去年作って缶に密閉して保存してあった干し柿が食べごろです。
<目次>
干し柿

冬になると、干し柿作りをよく見かけます。
我が家でも毎年作っていますが、保存してあった干し柿がいい具合にできあがりました。
白い粉がふき、いい具合にできあがりました。あまりおいておくと堅くなってしまうので、糖分の取りすぎを気にしながら早くたべることにしています。
柿は揚子江沿岸が原産とされる落葉高木で、奈良時代に中国から伝わって品種改良されてきたとされます。
干し柿は、我が家に昔から植えられていた渋柿を使ったもので、小さく、種の多い品種ですが、毎年つくっています。

小さいので今の大きな柿に較べると見劣りがするので、若い人には見向きもされないかも知れませんが、甘くて美味しく出来ます。
そうはいっても、最近の優良種も増やしたいので、
- 優良な苗を植樹
- 在来品種に優良種を接ぎ木
といったことを、少しだけですが行っています。
干し柿の作り方
私の干し柿のつくり方は、次のようにしています。
- 11月中旬頃採って皮を剥きます
- 剥いた柿を熱湯に短時間漬け
- 紐に取り付けて1か月程度自然乾燥
- 時間間隔をおいて2回程度手で揉みます
- それを密閉した缶に藁や新聞紙などの間に入れて保存
- 表面に糖分が出て白くなり、甘くて美味しく出来上がり
気をつけないといけないのは、紐につるして乾燥する時点でカビを生やしてしまうことがあることです。
そのため、気候をみてできるだけ寒くなってから(20度以下位でしょうか)にすることが、大切だと思います。熱湯につけたり、焼酎をかけたりしますが、注意が必要です。
昨年は、例年より早く、10月中旬に猿が出てきました。天候のせいで山に食べ物が少なかったのか、いつもより半月は早い出現でした。
山の物が不作で、まだ青く、渋い柿にも手を出してきたもののようです。なので、慌てて全部採り、一部を冷蔵庫に保存し、11月中旬の干し柿作りとなりました。
前にも述べましたが、気温が高いと折角剥いて吊るしてもカビが生えてしまう可能性が高いので、外気が低くなるまで待つ必要があります。
早めにとったので、甘さは少し落ちているかもしれませんが、十分甘味は出ています。猿が食べるということは、ある程度実が充実しているのかもしれません。
余談ですが、猿が渋柿を食べ始めるのは予想がつきます。日当たりの良いところから実が入ってくるので、毎年順番が決まっているように思います。つまり、あそこの柿を食べ始めたらそろそろうちの柿も危ないぞ、ということになります。そうなると、早く採ってしまわなくてはなりません。
この干し柿は、小さめなので正月のお供えに使っています。最近の大きく種なしの柿に較べて見劣りはしますが、甘さは負けないと思います。あるいは、最近のものより甘いような気もします。
種を増やすための種をとることができることも、メリットといえるかも知れません。
干し柿とさわし柿
当地のように猿が出没するところでは、渋柿の利用は干し柿がいいだろうと思っていたのですが、さわし柿(大辞林:渋を抜いた柿。湯や焼酎しようちゆうにつけて渋を取り去る。)もいいかもしれません。
早生の渋柿で、まだ渋いうちに採ってさわし柿にすれば、猿が食べられずにこちらが利用できるのではないかとの考えです。
考え通りに行くかどうかはやってみないとわかりません。猿も知恵者なので、そう簡単にこちらの思うようも思えません。
柿に限らないのですが、採ったものは一時に食べられない量が採れるため、加工して保存することが多くなります。
年に1回作るだけになりますが、やり方を確かめてつくるのが常です。私は、次の本を参考にしています。
農山漁業文化協会「農家が教える 加工・保存・貯蔵の知恵」
また、下に示した品種の柿を栽培しています。
「夢西条」は豊産性で隔年結果が無いということで買ったもので、そろそろ実を付ける年数になってきました。
「刀根早生」は、9中旬~10月中旬の早い時期に結果するとのことで、試験的に植えています。
どちらも種なしで、それぞれ次の用途に対応しています。柿は種類が多く何がいいか迷いますが、自分の好みや方針に沿って選べばいいのかと思います。ご参考まで。
干し柿用:「夢西条」
サワシ柿用:「刀根早生」
また、「熊本大学薬学部 薬草園 薬草データベース」によると柿は、単に食べるだけではなく、柿渋は防腐効果を持つことから染料や塗装剤として利用されてきました。また、高血圧を抑圧するなどの薬効あり、柿の葉茶などとして昔から利用されてきたようです。
また、柿の葉寿司も良く知られていますね。葉は殺菌効果があるとされ、日本各地で土地のネタを使用したものが作られているいるようです。
花言葉は、「自然美」、「優しさ」、「恩恵」、「優美」、「壮大な自然の中でわたしを永遠に眠らせて」とのことです。
おわりに
我が家で作っている干し柿について書きました。猿が出没するため、前途多難ですが、いままでの経験から、早生に渋柿にするのも、いいかもしれません。
参照サイト
Wikipedia 干し柿
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