カリン(花梨)は、4~5月に花を咲かせ、10~11月に長さ10 ~ 15 cmの楕円形状の大きな実が黄色く熟します。中国東部の原産で、日本の東北地方以南で栽培されているバラ科カリン属の落葉小高木です。近くの樹についた実や樹の様子を書きました。
大きな実が黄色く熟すカリン(花梨)
カリンの実
近くの空き家の庭のカリンに、黄色い大きな実がなっていました。
なっていた実の大きさは、長さ9cm 直径8cmほどで、枝についているものや地面に落下したものがあります。
鹿や猿も食べないのか、地面にそのままの形で転がっています。
カリンは、いい香りがして砂糖漬けや果樹酒にして利用されるようですが、
生食は出来ないので、獣害を受けることもないのかもしれません。(^⊆^)
地面に落ちたカリンの実です。表面は少し黒い部分がありますが、押してみると硬くてしっかりしています。
表面の皮が硬く、柔らかいりんごの実とは様子が違います。
これは、カリンの実が石細胞と呼ばれる硬い細胞で構成されているためのようです。
この硬さが、カリンの実を守っているようです。
なお、カリンは、ジャムにも向かないそうです。
カリンのジャムとして販売されているのは、マルメロと呼ばれる近縁種を使っているそうです。
マルメロの実も猿に食べられないんでしょうか。
花
カリンの花期は4~5月で、写真のようなきれいな花を咲かせます。
同じバラ科で、より身近なボケ(木瓜)の花とよくにた白やピンクの色で、花びらが5枚の可愛い花です。
ボケは、鑑賞用に植木や盆栽にされ、きれいな花を咲かせますが、実もよくにています。
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両者の違いは、ボケは、樹高0.5~1mの落葉低木で、実の長さが8~10cmで、
カリンの樹高2m以上、実の長さ10~15cmにくらべて小さくなります。
樹
カリンの樹高は、2m以上になると言われますが、この樹も3mくらいになっているようです。
ご覧のように、樹には黄色い実がいくつか残っていますが、葉は赤っぽく紅葉しかけているようです。
葉は互生し、長さ3 ~ 8cm の楕円状の卵形で先が尖っており、縁にははっきりとした細かな鋸歯がついています。
樹皮はなめらかで、緑色を帯びた茶褐色をしていますが、表皮が不規則に剥がれ落ちているようです。
カリンの基本情報・花言葉
カリン(花梨)は、中国東部の原産で、日本の東北地方以南で植えられ、栽培されているバラ科カリン属の落葉高木です。
カリンの名前は、材の木目が花櫚(カリン:インドシタン)と呼ばれる植物に似ていることから名づけられたとされます。
学名は、Pseudocydonia sinensis
英名は、Chinese quince
花期は4~5月で、葉が出るのとほぼ同じ時期に枝の先に、花びらが5枚の白から薄いピンクの花を咲かせます。
実はナシ状果で、長さ10 ~ 15 cmの楕円形または倒卵形で、10 ~11月に黄色く熟します。
熟した実の表面に毛はなく平滑で、トリテルペン化合物を含んでいて、いい香りがします。
葉は、互生し、長さ3 ~ 8cm の楕円状の卵形で先は尖り、縁に細鋸歯があります。
樹高は2m以上、樹皮はなめらかで緑色を帯びた茶褐色をしていて、表面が不規則に鱗片状に剥がれ落ちます。
実は酸味が強いなどのため生食には適さず、砂糖漬けや、果実酒などにされ、咳止めの効果があると言われます。
なお、カリンの実はジャムには適さず、ジャムとして販売されているものは、マルメロと呼ばれる近縁種が使われているとのことです(「みんなの趣味の園芸」)。
カリンの花言葉は、「豊麗」「唯一の恋」で、11月1日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia カリン(バラ科) カリン(マメ科) マルメロ ボケ(植物)
みんなの趣味の園芸 カリン
花言葉-由来 カリン
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