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木材

吉野材利用の研修会に参加

吉野木材貯木場(吉野木材協同組合連合会)
吉野木材貯木場(吉野木材協同組合連合会が運営)

吉野杉・吉野檜を中心とした、吉野木材利用についての研修会に参加してきました。

今回の研修会は 森林インストラクターの主催で行われたもので、林業にける伐採以後の木材利用を対象に行われたものです。

上の写真の吉野木材貯木場とその周辺で行われている吉野木材の販売、製材、加工、モデルハウスなどの取り組みについて見学し、理解を深めることを目的としたものです。

具体的には、以下を訪問・見学し説明していただいた。

  • モデルハウス「吉野サロン」
  • 原木を集積し販売する吉野木材貯木( 吉野木材協同組合連合会が運営 )
  • ゲストハウス「吉野杉の家」
  • 製材所「吉野中央木材株式会社」
  • 製材品を保管・市が行われる「吉野材センター」

上記の施設はいずれも吉野町に存在しており、町が一つの製材工場と言われるように、町全体で木材の製造販売に取り組んでいます。

順に見学の概要を述べます。

モデルハウス「吉野サロン」
モデルハウス「吉野サロン」

 杉・檜はもちろん、欅・キハダ・イチョウ・コウヤマキなど様々な木材を使ったモデルハウス。木の大切さや健康への寄与、お客様に近づいた営業などを目指しており、地道な取り組みを行っておられるとのこと。

センノキ(ハリギリ)のテーブル
センノキ(ハリギリ)のテーブル

室内には、ストーブ炊かれて暖かく、初めて見たセンノキの大きなテーブルが置かれていた。

市を待つ樹齢250年の杉
市を待つ樹齢250年の杉

写真は、今ではほとんど見られない樹齢の原木杉。年内に2回に分けて競りにかけられるとのこと。直径1m以上ありそうな巨木です。

吉野杉の特徴は、高密度で植林することによって成長を押さえて密度を高くし、まっすぐな樹に育てるとのことです。集積されていた樽材は、樹齢120年で直径40cmとのことでした。

座り心地のいい椅子
座り心地のいい椅子

次に案内していただいたのが、吉野川沿いに作られている、吉野杉の家です。

2016年にお台場で開催された「HOUSEVISION 2 2016 TOKYO EXIBITION」に出品された建物をそのまま移設したもの。

この家はすべて吉野杉でつくられているこのことで、写真の椅子も座る部分が彫られており、座り心地のいいものでした。

トイレも周囲すべて杉材です
トイレも周囲すべて杉材です

床も天井」もすべて杉ということで、トイレもご覧のように周囲上下すべて杉材です。建築されて5年近いとのことですが、木の香りが心地いい空間でした。

1階が集会所、2階が宿泊施設になっており、海外からの訪問者も多いとのことでした。

迫力ある製材風景
迫力ある製材風景

吉野中央木材株式会社で、製材をみせていただきました。80cm径、20m長程度でしょうか、丸太を端から切っていき、運ばれていきますが、あらわれる年輪がきれいでした。

このほか、フローリングに加工する工程も見ましたが、加工機を通過した板材の四方が一度に加工されており、よく考えられていると思ました。

製材センターに保管された板材
製材センターに保管された板材

最後に、製材センターの倉庫を見せていただきました。大量の様々な寸法の製材された木材が並べられていました。個別の製材所から集められたものであり、競りにかけられます。

 この研修を通して、改めて吉野町の木材販売の規模の大きいことや若い人達が活躍していること認識しました。ただ、貯木場の取り扱い量は減少傾向にあるとのことでした。

日本の森の健全化のためにも、環境問題の改善のためにも、木材活用と育林の環境を整えていくことの必要性を、いまさらながら思いました。

日本の人工林は、戦後、雑木林を人工林に転換する拡大造林が行なわれました。切られた雑木はパルプ材などに使用されました。

1950年代から1970年代にかけて、現在の人工林の面積1000万haのうちの400haが植林されたと言われます。

この時に主に植えられた杉・檜は、50年から70年経過しており、伐採の適期を過ぎようとしいますが、国産材の低迷に伴って、伐採を先延ばしする長伐期施業に移行しつつあります。

よく知られているように樹木は、二酸化炭素を吸収し酸素を放出して環境問題を緩和する役割をはたしています。しかし、「森林・林業学習館」の資料によれば、次の図のように最も活発な時期は樹齢20年頃であり、その後は低下します。

樹種別・林齢炭素吸収量
樹種別・林齢別炭素吸収量

そのようなことからも、木使い、植えて育てる循環を繰り返す施業を継続することは大切ことになります。

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吉野林業については、藤田佳久著「吉野林業地帯」に詳しく書かれています。

 

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