サルトリイバラ(猿捕茨)に青い実がたくさんついています。しばらくすると、赤く熟すでしょう。
<目次>
サルトリイバラ(猿捕茨)の実

写真のように、7月末ではまだ青い状態ですが、複数の実がかたまって、あちこちについています。
いまは、たくさんの葉がつき、枝がのびよく茂ったところではジャングルのような状態になっています。
サルトリイバラ(猿捕茨)は、しっかりした茎のつる性植物で、茎には棘がたくさんついています。
なので、この中に猿が入れば自由に動けなくなり捕まえることができるだろうというのが、この名前の由来のようです。
いまはまだ青い実ですが、秋になるやがて熟して赤くなります。

赤く熟した実は8mm前後の大きさで、10月~11頃には食べることもできますが、あまり甘くなく、酸っぱい味がするようです。
恥ずかしながら、私は食べたことがありません。(´ε`;)
私が普段みるサルトリイバラ(猿捕茨)は、いつの間にかなくなっています。恐らく、猿や鳥が食べているのだろうと思います。
この実は、一般的には、12月ころになるとよく乾燥するので、切り花やリースなどに利用されます。
比較的大きな赤い実なので、見栄えがするので、装飾に向いているのだろうと思います。
春からのサルトリイバラ(猿捕茨)の変化

まだ寒い時期に、新芽を準備して、そろそろ目覚めようとしている状態のサルトリイバラ(猿捕茨)です。
茎の太さは、5mm以上であり、かなりしっかりしています。また、トゲがあちこちについていて、さわると痛そうです。
まだ、周辺の草木も葉を落とした状態で殺風景ですが、目立たないところで着々と春の準備をしています。
4月に入るころには、待っていたとばかり新芽が爆発するように勢いよく出てきます。

葉になる部分と、花になる蕾があり、上方向にいきおいよく伸び出します。
そして、次の写真のように茎は新芽が出た部分のところで、折れ曲がりながら伸びています。

小さな羽根をつけた鳥のようにも見えます。おもしろいですね。
長くのびた茎に、ほぼ一定の間隔で新芽がでており、その部分でダイナミックに右へ左へと折れ曲がっています。

欅(ケヤキ)などの若い枝でも、葉の部分で屈曲するのを見かけますが、サルトリイバラ(猿捕茨)ほど大き曲がりません。
このころから半月もすると、たくさんの花が一斉に咲きだします。

丸くて、ぼんぼりのような花がたくさん並んでいて綺麗です。花が咲くのと同時に、丸みを帯びた葉も伸びてきています。
ぼんぼりのような花は、小さな花がたくさんあつまったものです(散形花序)。これに実がつくんですね。
サルトリイバラ(猿捕茨)は、巻きつるを伸ばして他の樹に巻き付いて体を支えながら伸びます。

写真のように、葉の付け根からは一対の巻きひげがでてきて、巻き付きます。
このころから時間がたつにしたがって、葉を増やし枝を伸ばして茂り、実をつけます。そして、最初の写真のようになります。
サルトリイバラ(猿捕茨)の特徴や利用について
特徴
サルトリイバラ(猿捕茨)は、別名サンキライ(山帰来)とも呼ばれる雌雄異株のつる性落葉低木で、東南アジアに分布しています。
日本では、北海道から九州までに分布しているそうです。
サルトリイバラ(猿捕茨)の名前は、茎に棘があり、枝が交錯して茂っているので、猿を追い込めば猿を捕まえることができるほどになることに由来しています。
また、別名のサンキライ(山帰来)は、重病になったため山に捨てられた人が、この樹の根を食べて病を治して帰ってきたとの話によるとのことです。つまり、「山から帰り来た」を表しています。
利用
西日本では、葉を柏餅などをつつむ葉として利用されてきました。大きな葉になると、10cmほどと大きくなるために都合がいいと言われます。
実は、鳥などに食べられなければ落葉後もつるに残るため、生け花や、クリスマスリースの飾りなどに使われます。
おわりに
猿も嫌がるであろう、サルトリイバラ(猿捕茨)が、青い実をつけています。冬には赤く熟しますが、そのころには鳥や猿が食べていくのだろうと思います。
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