オニタビラコ(鬼田平子)は、5~11月ごろに道端や庭咲などで、タンポポやジシバリなどととよくにた黄色い花を咲かせます。直径7~8mmの舌状花だけの頭状花で、花の後に綿毛をつけるキク科の越年草で、日本全土に自生します。
オニタビラコ(鬼田平子)の黄色い花
オニタビラコの花
近くの石垣に生えたオニタビラコの花です。
タンポポやジシバリににた花で、直径は7~8mmぐらいと小さめで、18~30枚ほどの舌状花を咲かせます。
タンポポやジシバリと同じように筒状花のない舌状花だけで咲き、花のあとの綿毛をつけ、よくにています。
草丈が0.2~1mほどと高くなる点や、葉の形が違うのが、タンポポやジシバリとの違いになるかと思います。
この形の花を咲かせる植物は、たくさんあり、葉にトゲのような鋸歯があるノゲシもよくにた花を咲かせます。
オニタビラコの名前は、春の七草であるホトケノザと呼ばれるコオニタビラコ(小鬼田平子)にくらべて大きいことからつけられました。
なお、 「田平子」は、葉が田などで平らになって張りつくようにつくことに由来します。
花を拡大してみました。以前記事にしたジシバリとそっくりな形をしています。
花びらには、少し上側に湾曲しているようですが、先端に5個ほどのギザギザが見られます。
また、中心部からたくさんの棒状のものがでて、先端が2つに分かれて丸まっています。こちらは雌しべになります。
その下の黒っぽい部分が雄しべで、周辺の花びらにつながり、その下に綿毛になる萼や、実になる子房がついています。
頭状花の構造については、こちらをご覧ください。
花が終わると、花びらや雌しべ、雄しべが落ち、綿毛がのびて種を飛散させます。(ジシバリとほぼ同じ説明になりました。(^_^))
花期が5~11月と長いので、花を咲かせながら綿毛をつけています。綿毛の横にはいくつかのツボミも見られます。
オニタビラコの花言葉は、「純愛」「思い」で、4月30日の誕生花です。
健気に咲く花の様子からつけられた花言葉でしょうか。
オニタビラコの茎と葉
こちらは、石垣に生えたオニタビラコです。
石垣の根元に生えたロゼット状の葉から、まっすぐに茎がのび、先端に花が咲いています。この個体には、茎に葉がついていませんが、普通は少なくつくようです。
ロゼット状の根生葉は、写真のように長楕円形状で、縁に深い切れ込みがあります。
タンポポによくにた葉ですが、先端が尖っているのに対して、オニタビラコは丸みを帯びていると言われますが、どうでしょうか。
オニタビラコの基本情報・花言葉
オニタビラコ(鬼田平子)は、中国、インド、ヒマラヤ、ミクロネシア、オーストラリアや日本全土に分布するキク科オニタビラコ属の越年草です。
オニタビラコの名前は、春の七草であるコオニタビラコ(小鬼田平子)にくらべて大きいことからつけられました。また、 「田平子」は、葉が田に平らに張りつくようにつくことに由来します。
学名は、Youngia japonica
英名は、oriental false hawksbeard
花期は5~11月ですが、暖かい地方では1年を通じて咲く場合もあります。花は、茎の上部に枝分かれして散房花序で咲きます。
花は直径は7~8mmの舌状花だけからなる頭花で、舌状花の数は18~30枚くらいとたくさんつけます。
葉には、根性葉と茎につく葉があります。根性葉はロゼット状につき、長さ8~25cm 幅1.7~6cmの長楕円形で縁には深い切れ込みがあります。
茎につく葉は2~3枚で小さく、紫褐色を帯びた毛がみられます。
実は痩果で、白い綿毛がつきます。
草丈は0.2~1mで、茎や葉には柔らかい毛が付きます。葉や茎を切ると白い乳液がでます。
オニタビラコの花言葉は、「純愛」「思い」で、4月30日の誕生花です。
参照サイト・書籍
松江の花図鑑 オニタビラコ
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 オニタビラコ
林弥栄監修 山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」
高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑」
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