シデコブシ(四手辛夷)と、コブシ(辛夷)の違い

2022年4月7日

シデコブシは、コブシににた白やピンクの花を咲かせ、花被片が神事で飾られるシデ(紙垂)ににているとして、名づけられました。モクレン科モクレン属の落葉小高木から小木で、日本固有種です。ここでは、シデコブシの詳細と、コブシとの違いについても書きました。

シデコブシ(四手辛夷)と、コブシ(辛夷)の違い

シデコブシの白い花

シデコブシの花

シデコブシ(四手辛夷)の白い花が、たくさん咲いています。

シデコブシは、愛知県、岐阜県、三重県に分布するモクセイ科の落葉小高木~低木で、日本固有種です。3~4月の寒い時期にたくさんの花をつけ、庭木などに植えられているのを見かけます。

直径7~10cmほどの大きな花で、9~25枚のたくさんの細長いリボン状の花被片をつけるのが特徴です。

葉がでる前に咲き、ひらひらとついた、たくさんの花びらが華やかさを感じさせます。

花がコブシににていて、花被片が、神事で使われるシデ(紙垂、四手)ににているとして、シデコブシと名づけられました。

樹がコブシより小さめなので、別名はヒメコブシ(姫辛夷)とつけられています。

余談ですが、シデという名がつけられた樹に、クマシデがありますが、こちらもこのシデに由来します。クマシデについては、記事にしていますので、こちらもご覧ください。

神事に使われるシデ(紙垂)

樹の高さは3mくらいでしょうか、畑のそばに植えられた樹の枝に、たくさんの花をつけています。

落葉小高木から低木で、樹皮は灰白色で、平滑でつるつるとしたきれいな肌をしています。

咲き始めて時間が経っているのでしょうか、咲き終わった花もみられますが、樹一面に咲いてみごとです。

白い花と書きましたが、少し赤みを帯びているものも見られます。

たくさん咲くシデコブシ

シデコブシとコブシの違い

コブシの花

コブシの花

シデコブシの名前の元になった、コブシも、同じ時期に、写真にようなよくにた白い花を咲かせます。

シデコブシにくらべて花被片が少なく、樹高も5~20mと高くなります。コブシについては、記事にしていますので、詳しくはこちらもご覧ください。

春に白い花をさかせ、秋に赤い実をつけるコブシ(辛夷、拳)

3月ごろに白い花を咲かせるコブシ(辛夷、拳)は、たくさんの実があつまった集合果をつけ。7月末ごろに赤くいろずき始めます。韓国の済州島や日本全土に分布するモクレン科モクレン属の落葉高木で、湿った山地など ...

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シデコブシとコブシの違い

以上書いてきたことをもとに、シデコブシとコブシの違いをまとめました。

シデコブシとコブシの違い
シデコブシ コブシ
樹高 5mほど 5~20m
花被片の数 9~25枚 9枚
葉の大きさ 長さ5 ~10cm  幅1 ~4 cm 長さ 5 ~15 cm、幅 3 ~8 cm

シデコブシは、コブシにくらべて樹高が低く、葉も小さめですが、花被片の数が違うことが大きな特徴です。

シデコブシの基本情報・花言葉

シデコブシ(四手辛夷)は、愛知県、岐阜県、三重県の一部に分布するモクレン科モクレン属の落葉小高木から小木で、日本固有種です。

名前は、花がコブシににていて、たくさんの細く長い花被片が伸びている様子が、シデ(紙垂、四手)ににていることに由来します。

別名は、ヒメコブシ。コブシにくらべて小さいためヒメがつけられています。

学名は、Magnolia stellata

英名は、star magnolia

花期は3~4月で、葉が出る前に直径7~10cmの大きな花が咲きます。花被片は、9~25枚と多いのが特徴。花びらは、狭倒卵形で長さ50 ~ 100 mm 幅7 ~12 mmで、先端が丸くなります。花の色は、白から淡い紅色で、個体差があります。一つの花の開花期間は10日間ほどで、樹全体では20日間ほど咲きます。

果実は、長さ3~7cmの集合果になり、8~10月に熟して赤く垂れ下がり、鳥によって種子散布されます。

葉は互生し、長楕円形から倒披針形で、長さ5 ~10cm  幅1 ~4 cmで先端が丸いのが特徴で、全縁です。葉の表面は無毛で、裏面は淡緑色で、最初は葉脈上に毛があります。

樹高は5mほどになり、樹皮は灰白色で平滑で、皮目が目立ちます。

シデコブシの花言葉は、コブシと同じで、「友愛」「歓迎」で、1月29日の誕生花です

握りしめたような大きなツボミから花びらが開く様子からつけられたと言われます。

参照サイト

Wikipedia シデコブシ コブシ 紙垂

希少樹種の現状と保全 シデコブシ

弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 シデコブシ

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