線香花火のようなカヤツリグサ(蚊帳吊草)の花

2021年8月15日

カヤツリグサは、花期が8〜10月で、線香花火のような花を咲かせます。茎の断面が三角形となっているのが特徴で、茎を裂くと四角い形をつくることができ、蚊帳ににていることが名前の由来します。中国、朝鮮半島、日本の本州から九州に分布する一年草です。

線香花火のようなカヤツリグサ(蚊帳吊草)の花

カヤツリグサ(蚊帳吊草)の花

線香花火のようなカヤツリグサの花

畑や空き地によく生えるカヤツリグサに花がついています。

本州以南の、人里ちかくの湿り気の多い場所などでよく見かけますが、

畑にも生えてくるので、やっかいな雑草といわれています。

カヤツリグサの仲間は、チャガヤツリ、コゴメガヤツリ、などたくさんあり

厳密な識別ができていませんが、ここではカヤツリグサと呼びます。

私はこの植物をみると線香花火を思い出すのですが、名前はカヤツリグサです。

茎を裂くと四角い形を作ることができ、その様子が蚊帳ににているため、この名前がつけられたとのことです。

茎の断面は三角形状なのですが、縦方向に筋が伸びているからでしょうか、うまく裂くことができます

カヤツリグサの花

地面からまっすぐ伸びた茎は、先端に葉に見えるが数枚と、花序をつけた枝がたくさんついています。

この枝は、5~10本ほどついており、その先に穂状の花序をつけています。

つぎの写真は、穂状に伸びた花序をちかくからみたものです。

近くでみたカヤツリグサ

鱗片状というのでしょうか、いくつも重なってブラシのようにのび、先端が尖っています。

この鱗片の中に花が入っているようなのですが、まだ咲いていないのでしょうか。

先はとがっていますが、触って痛いことはありません。

カヤツリグサの近縁種や蚊帳について

パピルス紙の原料のカミガヤツリ

カミガヤツリは、カヤツリグサとはかなり違った形ですが、同じカヤツリグサ科です。

古代のエジプトでは、このカミガヤツリが、パピルス紙の原料にされていたそうです。

パピルス紙は人が文字で記録を残した初期の紙ですが、ナイル川近くで自生していたものを栽培し、

記録紙や履き物のような生活雑貨、や綱、舟の帆やなどの材料にされていたとされます。

つぎの写真もカヤツリグサ科の植物で、アメリカ南東部原産のシラサギカヤツリです。

シラサギカヤツリ

草丈が30~60cmの常緑性多年草で、サギ(鷺)が飛んでいるような白い花で、

5月ころから10月ころまで、長く咲くきれいな花です。

同じカヤツリグサ科でも、いろんな種類があるものですね。(^⊆^)

最後に、今は使われなくなった蚊帳について。

風は通すが虫はブロックするのが蚊帳で、寝る時に使います。

私も、子供のころに使った記憶があります。

今は、網戸があったり、ク-ラーがあるので、使うこともなくなりましたね。

虫を防いでくれる蚊帳

 

カヤツリグサの基本情報・花言葉

カヤツリグサは、中国、朝鮮半島、日本の本州から九州に分布する、カヤツリグサ科カヤツリグサ属の一年草です。

カヤツリグサの名前は、茎を裂くと四角い形をつくることができ、蚊帳ににていることに由来すると言われます。

カヤツリ(蚊帳)は、クレオパトラの時代から使用されていたと言われ、風は通し、虫を防ぐために網で作られ、寝室で使われたと言われます。

日本へは中国から伝わり、江戸時代に庶民に広がったようです。

別名はマスクサ(枡草)。

学名は、Cyperus microiria

カヤツリグサ科の植物は約70属3700種あり、日本のカヤツリグサ属は40種類あると言われます。

花期は8〜10月、根元から伸びた断面が三角形の茎の先に、葉の形の数枚の苞と5~10本の枝をつけます。

さらに、その先に、先が尖った鱗片がたくさん集まった穂をつけます。

草丈は30~50cmで、根元には2~3mmの細長い葉がつき、緑色でつやがあります。

カヤツリグサの花言葉は、「伝統」「歴史」、 8月30日の誕生花です

参照サイト

Wikipedia カヤツリグサ カヤツリグサ科   蚊帳

自然観察ブログ カヤツリグサの蚊帳づくり

松江の花図鑑 カヤツリグサ

Chills Laboratory カヤツリグサ

みんなの趣味の園芸 シラサギカヤツリ

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