イタヤカエデ(板屋楓)は、名前は、葉が茂る様子が板で屋根を葺いたようである事に由来します。メープルシュガーが採れる樹として有名ですが、11月になり黄葉してきました。アムール地方、サハリン、朝鮮半島や日本全土に分布するムクロジ科の落葉高木です。
メープルシュガーが採れるイタヤカエデ(板屋楓)の黄葉
イタヤカエデの黄葉
車で国道や林道を走っていると、イタヤカエデ(板屋楓)の樹を時々見かけます。
写真のように、まだ緑がのこっていますが、11月になって黄色く色づいてきました。
イチョウのような鮮やかな黄色ではないですが、黄色く色ずきます。
普通の楓の葉にくらべて、縦横とも5~10cmほどと大きな葉で、五角形状で掌状に浅く裂けています。
また、縁にギザギザ(鋸歯)がないことも特徴です。
イタヤカエデ(楓)の名前は、葉がたくさん茂って屋根を葺く板のようだとしてイタヤ(板屋)とつけられ、カエデは「カエルの手」に由来します。
樹液に糖分を含むため、幹に穴をあけてとった液を煮詰めてメープルシュガーが得られることでも知られていますが、
サトウカエデにくらべると、少し糖分が少な目とも言われます。
イタヤカエデの葉は、つぎの写真のように、枝に対生してつき、上下で90°角度を変えてついているようです。
つぎの写真は、上からみたもので、一面に葉が茂っていますが、葉の形は、微妙に違っているものあるようです。
このように、茂っているようすからイタヤカエデと名づけられたのは、納得できる気がします。(*^^*)
花
イタヤカエデの花は、4~5月に咲きます。カエデの樹にしては、可愛い花だと思いますね。
樹全体に、葉が出る前に咲くのでよく目立つようなのですが、見たことがありません。
来年は、ぜひ見たいと思っています。
幹
イタヤカエデは、カエデの仲間では最も大きくなり、高さは20mくらい、太さは1mほどになるとのことです。
樹皮は、暗灰色で、若い樹では滑らかですが、老木では縦方向に浅く裂けます。
また、、樹洞ができやすいと言われます。
イタヤカエデの基本情報・花言葉
イタヤカエデ(板屋楓)は、アムール地方、サハリン、朝鮮半島や日本全土に分布するムクロジ科カエデ属の落葉高木です。
名前は、たくさんの五角形状の葉が茂る様子が板で屋根を葺いたようであるとして、イタヤカエデ(板屋楓)とつけられたと言われます。
別名は、トキワカエデ(常盤楓)。秋に黄葉しますが、それまでは緑の葉を長く保ち、黄葉すると短時間で落葉することに由来するようです。
他に、北海道産のものはエゾイタヤ(蝦夷板屋)。アイヌ語名は、トぺニ(乳の出る木)。
学名は、Acer pictum Thunb. subsp. mono (Maxim.) H. Ohashi, 1993。
英名は、Painted maple。
花期は4~5月で、葉が出る前に枝の先に、複散房花序で、黄緑色の花をたくさん咲かせます。
雌雄異株で雌雄異花ですが、雄花と雌花が花序の中で咲きます。花の直径5〜7mmで、花びらと萼片は5個つきます。
実は翼果で、2個が向き合ってプロペラ状に付き、熟すと分かれて別々に落下します。
葉は対生し、長さ、幅ともに5~10cmで、掌状に浅く裂け、無毛で鋸歯がなく、秋には黄褐色に黄葉して散ります。
樹高は20m、太さは直径1mになり、カエデ類は陰樹で、あまり大きくなりませんが、イタヤカエデは一番大きくなると言われます。
樹皮は暗灰色で、若い樹では滑らかですが、老木になると浅く裂けます。また、樹洞ができやすいと言われます。
イタヤカエデの幹を傷つけることにとって、糖質を含んだ樹液を採取することができ、サトウカエデのようなメープルシュガーを得ることができます。
(サトウカエデにくらべて含有糖分は低いと言われます。)
材が白くて綺麗なことや弾力性に優れているため建材、フローリング、家具、楽器(バイオリン、ピアノなど)、こけし、バット、スキー板などに使われているとのことです。
花言葉、誕生花は不明。
参照サイト
Wikipedia イタヤカエデ
樹木図鑑 イタヤカエデ
庭木図鑑 樹木ペディア イタヤカエデ
BOTANICA イタヤカエデ