アレチハナガサ(荒地花笠)は、南アメリカ原産で、日本の東北地方北部を除く本州以南に分布するクマツヅラ科クマツヅラ属の多年草です。日本へは、1957年(昭和32年)ころ渡来したと言われます。花期は8~9月で、紫色の小さな花を咲かせます。
道端で咲くアレチハナガサ(荒地花笠)の紫の花
アレチハナガサの花

アレチハナガサの花
道路そいに、アレチハナガサ(荒地花笠)の花が咲いていました。
工事中の網のむこうに生えているのですが、網からはみ出して道に出てきているようです。
茎の先に穂状にたくさんのツボミをつけ、紫いろで数mmの小さな花を咲かせています。
名前にハナガサとついていますが、花の数は少なく、控えめ目です。
以前記事にした、同じクマツヅラ科クマツヅラ属のヤナギハナガサ(別名:三尺バーベナ)によくにています。
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どちらも、南アメリカ原産ですが、日本でも野生化が進んでいるようです。

道端のアレチハナガサ
この場所が気に入ったのでしょうか、群生するようにたくさん生え、花穂もたくさんつけています。
花は、どうせ咲くなら、もっとたくさん咲けばいいと思うのですが、花穂の先に一つか二つくらい咲いているだけです。
ちょともの足りない感じがします。(^ ^;)

たくさんのアレチハナガサ
道はコンクリートなので、種を落しても増えることはないんでしょうね。
ただ、他の草木が生えている中で、かたまって増えてきているようにも見えます。
繁殖力は強いようで、国立環境研究所の侵入生物データベースには、リストアップされているようです。要警戒ということでしょうか。
茎・葉

アレチハナガサの茎・葉
ここのアレチハナガサは、草丈が1mくらいですが、条件がそろうと2mくらいになるようです。
茎は断面が四角形で、長く伸びていますが、途中で葉が対生してつき、その付け根からも茎が出ています。
それぞれの茎の先にも、花穂をつけます。
葉には、葉柄がなく、広めの線形で先が尖っています。また、葉の中頃から鋸歯がついていることがわかります。
アレチハナガサの基本情報・花言葉
アレチハナガサ(荒地花笠)は、南アメリカ原産で、日本の東北地方北部を除く本州以南に分布する、クマツヅラ科クマツヅラ属の多年草です。
日本へは、1957年(昭和32年)ころ渡来したと言われますが、1967年頃から福岡県や神奈川県で見られるようになったと言われます。
名前は、空き地や荒地などに生え、花笠ににていることに由来します。
学名は、 Verbena brasiliensis
英名は、Brazilian vervain
Verbena (バーベナ)、ラテン語で「宗教に用いる枝」という意味があるとのことです。
魔力があると信じられていたためこう呼ばれたとのことです。
また、brasiliensisは、ブラジル産を意味するようです。
花期は8~9月とされますが、条件によっては4~12月にみられることもあるようです。
分岐した茎の先に、長さ2〜3cmの穂状の花穂をたくさんつけます。
花の直径は3mmくらいで、淡青紫色で5裂します。花穂につく花は、数個と少なく咲きます。
葉は対生し、葉柄がなく広い線形で、半分から上に鋭い鋸歯があます。
茎は直立して断面が四角形状で、よく分岐し、その先に花をつけます。
草丈は、1~2mになります。
同じクマツヅラ科クマツヅラ属のヤナギハナガサ(柳花笠)ににていますが、
アレチハナガサは、花数が少なく、花冠の筒部が短い、葉の基が茎を抱かない、などの違いがあります。
アレチハナガサの花言葉は、「心を奪われる」で、10月26日の誕生花です。
参照サイト
松江の花図鑑 アレチハナガサ
花々のよもやま話 アレチハナガサ
国立環境研究所の侵入生物データベース アレチハナガサ
花言葉 花の持つ言葉 アレチハナガサ
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