ザクロソウ(柘榴草)の小さく白い花

2022年8月28日

ザクロソウは道端などに生え、7~10月ごろに、小さく白い花が咲く雑草です。名前は、葉がザクロの葉のような形であることに由来し、楕円状の花弁のような萼を5枚つけた、直径3mmほど花を咲かせます。本州以南に分布するザクロソウ科の一年草です。

ザクロソウ(柘榴草)の小さく白い花

ザクロソウの花

ザクロソウの白い花

以前から家の近くの道端に生え、白くて小さな花を咲かせていた雑草です。

名前がわからなかったのですが、ザクロソウ(柘榴草)のようです。

葉の形がザクロ(柘榴)の葉ににているとして、ザクロソウと名づけつけられました。

よくにた植物に帰化植物のクルマバザクロソウがありますが、葉の付き方などから、こちらはザクロソウのようです。

本州以南の道端などに生える一年草で、たくさん生えるので、

引く抜くと簡単に抜けるのですが、根が残っているのでしょうか、

すぐにまた生えてきます。

草丈は15~20cmほどで、枝分かれした茎の先に、

写真のように、5弁の直径3mmほどの白く小さな花を咲かせています。

ただ、花びらに見えるのは萼とのことです。

直径が3mmなので、よく見ないとわからないほどの小さな花です。

この写真ではよくわからないのですが、雄しべは3〜5個で、花柱は3個つきます。

ザクロソウの花々

この写真のように、枝分かれした茎の先端に、ペアのようになって花が咲いています。

あまり小さいので、よく見ないと形が見えないのが残念ですが、

たくさんの花をつけています。

花の周りについている、丸くて茶色っぽいものは実のようです。

2mm前後の球形で、たくさんついています。

花が咲く期間の6~10月ごろは、花が咲いては実をつけ、たくさんの種を落しているようです。

道端に生えるザクロソウ

こちらは、コンクリートの割れ目に生えたもので、

数は少ないのですが、よく生えてきて、抜いてもまた生えてくるので、繁殖力の強さを感じます。

場所に恵まれると群生して生えてきます。

群生するザクロソウ

こちらでは、スベリヒユなどと競合して一面に生えていて、元気そのものです。

ザクロソウの茎や葉

ザクロソウの茎や葉

全体の形をみるため、1本だけで生えているところを撮りました。

茎は細く、途中で枝分かれして伸びており、その先端に花を咲かせています。(花もついているのですが、わかりにくくて恐縮です。)

葉は、長さ1.6〜4.5cmほどの細長い楕円形状で、2~3枚が偽輪生しており、

表面はつるつるして光沢があります。

偽輪生とは、輪生のように複数の葉が集まってつきますが、正確には対生や互生したものをいいます。

葉には、葉柄がほとんどなく、鋸歯もみられないようです。

長く伸びる茎と偽輪生でつく葉

こちらも、少しわかりづらいのですが、

茎が長く伸び、葉が間隔を置いてついている様子がわかるかと思います。

花が小さく、細い茎なのですが、抜かれても抜かれても生えてくる生命力の強い植物です。

ザクロソウの基本情報・花言葉

ザクロソウ(柘榴草)は、アジアの熱帯~亜熱帯や日本の本州以南に分布する、ザクラソウ科ザクラソウ属の一年草です。

名前は、葉の形がザクロの葉ににているとしてつけられたと言われます。

学名は、Trigastrotheca stricta、Mollugo pentaphylla、

花期は7~10月で、花は集散花序でつき、花柄は2〜4mmで花の直径は3mmほどになります。

花びらに見えるのは萼で、長さ1.8mmほどの楕円形で黄緑色、5枚つきます。

雄しべは3〜5個で、花柱は短く3個つきます。

果実は直径約2mmで球形です。種子は直径約0.5mmの円形で、小さい点状の突起がついています。

下部につく葉は3〜5枚偽輪生(輪生に見える互生)し、倒披針形で長さ1.6〜4.5cm、

無柄で、上部の葉は対生しやや小くなります。

茎はよく分枝し、細くて稜があり高さ8〜25cmになります。

ザクロソウの花言葉は、「貴方の為に役立ちたい」「情の細やかな」

参照サイト・書籍

Wikipedia ザクロソウ科

三河の植物観察 ザクロソウ

たじまのしぜん ザクラソウの仲間

お花の写真集 ザクロソウ

林弥栄監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花

  • B!