シロバナヨウシュチョウセンアサガオの白い花と、トゲに覆われた実

2021年8月9日

シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、夏から秋に6~9cmほどの長さの白くてアサガオのような花を咲かせ、秋にトゲに覆われた実をつけます。日本へは明治初期に伝わったとされる世界の温帯から熱帯域に分布するナス科チョウセンアサガオ属の多年草です。

白い花と、トゲに覆われた実

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの白い花

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの花

林道沿いの空き地にナス科のシロバナヨウシュチョウセンアサガオ(白花洋種朝鮮朝顔)の花が咲いていました。

最初は、チョウセンアサガオだと思ったのですが、葉にギザギザがあり、違ったようです。

この植物も、よくにたものがいろいろあるので、気をつけないと間違いそうです。(・_・)

長い名前ですが、海外から伝来した白い花で、アサガオににた花であることに由来します。朝鮮とつくのは、「外来」であることを意味するためつけられたとのことです。

また、本種はナス科で、ヒルガオ属のアサガオとは別の種類ですが、花の形からアサガオとつけられたようです。

シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、有毒植物なので、山の中でも元気に育っています。

チョウセンアサガオの仲間は、一年草か多年草ですが、低木や高木で、大きな花を咲かせるキダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔、エンジェル トランペット)も、よくにた名前で、混同されることがあるようです。

キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)の花

キダチチョウセンアサガオはこのような大きな花を下向きにさかせ、他のチョウセンアサガオとは全く違う花になります。

キダチチョウセンアサガオについては、記事に書いていますので、こちらもご覧ください。

下向きに大きく咲くエンゼルトランペット

エンジェルトランペットは、天使が空からトランペットを下を向いて吹いている花姿から名づけられました。和名はキダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)で、熱帯アメリカ原産の栽培品種でナス科の落葉低木です。1 ...

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シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、夏から秋にかけて、長さ6~9cmほどのアサガオのような白い花を咲かせます。

花は上向いて咲きますが、写真のようにすぼんだままのことが多いようで、大きく開いたところは見かけません。

こちらは、ツボミの状態ですが、上から見ると花びらが渦巻状に巻いていてきれいです。

シロバナヨウシュチョウセンアサガオのツボミ

シロバナチョウセンアサガオの葉と花

シロバナチョウセンアサガオは、草丈が1mくらいになり、茎はたくさん枝分かれしています。

葉は20cmくらいになりますが、縁に不規則で大きな鋸歯が見られます。

チョウセンアサガオの葉には、鋸歯がないので、見分ける手がかりになるだろうと思います。

トゲに覆われた実

トゲに覆われた実

こちらは、昨年の12月に撮ったシロバナヨウシュチョウセンアサガオの実です。

大きさは2~3cmくらいの卵形で、表面にたくさんの棘がついており、中には黒い種が入っていて、熟すと裂開して周囲1~3mに飛び散ります

周囲には葉が枯れた枝に、多くの実がついているので、たくさんの種が散布されるんだろうと思います。

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの実

基本情報・花言葉

シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、世界の温帯から熱帯域に分布するナス科チョウセンアサガオ属の多年草です。

世界各地で野生化しており、日本へは、明治初期に伝わったとされます。

名前は、海外から伝来した白い花で、アサガオににた花であることに由来します。

朝鮮とつくのは、「外来」であることを意味するためつけられたとのことです。また、本種はナス科で、ヒルガオ属のアサガオとは別の種類になります。

花期は夏から秋にかけて、白い花を咲かせますが、6~9cmほどの長さでトランペット状の花になります。

実は3~4cmほどの卵形で、表面にたくさんの棘がついています。中には黒い種が入っており、熟すと裂開して周囲1~3mに飛び散ります。

葉は20cmくらいで、周囲に不規則なギザギザがつきます。

草丈は1~1.5mほどで、よく枝分かれします。

近縁種に、花がスミレ色で茎が暗紫色のヨウシュチョウセンアサガオ、実にトゲがないハリナシチョウセンアサガオ、などがありますが、いずれも全体に毒性を持っています。

なお、ナス科で木質化するキダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)は、エンゼル トランペットとも呼ばれ、大きなトランペット状の花を下向きに咲かせます。

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの花言葉は不明ですが、

チョウセンアサガオの花言葉は、「いつわりの魅力」「変装」「陶酔」「恐怖」で、8月9日、8月17日、9月24日、10月5日、10月23日の誕生花です。

おわりに

昨年のことですが、山の中で、あまり見たことのない花が咲いていました。

調べたところ、最初は、チョウセンアサガオだと思ったのですが、近縁種がいろいろあり、

結局、シロバナヨウシュチョウセンアサガオだろうと結論しました。

有毒植物なので、鹿などに食べられることもなく、山の中で元気に育っているようです。(^⊆^)

参照サイト・書籍

Wikipedia  シロバナヨウシュチョウセンアサガオ  チョウセンアサガオ   チョウセンアサガオ属

MARCHE AOZORA  シロバナヨウシュチョウセンアサガオ

弥生おばさんのガーデニング 「花と緑の365日」 チョウセンアサガオ

高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草 ・山草 図鑑

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