クワ(桑)の実が、赤から黒く熟してきました。古代に中国から伝来したといわれるクワ、葉をカイコ(蚕)のえさにするために栽培されていた樹には、いまも花が咲き、黒い実をつけます。こどもの頃よく食べましたが、いまは、鳥たちの餌になっているようです。
葉がカイコのエサにされていたクワ(桑)の樹、実が黒く熟しました
クワの実
近くの野のクワの樹についた実が、赤から黒に熟してきました。
この場所にクワがあるとは知らなかったのですが、赤いものが見えたので、見てみるとクワの実でした。まだ、ほとんどが赤い実ですが、ちらほらと黒くなってきています。
実が小さいので、ヤマグワなのかもしれません。
クワには、ヤマグワとマグワがあるとされますが、どちらかはっきりしないため、ここではクワと書きます。
実の大きさは、10mm以下でしょうか小さめです。
あとで述べますが、家の近くにもクワの樹があるのですが、そちらのほうが実は大きいように思います。ただ、花は咲いて実もつけていたのですが、いつの間にか、実がなくなっていました。
このあたりでは、その昔、蚕をかっていたそうなので、そのころに栽培していたものなのかと思います。
クワの葉
こちらが、実がなっていたクワの樹の葉です。
クワの葉は、葉に大きな切れ込みがあると思っていたのですが、この樹には少し切れ込みがあるものの、ほとんどは卵形か卵状楕円形と言われる形で、先が尖っています。葉には、1cmくらいの葉柄があり、枝に互生してついているのがわかります。
葉の間から赤いものが見えますが、こちらが実ですね。熟して黒くなるのは、まだこれからのようです。
家の近くにもクワの樹があります。
先の葉とは、形が違いますね。クワの葉と言えば、この形の葉をイメージするので、前述のクワの葉は違和感がありますが、樹による違いもあるのでしょうか。
実は、このクワには4月には実がついていました。
まだ、花の状態だったのかもしれませんが、たくさんついていたのですが、先日見てみると何も残っていませんでした。少しがっかりですが・・ 落ちてしまったのか、鳥が食べたのかよくわかりませんが、おそらく、鳥でしょうね。山の中では、仕方がないのかもしれません。
栽培品種のほうが実が大きくていいかと思って、買った苗です。
うまく育てられるかわかりませんが、まだ小さい苗で、たくさんの実をつけています。
でも、この調子だと、実をつけても食べることはできないのかもしれませんね。(>_<)
クワの基本情報・花言葉
クワ(桑)は、中国北部から朝鮮半島が原産と言われ、日本には古代に伝来されたと考えられているようです。昔、カイコを飼うために栽培されていたため、今も各地に残っているとのことです。
クワ科クワ属の落葉低木~高木で、雌雄異株または同株とのことです。
クワ(桑)の名前の由来は、カイコの「食う葉」が縮まったとする説や、「蚕葉(こは)」の読みが転訛した
とする説があるようです。
学名は、Morus alba
英名は、Mulberry
花は4~5月ころ咲き、円筒形の雄花序と球形の雌花序が新枝の葉腋に一つずつつき、6~7月に黒く熟します。
葉は互生し、卵形または卵状広楕円形で、3~5裂するものがみられます。
実は食べることができますが、ヤマグワの実は栽培種にくらべて小さくなります。
クワの花言葉は、「彼女の全てが好き」「ともに死のう」で、7月22日の誕生花です。
ギリシャ神話の「ピュラモスとティスベ」の、愛し合う若い2人が両親に結婚を反対され駆け落ちし、お互いの勘違いにより命を落としてしまうという悲しいエピソードから来ていると言われています。
おわりに
クワの実が黒く熟し始めています。子供のころ、よく実を採って食べたことを思い出します。
もともとは、蚕を飼うために栽培していたクワですが、今は役割を終え、わずかに実が鳥たちに恩恵を与えているということのようです。
時の移り変わりによって、樹の役割もかわっていくことを実感します。
参照サイト
Wikipedia クワ
GreenSnap クワ