ノゲシ(野芥子)の黄色い花、セイヨウタンポポとの違い

2021年7月7日

ノゲシの花

ノゲシは、3~10月にタンポポにた黄色い花をさかせ、白い綿毛をつけますが、春の若葉は柔らかく食用になります。ヨーロッパ原産の史前帰化植物で、日本全土に分布するキク科の越年草です。ここでは、セイヨウタンポポとの違いについてもまとめました。

ノゲシ(野芥子)の黄色い花、セイヨウタンポポとの違い

ノゲシの黄色い花

ノゲシの花

ノゲシの花

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノゲシ(野芥子)、どこかで聞いたことのある名前ですが、詳しくは知りませんでした。

ヨーロッパ原産の史前帰化植物で、キク科ノゲシ属の越年草で、今は日本全土で見られます。

縄文や弥生時代のころ、稲や麦などの栽培植物がもたらされた時に、一緒に運ばれたものと考えられています。

明治時代ころに帰化した最近の植物はたくさんありますが、大昔に、人の移動とともにもたらされた植物があるのは、当然ありうることかな、と納得したり、感心したりします。

ゲシの花は、3月ころから10月ころまで。日本のどこでも見られる雑草で、鑑賞されることもなく抜かれたり、刈られたりする対象ですが、近くからよく見ると、頭状花序の黄いろいきれいな花です。

ケシと名がついていますが、ケシの仲間ではなく、葉の形がケシの葉ににているとして、ノゲシと名づけられたとのことです。

ちなみに、春の若い葉は柔らかく、食べることができるようです。

別名はハルノノゲシ(春の野芥子)ですが、これは、よくにた8~12月に咲くアキノノゲシ(秋の野芥子)にたいしてつけられた名前とのことです。

ノゲシのツボミ

ノゲシのツボミ

長く伸びた茎の先端に、このように細長いツボミをいくつもつけていますが、茎の途中から枝分かれした先にも、同じように咲いています。ノゲシは、タンポポの花ににていますが、タンポポはまっすぐ伸びた茎の先に一つの花をつけます。

道路わきで咲くノゲシ

道路わきで咲くノゲシ

こちらは、道路沿いのコンクリートの間に根を下ろし、咲いていました。他の雑草のなかで、黄色いく咲くのでよく目につきます。

咲き終わった後には、キク科の植物によく見られる、綿毛がつきます。

ノゲシの綿毛

ノゲシの綿毛

ノゲシは、黄色い花が咲き、綿毛をつけるので、タンポポににていますが、草丈が高く、枝分かれした茎にいくつもの花がつくので、見分けは比較的容易のように思います。綿毛も、密についてもっこりしており、タンポポのようにふんわりしたのとは、ちょっと違うようです。

このブログでは、セイヨウタンポポについて記事にしていますので、こちらもご覧ください。

セイヨウタンポポ
冬にも咲くセイヨウタンポポの黄色い花

2月中旬に、セイヨウタンポポの黄色い花が咲いていました。欧米では有用なハーブとして、食用などに活用されていますが、花期が3~5月の在来種のタンポポと違って、周年花が咲き、種をよくつけるため繁殖力が強く ...

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ノゲシの茎と葉

ノゲシの葉と茎

ノゲシの葉と茎

こちらは、家の近くに生えたノゲシです。コンクリートが好きなんでしょうか、ここでも狭い隙間を見つけて生えています。

畑のそばなど土面に生えていると、たくさん茂って込み合っていることが多く、葉や茎の様子がわかりにくいのですが、こちらは1本だけなので、わかりやすいと思います。

ノゲシは、草丈が50~100cmくらいになるといわれますが、こちらは50cmくらいでしょうか。

根元の近くで茎の周りに葉がつき、そこから茎が上に一本伸びています。その先に枝分かれがあり、それぞれの先端に花がついています。

ノゲシの葉

ノゲシの葉

根元からたくさんの葉がでていますが、葉に大きな切れ込みがはいり、葉全体に鋸歯があります。そして茎の上部につく葉は互生し、茎を抱くようについています。

ちなみに、葉の縁にトゲのようについている鋸歯は、柔らかく、触っても痛くはありません。(^-^ )

ノゲシとセイヨウタンポポの違い

以上、ノゲシについて、セイヨウタンポポとの違いを交えて書きましたが、以下にまとめました。

草丈や茎の分岐の仕方がわかりやすく、違いが見分けるポイントになるかと思います。

ノゲシとセイヨウタンポポの違い
ノゲシ セイヨウタンポポ
花期 4~10月 周年
草丈(cm) 50~100 15~30
葉の付き方 根元近くと茎の上部につく 地面近くロゼット状につく
茎の分岐 複数に分岐 分岐しない

ノゲシの基本情報・花言葉

ノゲシ(野芥子)は、ヨーロッパ原産の史前帰化植物と言われ、日本全土に分布するキク科ノゲシ属の越年草です。

名前は、葉がケシににているとして、ノゲシという名になったとのことですが、ケシとは別の種類になります。

別名は、ハルノノゲシ。花期が8~12月の、アキノノゲシと呼ばれる野草に対してつけられました。

学名は、Sonchus oleraceus

英名は、Common sowthistle

花期は3~10月で、直径2cmほどの頭状花序で、黄色い舌状花をたくさんつけますが、秋に綿毛をつけます。

葉は、茎を抱くようにつき、長い楕円形状で、大きく裂け、周囲に鋸歯があり先が尖ります。葉は柔らかく、さわっても痛くありません。

草丈は50~100cmで、茎は中空になります。

また、春、トウが立つ前の葉は柔らかく、食用にすることができます。

なお、近縁種に、葉のトゲが鋭く触ると痛いオニノゲシや、草丈が50~200cmと高く葉や茎を切ると白い液がでるアキノノゲシなどがあります。

ノゲシの花言葉は、「悠久」「見間違っては嫌」「旅人」。

参照サイト

Wikipedia ノゲシ オニノゲシ アキノノゲシ

三河の植物観察 ノゲシ

Green Snap ノゲシ



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