春の七草、ハコベ(繁縷)の白い花

2022年2月13日

2月半ばになり、ハコベの白い花が咲き出しました。春の七草のひとつとして1月ごろから葉を出しますが、いま咲き始めた花は6~10の可愛い花で、9月ごろまで咲き続けます。花のあとにつけた実は熟すと種を飛ばすため、近くで群生することが多いようです。

春の七草、ハコベ(繁縷)の白い花

ハコベの白い花

ハコベの白い花

ハコベは、6~10mmほどの大きさの小さな花です。

春の七草のひとつとして知られ、葉は1月の初めから利用されますが、花は2月半ばの今頃から咲き始めています。

なお、春の七草のいわれや、七草の覚え方などについては、「小粋なアーティクル」さんの記事「春の七草の順番とその覚え方の歌はコレ!秋の七草や冬の七草もある?」に詳しく書かれていますので、こちらもご覧ください。

冒頭の写真は、2月13日に撮影したものです。

拡大してみた花は、花びらが10枚のように見えますが、よく見ると2枚づつ根元でつながっているので、5枚なのだそうです。

目で見たときはわからなかったのですが、たしかにそのようです。

雄しべは、わかりずらいのですが、10個ついています。

花の中心から出ている雌しべは、5個ついているようです。

ハコベの仲間の、ウシハコベやノミノフスマは、雌しべの花柱が5個で、コハコベ、ミドリハコベは3個とのことなので、このハコベはウシハコベかノミノフスマのようです。

つぎの写真には、ツボミも写っています。

ハコベの花やツボミ

ツボミを覆っている萼片には白い毛がたくさんついているのが見られます。ノミノフスマは全体に無毛と言われますので、ウシハコベのように思われます。

昨年撮ったハコベの花をみてみたところ、つぎの写真が見つかりました。

花柱が3つに分かれたハコベ(2021年4月)

中心部についている花柱は、3個なのがわかります。

コハコベやミドリハコベは、花柱が3個つくと言われるので、そのどちらかなんだろうと思います。両者は、種の形や茎の毛の有無に違いがあるようですが、今回は、そのどちらかということにしておきます。(⌒ ⌒;)

いままで、ハコベというだけで、これほど種類があるとは知りませんでした。でも、肉眼では見分けるのも難しいと思います。

ハコベの葉や茎

ハコベの葉と茎(2021年5月)

こちらは、群生して生えている(ウシ)ハコベの葉と茎の様子です。

葉は対生し、形は卵形で先が尖っていて、茎を抱くようについています。また、茎は褐色~暗紫色を帯びていることがわかります。

群生するハコベ(2021年5月)

こちらは、昨年5月に撮った、鉢に生えたハコベです。

たくさんの茎がのびて横に伸びており、上部のほうが立ち上がり気味になっているようすが見られます。

これからの季節は、どんどん繁殖して増えて困ることになるだろうと思います。

本日も、読んでいただきありがとうございました。(*^m^*)

ハコベの基本情報・花言葉

ハコベ(繁縷)は、日本全土に分布するナデシコ科ハコベ属の一年草、越年草または多年草です。ハコベ属は世界で120種、日本では18種ほどあると言われます。

春の七草(ナナクサ)の一つとして知られていますが、918年にかかれた日本最古の草本書「本草和名」には、波久部良(はくべら)という名で書かれており、ハコベに転化したと考えられています。

学名は、Stellaria media

英名は、rendezvous、Chickweed

花期は3~9月に、直径6~10mmほどの白い花を、枝の先に集散花序あるいは単生で咲かせます。

花びらは、5枚ですが、1枚が深く2裂するため10枚に見えます。雌しべは3個や5個のものが見られ、雄しべは10個つきます。

花びらの形が星の形に見えるため、学名は星という意味のStellariat(ステラリア)とつけられています。

果実は、蒴果でふつう6裂し、熟すと種を飛ばします。

葉は対生し、扁平な卵形で先が尖ります。

茎は束生して白緑色になり、下部は横に這い、上部は斜上します。草丈は、10~20cmと低めです。

ハコベの仲間には、

花柱が5個のウシハコベやノミノフスマや、

花柱が3個のコハコベ、ミドリハコベ

など、18種があります。

ハコベの花言葉は、「ランデブー」「愛らしい」で、1月7日の誕生花です

参照サイト・書籍

Wikipedia ハコベ

季節の花 300  繁縷(はこべ)

LOVEGREEN ハコベ

弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 ハコベ

高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑

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