ドクニンジン(毒人参)は、ヨーロッパ原産で、北海道と本州の一部に分布し、全国に広がりつつあると言われるセリ科の多年草です。名前は、有毒で、葉が人参ににていることに由来します。山菜として採取される「シャク」ににているので、注意が必要です。
<目次>
ドクニンジン(毒人参)の白い花


ドクニンジンの花
道路沿いの山側の斜面沿いに、ドクニンジンと思われる花が咲いていました。
私は、植物の名前を調べる時に、よくgoogleさんのレンズというソフトのお世話になるのですが、この植物について使わせてもらうと、「シャク」と表示されました。
そこで、確認のために「シャク」で検索して確認したところ、Wikipediaでは開花期が5~6月と出ていました。
おかしいので、似た植物があるのではないかと再度検索すると、「ドクニンジン」が似ていて、開花時期が8~10月となっています。
また、国立環境研究所の侵入生物データベースによると、北海道全域と千葉県、三重県に分布しているようです。
私が写真を撮ったのは奈良県ですが、1959年に三重県で確認されているようなので、いまここで生えていてもおかしくないと考えて、ドクニンジンであろうと考えました。ただ、よくにた種類にノラニンジンなどもあるため(ブログで交流させていただいている、鳥天国さんに教えていただきました。)、継続して確認したいと思います。
本当は、ドクニンジンの茎につくと言われる斑点で確認する必要があるのですが、離れた場所でもあり、確認できていません。
間違っていたら、訂正させていただきたいと思います。(^ ^;)
ドクニンジンは、名前のように、有毒植物でヨーロッパが原産とのことで、北海道に輸入穀物に混入して入ってきて、北海道を中心に広がったようです。
日本でも、山菜として食べられる「シャク」と間違って食べて、中毒を起こした例があるとのことなので注意が必要です。
また、ソクラテスが薬殺刑に処せられたそうなのですが、そのときに使われた植物なのだそうです。毒性が強いようですね。
この花を見かけたのは最近なのですが、以前投稿した、シシウドやアシタバなどにもよく似ています。
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シシウドやアシタバとは葉の形が違うので違いははっきりしていますが、「シャク」はドクニンジンと同じような人参の葉ににた葉をつけ、山菜として食べられるようなので、紛らわしいと思います。
見かけたドクニンジンはつぎのような姿をしていました。草丈は1m前後でしょうか。


ドクニンジンの花
花序は、1点からたくさんの花茎がでた散形花序が基本になって花の塊ができ、その塊の一つの根元にくっついている、複散形花序の形になっています。小花柄も、大花柄も12~20個で、ほぼ同数になるようです。
個々の花は、直径約3mmで花びらは5個(大1,中2,小2)で、真っ白です。
実はほぼ球形で、横径が約3.5mmとのことです。
ドクニンジンの葉


ドクニンジンの葉
ドクニンジンの葉は、2~3回羽状複葉で、小葉は卵状皮針形で長さ1~3 cmです。
名前に「ニンジン」とつくように、ニンジンの葉とよくにていますが、
茎、葉柄に紫紅色の斑点がつきます。
ドクニンジンの基本情報・花言葉
ドクニンジン(毒人参)は、ヨーロッパ原産で、北海道と本州の一部に分布し、全国に広がりつつあると言われるセリ科ドクニンジン属の多年草です。
北海道以外では、千葉県や三重県で確認されているようです。
日本へは、北海道に不法に持ち込まれたとか、輸入穀物への混入などと言われていますが、国内に広がっているようです。
名前のとおり有毒植物で、ニンジンの葉ににていることから名づけられたようですが、山菜として食べられる「シャク」と間違えて食べた中毒例があるようです。ソクラテスの処刑に用いられた毒草として知られているとのことです。
別名は、ヤマニンジン、コジャク、ワイルドチャービル。
学名は、Conium maculatum L.。
英名は、hemlock, poison-hemlock。
花期は7~9月で、花序は複散形花序についており,大花柄は12~20個,小花柄もほぼもぼ同数で小さな白花をつけます.花は直径約3mm,花びらは5個(大1,中2,小2),雄しべ5個,雌しべ1個でつきます.
実はほぼ球形で,横径が約3.5mmです。
葉は2~3回羽状復葉、小葉は卵状皮針形で長さ1~3 cmです。茎、葉柄に紫紅色の斑点があり、植物全体に光沢があります。
草丈は80~180cmで、茎は中空で太く、上部で分岐します。
ドクニンジンの花言葉は、「死も惜しまず」、「死をも惜しまない人」、「あなたは私の命取り」、「あなたは私を死なせる」で、3月15日の誕生花です。
怖い! (◎_◎;)
参照サイト
厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル
国立環境研究所 侵入生物データベース ドクニンジン
植物の育て方や豆知識をお伝えするよ! ドクニンジン
Chills Laboratory ドクニンジン
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