オオアラセイトウ(大紫羅欄花)は、ムラサキハナナ(紫花菜)やショカツサイ(諸葛菜)とも呼ばれ、3~5月に、30~80cmほどの茎の先に、花序で紫の花びらの花を咲かせます。江戸時代に渡来し、野草化が進んでいます。原産地の中国では食用にもされました。
オオアラセイトウ(ムラサキハナナ)は食用可能で、紫の花が咲きます
オオアラセイトウの紫の花
3月末から、オオアラセイトウ(大紫羅欄花)の紫の花をよく見かけるようになりました。
プランタで育てられたり、空き地で群生しているものも見かけます。
花の直径は2~3cmほどで、紫の花びらをつけています。
4枚の波打つような形をした花びらで、長手方向に濃いいろの線状の模様が見られます。
開花直後は紫ですが、時間が経つと次第に白く変化するようです。
花の中心部ついた、黄色の6本の雄しべも印象的ですね。(^_^)
中国原産のアブラナ科の越年草で、食用にもされてきたためムラサキハナナ(紫花菜)と呼ばれたり、
三国時代の天才軍師と言われる諸葛孔明が広めたという言い伝えからショカツナ(諸葛菜)とも呼ばれます。
(「菜」は、食べられる植物や葉であることを意味します。)
江戸時代に日本に持ってこられ栽培されていますが、いまは 野生化が進んでいるようです。
花は、50~80cmと長く伸びた茎の先に、総状花序になってたくさんついています。
花は下から上に向かって咲くようで、先端にはいくつかの細長いツボミがついています。
果実は細長い形の長角果になり、内部に黒褐色の種子をたくさんつけます。5~6月ごろには熟し、自然に裂けて開き種子を弾き出します。
越年草なので、秋ごろに発芽し、来年になるとまたこのように花を咲かせるんですね。
オオアラセイトウの茎と葉
写真は、草地に生えるオオアラセイトウですが、地面から50cmほど伸びた茎の先に花をつけています。
茎には、葉が互生しており、形は卵形で、茎を包むようについており、縁に鋸歯があります。食用にするのは、若い葉や花芽とのことですが、それほど大きなものではなさそうですね。
この写真では、根元の様子がよくわかります。地面近くにつく根性葉は、葉柄があり鋸歯もついていて、茎につく葉とは少し違った形のようです。
オオアラセイトウの花言葉は、「知恵の泉」「優秀」です。いい花言葉ですが、諸葛孔明がこの植物を広めたと言われることから、つけられたとのことです。
オオアラセイトウの基本情報・花言葉
オオアラセイトウ(大紫羅欄花)は、中国原産のアブラナ科オオアラセイトウ属の越年草です。
ヨーロッパ南部などにも帰化しているようですが、日本へは江戸時代に輸入され、栽培されてきましたが、日本全土で野生化もしているようです。
名前のオオアラセイトウ(大紫羅欄花)は、ストック(アラセイトウ属を総称することば)の和名であるアラセイトウ(紫羅欄花)に由来すると言われます。
別名には、ムラサキハナナ(紫花菜)、ショカツサイ(諸葛菜)などがあります。
ムラサキハナナ(紫花菜)は、中国では食用や種から油を採取することから、「紫色の花の菜」として命名されたようです。
また、ショカツサイ(諸葛菜)は、中国の三国時代の天才軍師と言われる諸葛孔明が広めたとする言い伝えに由来します。
学名は、Orychophragmus violaceus
英名は、Chinese violet cress
花期は3~5月、花の直径は2~3cmで、茎の先に総状花序で、たくさんの花がつきます。 花びらは4枚で長さは1~2cmほど、線状の模様がついています。 花びらは、開花直後は紫ですが、次第に薄くなり、最後は白に近くなります。中心部には、黄色の雄しべが6個ついています。
葉は、茎の根元から出る根出葉と、茎につく葉があり、鋸歯が見られます。茎につく葉の付け根は茎を抱くようにつき、互生します。
果実は、先端に細長い突起を持つ長さが10cmほどの長角果で、4本の筋がついていいて、内部に黒褐色の種子をたくさんつけます。5~6月ごろに熟し、自然に裂けて種子を弾き出します。
草丈は、30~80cmほどになります。
花壇などでよく栽培されていますが、日当たりが良くない空き地などでもよく育ち繁殖力が強いようで、野生化が進んでいます。
若い葉や花芽などは食べられるため、中国北部では野菜として栽培され、種子からはアブラナと同様に油を採取されることがあるようです。
花言葉は、「知恵の泉」「優秀」で、4月4日の誕生花です。
諸葛孔明が、この植物を広めたといわれることにちなんでつけられた花言葉と言われています。
参照サイト・書籍
Wikipedia オオアラセイトウ
LOVEGREEN オオアラセイトウ
林 弥栄監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」