えてきます。
こちらでは、スベリヒユなどと競合して一面に生えていて、元気そのものです。
ザクロソウの茎や葉
全体の形をみるため、1本だけで生えているところを撮りました。
茎は細く、途中で枝分かれして伸びており、その先端に花を咲かせています。(花もついているのですが、わかりにくくて恐縮です。)
葉は、長さ1.6〜4.5cmほどの細長い楕円形状で、2~3枚が偽輪生しており、
表面はつるつるして光沢があります。
偽輪生とは、輪生のように複数の葉が集まってつきますが、正確には対生や互生したものをいいます。
葉には、葉柄がほとんどなく、鋸歯もみられないようです。
こちらも、少しわかりづらいのですが、
茎が長く伸び、葉が間隔を置いてついている様子がわかるかと思います。
花が小さく、細い茎なのですが、抜かれても抜かれても生えてくる生命力の強い植物です。
ザクロソウの基本情報・花言葉
ザクロソウ(柘榴草)は、アジアの熱帯~亜熱帯や日本の本州以南に分布する、ザクラソウ科ザクラソウ属の一年草です。
名前は、葉の形がザクロの葉ににているとしてつけられたと言われます。
学名は、Trigastrotheca stricta、Mollugo pentaphylla、
花期は7~10月で、花は集散花序でつき、花柄は2〜4mmで花の直径は3mmほどになります。
花びらに見えるのは萼で、長さ1.8mmほどの楕円形で黄緑色、5枚つきます。
雄しべは3〜5個で、花柱は短く3個つきます。
果実は直径約2mmで球形です。種子は直径約0.5mmの円形で、小さい点状の突起がついています。
下部につく葉は3〜5枚偽輪生(輪生に見える互生)し、倒披針形で長さ1.6〜4.5cm、
無柄で、上部の葉は対生しやや小くなります。
茎はよく分枝し、細くて稜があり高さ8〜25cmになります。
ザクロソウの花言葉は、「貴方の為に役立ちたい」「情の細やかな」。
参照サイト・書籍
Wikipedia ザクロソウ科
三河の植物観察 ザクロソウ
たじまのしぜん ザクラソウの仲間
お花の写真集 ザクロソウ
林弥栄監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」